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BLOG in Atelier.Minami

ゲーム攻略、読書感想文など。

【読書感想文】捩れ屋敷の利鈍

2007年07月26日 11時18分42秒 | 読書感想文
今回は保呂草VS萌絵。



『捩れ屋敷の利鈍』
作者:森博嗣

ストーリー:
岐阜にある大富豪・熊野御堂譲の屋敷に招待された保呂草。そこには譲とネットで知り合い、同じく招待された西之園萌絵が国枝助教授と共にやってきていた。
譲は以前にエンジェル・マヌーヴァと呼ばれる宝剣を入手し、それをある建物の中に保管していた。「捩れ屋敷」と呼ぶその建物は建物全体がメビウスの輪になっており、内部は36の部屋が連続して続いている構造だった。また、各部屋は片方の部屋へ通じるドアを閉めないともう片方に通じるドアの鍵が開かない仕組みになっており、外からの入り口は一箇所だった。
エンジェル・マヌーヴァは入り口の丁度正反対の場所の部屋の中の中央に建てられた柱に、銀の鎖につなげられて飾られていた。
また、譲は萌絵のためにある趣向を用意していた。その趣向とは庭のログハウスが関係しているのだが…。

翌日の朝、譲がログハウスで絞殺された状態で発見された。ログハウスは密室となっていた。そして捩れ屋敷の中にも倉知という男が撲殺された状態で発見され、さらにエンジェル・マヌーヴァは盗まれていた。萌絵はエンジェル・マヌーヴァを盗んだのは保呂草だと推理するが…。


感想:
まず本作でS&MシリーズとVシリーズが同じ世界観を共有していることが明らかになる。ただしこれにはある仕掛けがあるので注意。伏線はあるが本作では明かされていない。最後の保呂草と紅子の会話がちょっとしたヒントにはなるが・・・。

犀川は残念ながら登場しないが、萌絵が何度かかけた電話で登場する。今回は安楽椅子探偵で、萌絵から聞いた内容だけでログハウスの密室とエンジェル・マヌーヴァの盗難トリックを解いてしまう。やっぱり犀川は天才。
萌絵のラブラブぶりも健在で、犀川にたった5時間前に電話したのに「だいぶまえ」と言う萌絵がいい。やっぱりS&Mはこれがないと。

個人的に残念なのはエンジェル・マヌーヴァの盗難方法。やっぱり盗んだのはあの男なのだが、その方法がえー!と叫んでしまうような拍子抜けするオチだったりする。

【読書感想文】六人の超音波科学者

2007年07月15日 15時48分15秒 | 読書感想文
久々に理系色の強い話になった。




『六人の超音波科学者』
作者:森博嗣

ストーリー:
愛知県の山奥にある土井超音波科学研究所に正体された紅子と小鳥遊。その日は研究所で土井博士からマスコミへの発表があることになっていた。車で送りに来た保呂草と紫子は、取材にきたマスコミに雇われて成り行きでその日の研究所のパーティーに参加することに。
この研究所は設立者の土井博士のほかに5人の科学者が研究をしているが、そのうちのひとり、スコット・ファラディが絞殺死体で発見された。

一方、研究所に通じる橋の爆破予告が警察にあり、捜査に来ていた警官たちの目の前で橋は爆破され、ひとり橋を渡っていた七夏は仕方なく研究所に足を運ぶ。そしてファラディ殺害事件に巻き込まれた七夏は捜査を開始するが、紅子、小鳥遊と一緒に何者かに閉じ込められる。
ようやく保呂草に救出された紅子たちだが、土井博士の首なし死体が発見された。そしてその隣には小鳥遊が窒息死寸前の仮死状態だった。
果たして犯人の目的は何か?


感想:
非常にストーリーをまとめづらかった。
Vシリーズの中ではあまり面白くなかったのが個人的な感想。七夏が今回も登場するが、ここまでくるとわざとらしすぎるというか、ご都合主義過ぎな感じがしてしまう。
紅子は今回活躍してて、最後は見事な推理で真犯人とトリックを暴く。トリックは結構わかりやすく、ミナミも途中で気づいた。また、研究所の科学者顔負けの学説披露は半分以上意味がわからなかったが、久々に理系知識全開で面白かった。
小鳥遊の生い立ち(?)の秘密が少し触れられており、これが次回以降の伏線になるだろうと思われる。

【読書感想文】恋恋蓮歩の演習

2007年07月13日 03時17分52秒 | 読書感想文
今回は保呂草が大活躍。



『恋恋蓮歩の演習』
作者:森博嗣


ストーリー:
N大の航空学科の大学院生・大笛梨絵は講義で偶然知り合った羽村怜人という男に恋に落ち交際を始める。梨絵は羽村の薦めで行った六角邸で出会った紅子と知り合いになり、羽村との交際の話をした。

各務亜樹良の依頼で、大富豪の鈴鹿邸の監視をしていた保呂草は、一緒に監視を頼んだ紫子に、豪華客船ヒミコ号に乗ろうと誘う。実は鈴鹿氏がオークションで落札した関根朔太の自画像がヒミコ号に持ち込まれ、その絵の購入を希望するフランスの大富豪に見せる予定になっていた。各務が保呂草に依頼したのは、船が宮崎に到着するまでの間に鈴鹿氏の部屋からこの絵を盗むことである。つまり保呂草のバイトなのだが、一緒に豪華客船で旅行にいけることに舞い上がる紫子。
一方、梨絵も羽村とヒミコ号に乗って旅行に行く計画を立てていた。
那古屋を出港したヒミコ号。だがそこには紫子を見送りに来た紅子と小鳥遊も無賃乗車していた。

そしてその夜、カフェテリアで食事をしていた紅子と小鳥遊は、発砲の音と、誰かが船から落ちるのを目撃した。カフェテリアの上にあるのは羽村と梨絵が宿泊しているスィートルーム。梨絵が寝室で寝ているときに事件が起きたらしく、部屋のベランダに銃が捨てられていた。そして羽村がいなくなったという。果たして犯人は誰なのか・・・そして羽村は本当に船から落下したのか?そして保呂草の絵画盗難は成功するのか?

感想:
これまでのVシリーズの中で一番面白い。羽村が船から落ちたトリックは平凡というかみるべきほどのものはないのだが、複雑な人間関係、実は~~でした的なタネ明かしが面白く、森博嗣得意の叙述トリック炸裂である。ラスト1ページで衝撃タネ明かしがあるのでそれは期待して問題ない(といってもミナミは途中で気づいたが)。絵画盗難のトリックというか船内中を捜索しても見つからなかったトリックについてもなかなかうまいなぁというトリック。
七夏は途中からヘリでヒミコ号に乗り込む。彼女と紅子のやりとりも毎度のことなのだが、毎回お約束過ぎてちょっと食傷気味かな・・・

【読書感想文】魔剣天翔

2007年07月05日 05時22分30秒 | 読書感想文
結構時間かかったがたった今読み終わった。



『魔剣天翔』
作者:森博嗣

ストーリー:
西崎勇輝率いるアエロバティックチームがフランスから帰国した。チームのひとり・関根杏奈は小鳥遊の先輩であり憧れの人でもあった。その縁から、フライト・ショーの前日に杏奈に会いに行った小鳥遊、瀬在丸紅子、香具山紫子、保呂草潤平の4人。保呂草は各務亜樹良という女性から、杏奈の父・関根朔太画伯が所持していると言われている宝剣・エンジェル・マヌーヴァ、別名スカイ・ボルトの調査を依頼されていた。その各務は、小鳥遊たちが杏奈に会いに行ったとき、斉藤静子と名乗って西崎勇輝の取材を行っていた。
フライト・ショー当日、西崎勇輝が乗る二人乗り飛行機には斉藤静子も乗っていた。だがフライト中、いつの間にか西崎が銃で撃たれていたため斉藤静子は辛くもパラシュートで脱出し、偶然近づいた保呂草と一緒に逃亡する。
警察は斉藤と名乗る女と保呂草を重要参考人として追い始めた。だが、その夜、ホテルに泊まっていたチームのひとり、布施健が何者かに銃で撃たれて死んだ。
一方保呂草は警察の目をかいくぐり関根朔太に近づこうと画策する。


感想:
今回は空中の密室ということで、いつどうやって西崎が銃で撃たれたのかが焦点となる。これには目から鱗のトリックが用意されているので必読。
ストーリーにははっしょたが、実はフライト・ショー当日にチームに脅迫状が送られてきており、これが2つ目の事件を解く鍵となる。また、作中ではついに回答を明かされなかったが、脅迫文にはあるトリックが仕掛けてある。これに気づいた時は思わずにやりとした。
今回も小鳥遊の出番が多く、それもあまりかっこいい役回りでもないのでちょっとうんざりしてしまったが、保呂草の活躍は結構よかった。

【読書感想文】夢・出逢い・魔性

2007年06月27日 03時56分31秒 | 読書感想文
Vシリーズ第4弾。今回は珍しくすっきり解決。




『夢・出逢い・魔性』
作者:森博嗣

ストーリー:
紅子、小鳥遊、香具山の三人はクイズ番組出場のために東京へ訪れる。それに便乗して保呂草も同行した。テレビ局に勤める友人からディレクターの柳川が脅迫されていて、その脅迫相手を突き止めたいという話を聞き、知人の探偵・稲沢を紹介する。さっそく局内で柳川と会うことになった稲沢だが、柳川は局内の密室で何者かに銃で撃たれて死んでいた。銃声らしき音を聞いた保呂草と稲沢だが現場には花火のような匂いがしていた。そして柳川は銃で二発撃たれていた。また、紅子たちは音の聞こえる前に、柳川が死んだ部屋からタレントの立花亜裕美が出てくるのを目撃していた。
偶然トイレで立花に出会った小鳥遊は車で逃がしてくれるよう頼まれ、彼女のマンションまで送る。柳川と関係のあった立花から聞いた話によると、柳川は夢の中に若い頃に事故で死なせた女性が出てきて、自分を狙っているという。
そしてその夜、テレビ局に現れた犯人と思われる女性は、小鳥遊の履歴書を盗んでいった。
一方、警察や稲沢の調査から、事故死した女性は確かに死亡していることが確認された。果たして柳川を狙っているのは何者なのか・・・

感想:
今回は真犯人の意外性というよりは心理的盲点を突いたうまさが光る。また今回も小鳥遊が色々ひっかきまわしたりするのだが、だんだん許容できるようになってきた・・・。また、保呂草は稲沢と組んで色々活躍。その稲沢は最後に意外な正体が明らかに。
前作に比べると不条理に感じるところは少なく、トリックもそれほど複雑ではない。でも犯人の動機は相変わらず複雑。