どうぶつ番外物語

手垢のつかないコトバと切り口で展開する短編小説、ポエム、コラム等を中心にブログ開設20年目を疾走中。

(超短編シリーズ)119 『チャボの誇り』

2017-03-05 03:28:05 | 短編小説
   三太はチャボのシロを抱き、むしろの囲いの中に入った。  正面には、勝平が黒いチャボをかかえて待っている。  二羽とも目隠しされているので、それぞれの腕のなかでおとなしくしていた。  勝平の戦士は、黒い羽根のせいか三太の目に強そうに映った。  それでも、大人たちのシャモとは体から発する威圧感が比べものにならなかった。  三太は確かめるように手の中のシロを見下ろした。   . . . 本文を読む
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