そよかぜから-映画

見てきた映画の記録です
ネタばれあるかも、気をつけて

リトル・ロマンス

2007年01月30日 | ラブロマンス/青春

1979年 アメリカ/フランス 111分
■原題「A Little Romance」
■2007.1.25 wowow
■監督 ジョージ・ロイ・ヒル
■出演
  ローレンス・オリヴィエ(ジュリアス)
  ダイアン・レイン(ローレン・キング)
  セロニアス・ベルナール(ダニエル・ミション)
  アーサー・ヒル(リチャード・キング)
  サリー・ケラーマン(ケイ・キング)
  ブロデリック・クロフォード(本人)
  デヴィッド・デュークス(ジョルジュ・デ・マルコ)

《story》
13才のダニエルとローレンが出会ったのは、ベルサイユ宮殿だった。ダニエルは映画マニア。タクシー運転手の父と二人暮らし。ローレンは実業家の娘。再会した二人は、ふとしたことからジュリアスという老人と出会う。そして、その老人から、ベネチアにあるため息の橋の下で日没の瞬間にキスした恋人たちは永遠の愛を手にすることができるというサンセット・キッスの伝説を聞く。ローレンは突然アメリカへの引っ越しが決まり、その前にダニエルとベネチアに行くことを決める。ジュリアスに手伝ってもらい、競馬で何とかお金を手に入れた。そして家出同然で、とともにベネチアに向かうのだった。

夢を追いかけるすばらしさ
切ない恋ではない。「小さな恋のメロディ」の方が切ない感じがした。ただいっしょにいたいだけ、そんな素直な気持ちが切なさをふくらませた。それよりももっと無邪気な恋。二人で幻を追い、実現させようとする心は、お互いの共通の夢。二人の目は、ベネチアの橋をめざしていた。お互いを見つめ合う場面が感じられなかったのは残念。それだけに、恋よりも夢の実現の方が大きく見えた。
この映画を作ったの監督が「明日に向かって撃て」や「スティング」だったとは。最初のシーンが、「明日に向かって撃て」だった。ベネチアの映画館で見ていたのが「スティング」だった。どちらも大好きな映画だ。そういう入れ方も楽しいものだ。その映画マニアのダニエルは、やはり恋して切なく悩む少年ではなく、ローレンの夢の実現に向けて手助けする協力者のような様子だった。自信過剰すぎて鼻につくかも。

 未来への夢
子どもの頃は、ウルトラセブンになりたいと本気で思っていた。しかし、あとからこんなことも考えた。変身して大きくなったら街を歩くのに苦労すると思った。まちがって道路や建物を壊してしまったり、電線を切ったり、もしかしたら誰かを踏みつぶしてしまうかもしれない。それでも、世の中から悪をなくすんだと正義感に燃えていた。
職業としては、タクシーの運転手やバスの運転手。自動車が好きだった。机の引き出しを引っ張り出して、その引き出しの裏側に道を書いて、直方体のつみきを自動車代わりにして遊んでいた。今でも車を運転することは好きだ。バスの運転は無理だから、ハイエースを買って乗ることを夢見ていた。これは実現した。もう10年も乗ってるけど、どうしようもなくなるまで乗り続けたい。これからの夢。みんなでキャンプに行きたい。みんなで世界旅行したい。みんなで沖縄や北海道にも行きたい。映画館を作りたい。まあ、お金がかかることばかり。これらの夢の実現はなさそう。

 『夕凪の街 桜の国』 こうの史代 【Comics】
映画化されると聞いて、本屋で買い求めたコミックだ。もう撮影をしたと新聞に載っていた。このマンガがどんな映画になるのだろう。実際のところ、このマンガを読んでみて、よくわからなかった。マンガというものに慣れていないせいなのか。それとも難解なのか。原爆で死ぬべき人間が生き残って、死んだ人間に申し訳なく思い、悩み、そして原爆症で亡くなっていく。原爆に合い、生き残った者の苦しみ、戦争が終わっても、いつ病気になって死ぬかもわからない恐怖。原爆のことをほとんど知らない、知らされていない現代の子どもたち。そんな問題点を投げかけているのだろうか。「夕凪」とは、風が止んだ夕暮れ、静かな1日の終わり、いや、嵐が過ぎ去ったあとの荒れ果てた風景の中の静けさ。何もなかったかのように、春、桜が国を彩る。今一度、ヒロシマを見つめなおさなければいけないよなあ。