昨年悲しかったことはふたつある
ひとつは4月に大好きな叔母が亡くなったこと
もうひとつは5月に音楽評論家の吉田 秀和さんが亡くなったことだ
一周忌の前にNHKで以前放映した「吉田 秀和の軌跡」を見た
90分程度の番組であったがなかなか面白かった
吉田さんが雪の下の自宅で台所に立ち、
朝食用の茹で卵を作っている姿などはめったに見られないものであった
ホロヴィッツが来日した時の演奏を「ひびの入った骨董品」と辛辣な評価だったことは有名
大相撲の大ファンとしても有名で朝日新聞にコメントも出ていた
今の相撲を見たらいったいどんなコメントをしてくれるだろうか?
絵画への造詣も深く、モネ、ドガ、マネ、クレーなどの評論もたくさんある
けっこうひとなつっこいひとでもあり、
鎌倉の街中を娘さんと歩く姿は見ていてほのぼのとするものであった
また先に亡くなったバーバラ婦人の写真を大切にしている姿を見ると、
幸せな人生であったのだろうと思う
なぜか一番印象に残った言葉は、
「もともと十分準備をして原稿を書くが、
完成して、見直しをして、削ったり、追加したりして校正するときが一番楽しい。
仕上げが大切だ。」と語っていたことだ
私もブログだけでなく日記なども見直し、誤っていると赤ペンで修正するクセがある
仕上げが大切だと思う
仕上げよければすべてよし
彼の作品はたくさん残っているし、
弟子もたくさんいるし、
水戸芸術記念館は存続しているが、
それでも悲しい
もう一度 ご冥福をお祈りしたい
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