風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

神奈中バスGW10日間フリーパスの旅 8-2(金沢八景)

2019-07-04 | 神奈川
その1からの続きです。

● ネオ・金沢八景駅

金沢八景駅に着いたのは14:10。大船駅で乗ってから1時間近く乗っていたことになります。
意外に遠いのね。



バスから見える八景駅は、すっかり変わっていました。
巨大な光景に口がふさがりません。
最近ようやく、京急の駅とシーサイドラインの乗り口がつながったというニュースは知っていましたが、かつてはちんまりとしていた駅が、巨大マンモス化しています。



駅前開発が大胆に行われ、辺りの店も家も一掃されています。
昔の面影は、ほとんどなくなってしまいました。
町が変わるって、こういうことなのね~。

● 懐かしのお店はいずこ

違う町に生まれ変わったかのような駅前。
学生時代に通ったお店が今もあるのか、気になります。
さっそく探してみましょう。ひとり「すぐやる課」を脳内発動させます。

まずは学生時代によく通った、駅前の「カフェ・クレオール」。
かつての八景には珍しくおしゃれな(失礼な)、ジャズの流れるカフェでした。

駅から少し離れると、昔ながらの商店街がまだ残っていて、安心しました。
クレオールも見えてきました。まだあることに、一安心。
わあ、久しぶり。味はあのころのままかしら。
このお店でランチにしようっと。

ところが、お店はシャッターが下りており、開いていません。
(すわ、辞めてしまったの?)とアセりましたが「5月3、4、5日はお休み」と張り紙がありました。
連休中には、学生も来ないからね。

その向かいにあった「エスポワール」という食堂も好きでしたが、こちらはもう別のお店になっていました。うーん、残念。

あとは、駅を出て一番目立つ場所にあった、アオキベーカリー。
私が初めてベーグルを買ったパン屋さんです。
元あった場所は、今は駅の敷地内になっていました。
ということは、もうないのかしら。

● 古いトンネル

駅前のドラスティックな変貌ぶりにはかなり驚きました。
でもここに来た目的は駅ではなく、母校訪問をするため。
通い慣れた母校に向かおうとしますが、駅からの行き方が分からずにウロウロ。

駅全体が2階に移動して、改札口が変わってしまったためです。
でも、手掛かりのトンネルを見つけました。


左が元メイン改札、右がトンネル


● 関学と市大

金沢八景駅を最寄とする大学は、関東学院大学と横浜市立大学。
それぞれの学生は、改札までは一緒ですが、出てから道が分かれます。
改札を出てまっすぐ進むのが、関学。(関西学院大学ではありません)
改札隣の小さなトンネルをくぐるのが、市大。(地元の名称で書きます)

服装を見れば、改札を出る前からどちらの学生か一目瞭然だと言われていました。
華やかでトレンディ(死語)なのが関学で、GパンTシャツなのが市大。
ええ、その通り。
その地味な方だった私は、いつも線路下のトンネルをくぐっていました。

これがそのトンネルです!
うわあ、ここだけ変わってなーい!京浜急行の管轄じゃないのかしら?
タイムリープしてしまいそう。


自転車に乗ると頭が付きそうです


● 消えた古民家

トンネルを抜けると、そこは雪国…じゃなくて、八景のランドマーク的存在の、築100年を超える藁葺き屋根の古民家があるはずですが…。


・・・! ('O'*)


なくなっており、更地になって土嚢が置かれていました。
ショックです。駅の裏側も開発対象なんでしょうか。
でも、前にその古民家でボヤが起きたと聞いていたので、それが原因だったのかも。

(後で調べたところ、2010年にボヤならぬ火事で全燃してしまったそうです。開発のためではありませんでした。あわやアンチ京急になるところでした)

● 横浜市立大学



土嚢を横目に、線路隣の小道を進むこと数分。



久しぶりに市大にやってきました。
(言い方について。学内や市内の人には"市大"で通じますが、日本にはほかにも市大がいくつかあるし"私大"と受け取られることもあるため、横浜の外では"横市"と言うようにしています)

駅はがらりと変わりましたが、学校はほとんど以前のまま。
なつかしの母校、落ち着くわ~。



ここが正門からまっすぐ続くメインストリート。
秋には両側のイチョウが真っ黄色に染まります。



キャンパス内を散策します。
運動場では、アメフトの交流試合をしていました。
この光景も、かつてと変わらなーい。



クレオールに振られたので、先ほど大船で買ったパンをキャンパス内で食べることにしました。
上の画像の池のほとりのテーブルで食べようとしたら、ポツポツと雨が降ってきたので、建物の中に移動します。
全ての場所が以前のままなので、軽食をとれる場所もわかります。

● たまごカレーパン



何種類ものスパイスが効いているカレールー。
辛口ですがたまごで中和されています。


とろ~りたまご


たまごはとろりと黄身が出てくる、ほどよい柔らかさ。
福神漬けまで入っており、いい食感。
とてもおいしかったです。

● 瀬戸神社

それからキャンパスを出て線路を渡り、瀬戸神社へ。



伊豆で挙兵した源頼朝がご加護を受けた、伊豆三島明神をここに勧請したのが始まり。
昔の鎌倉は大きかったので、横浜にも頼朝ゆかりの場所はよくあります。



社殿背後に地層が露出した崖面があります。
こういう地層を見ると、地学の授業を思い出して、ワクワクしますね。
この神社は、海食崖の上に建っており、崖の浸食面から、大昔、ここは海だったことがわかります。



車道の向こう側の弁天島には、境内神社の琵琶嶋神社があります。
こちらは頼朝の妻、政子が、竹生島弁財天を勧請したものです。

先生方のたまり場だった「ととや」の前を通ります。
知っている先生方のボトルがずらりと並んでいた居酒屋。
でもそこには、新しい高層マンションが建っていました。
お店もなくなっちゃったのかしら。さびしい。

● [9本目] 「金沢八景駅」⇒「大船駅東口〔笠間口〕」

あっという間に時間が過ぎて、バス停に戻ると、乗り場には行列ができていました。
9本目は、15:14「金沢八景駅」発「大船駅東口〔笠間口〕」行きの [船08]系統。

左最前列の、見通しのいい席に座ります。
発車するとすぐ、曇り空が荒天に変わり、さっきまでポツポツだった雨がザーザーと本格的に降ってきました。
雷が光り、近くに落ちた「ピカッ☆ゴロゴロ」という音が何度も響きます。
不安になりますが、雷がきれいに光るので、怖さを忘れて見とれました。
バスの中から雷を見るなんて、なかなかないので、いい体験でした(!?)。



突然の雨のせいか、道路が一気に渋滞して、なかなか動きません。
湿気でフロントガラス以外の窓は全部曇り、車内は暗くなっています。

● 場所を変えて営業中

バスがゆっくりと方向変換した時に、「ベーカリーアオキ」を発見。
わー、なくなってなかったわ。
以前よりも大きくなり、相変わらずお客さんでにぎわっているようです。



バス通りぞいに「ととや」もありました!
同じ名前なので、おそらく前のお店が移転したものと思われます。
なつかしのお店が残っていて、よかった~。



● [10本目] 「大船駅東口〔笠間口〕」⇒「桜木町駅前」

頭上で雷がバリバリ落ちる中、バスは大船駅東口に着きました。
15:14に発車し、16:10に到着。また1時間ほどかかりました。
笠間口バスターミナルには屋根がないため、大雨の中バスを待つ間にずぶ濡れになってしまうなあと思います。

でも、バスを降りたら、ちょうど次に乗る桜木町駅行きがやってくるところでした。
ラッキー!そのまま乗り込みます。

10本目は、16:13「大船駅東口〔笠間口〕」発「桜木町駅前」行きの [船20]系統。

大船-桜木町間はかなりの長距離路線バス。今回私が乗った中でも、最長ルートです。
せっかくなので、またもや最前列左席に座りました。

予定所要時間は、1時間越えの69分。
走る道路が変わっても、やはり混んでいます。
バスの中は和やかなムード。
一緒に乗った人たちが、雨を避けられた安心からか、みんな明るい会話をしています。

ちょっとでも外にいるとずぶ濡れになるレベルなので、もう大船駅には戻りません。
さっき、パンを買っておいてよかったわ。

雷の「ピカッ☆ゴロゴロ」は続いていますが、怖さは感じず、きれいだなあと思って眺めています。

● 笠間十字路

横浜で「笠間交差点」「笠間十字路」という地名は、結構知られています。
正式名称を「笠間十字路交差点」といい、二つの県道を含む六方向に道路が伸びる交通の要衝。
交通量が多く渋滞しやすい、事故多発ポイントです。

泣く子も黙る(大げさ!)笠間十字路を通る時には、乗っているだけの私にも緊張が走ります。
でも電光板を見て、一気に脱力しました。



「かさまじゅうじろ」とか「うんちん」とか「しゅうてん」とか。
ひらがなバージョンがかわいかったので、パチリ。

また「ラーメン魅力屋」を発見。上郷店。
「ドラッグストア クリエイト」も多いです。



大岡川分水路の横を通りました。長さは約3.6km。河畔プロムナードもあります。
分水路好きとしては降りて見てみたいところですが、雨が降っているので、バスの中から眺めるにとどめます。

● ネオ・上大岡駅

さっぱりなじみのないバス停ばかり続きますが、港南区総合庁舎の辺りから見慣れた道になってきました。

上大岡駅前にさしかかります。一気に都会度が増します。
金沢八景同様、この駅前もがらりと変貌を遂げ、見知らぬ場所になってしまいました。
明日この辺りを訪れる予定ですが、迷わずに周れる自信がありません。



上大岡で「鎌倉駅」表示のバスとすれ違いました。
(あれ、上大岡から鎌倉行きが出ているんじゃない?鎌倉に行けるんじゃない?)と思い、はりきって調べたら、それは江ノ電バスでした。
辻堂の時同様、また間違えたー!なんか色合いが似てるからー!

● ゲリラ豪雨

なおもバスは進み、伊勢佐木町にさしかかりました。
伊勢佐木長者町のあたりで、空は明るいまま雨が降り始めました。



関内駅で向きを変えて、桜木町駅に向かいます。
道路は雨を受けて、テカテカに光っています。



まだ雷がゴロゴロなる音が聞こえます。
今日は、雨の心配はないって天気予報で言っていたのにー。

● みなとみらいと虹

16:13に出発したバスが桜木町駅前に着いたのは、17:33でした。
80分乗っていたことになります。
ちょっとした短編映画が見られる時間です。



先ほどのゲリラ豪雨は止み、みなとみらいには陽が射していました。
光と影のコントラストで、普段よりも神々しく見えます。



空はまだ厚い雲に覆われていましたが、虹が出ました。
わあ、うれしいな。
左側のコスモワールド観覧車だと、さらによく見えたことでしょう。

● [11本目] 「桜木町駅前」⇒「保土ヶ谷駅東口」

11本目は、17:40「桜木町駅前」発「保土ヶ谷駅東口」行きの [11]系統。

桜木町付近を少し散策しようかと思いましたが、天候不順なのでそのままバス旅を続けることにしました。
保土ヶ谷行きのバスは7分後に出ます。これも乗換えがスムーズ。
乗客が多かったので、写真はほとんど撮りませんでした。



ルート表示に「港の見える丘公園」とあるように、この路線は中華街前を通って、山手の洋館前を通って、山手の尾根づたいに走る、なかなか素敵なコース。


みなとみらいを循環するあかいくつバス(横浜市営)


後ろの席のおじさん二人が「昨日の伊勢佐木モールの人出は多く、30万人越えした」と話しています。
えー、そんなに!? スペシャルGW期間中、巷は混んでいるんですね。
今回、車の渋滞には何度も遭遇していますが、人の混雑には直面せずにきています。

● 八景~保土ヶ谷ほぼバス内

金沢八景から保土ヶ谷駅まで、スムーズな乗り継ぎで来られましたが、その奇跡も保土ヶ谷駅に着いたところで終了。35分待つことになりました。
ひとえに1時間に1本のみという本数の少なさのためです。

でも普段よりも時間が早いなので、心理的ゆとりがあります。
雨は完全に上がり、夕焼けも見られました。

思えば、15時過ぎに市大を出てから、ほぼずっとバスに乗っていたのに、桜木町経由で保土ヶ谷に着くまで3時間もかかるんですね。
まあそれがバス移動の醍醐味ですが…。

● [12本目] 「保土ケ谷駅西口」⇒「新横浜駅前」

12本目は、19:11「保土ケ谷駅西口」発「新横浜駅前」行きの [121]系統。

新横浜駅でバスを降りて歩いていると、横浜アリーナ方面からまたもや大勢の女性、女性!
また女子だらけの流れに、ひとり逆流していくことになります。
みんなとっても幸せそう。アリーナ周辺はハッピーオーラに覆われています。


女性!女性!


いったい誰のライブなんだろうと調べてみたら、5月2日から6日までの5日間「Sexy Zone LIVE TOUR 2019」が開催中でした。
令和になった直後から、休みなしに働いているなんて、お疲れ様です。
連日ひたすらバスに乗っている身として、一方的に親近感を覚えます。


Lady & Girl!(King & Prince風に)


8時過ぎに帰宅。
連休もフリーパスの有効期限も、残すところあと2日となりました。

日々の疲労がどんどん蓄積されており、帰って食事をとると、すぐに眠くなります。
この日の記録を残そうと思っても、眠くて何を書こうか頭がまとまりません。
タブレットをまともに打てず、あとで見返すと支離滅裂の記号だらけ。
メモに書いて残そうとしても、文章どころか文字さえ判読不能。
謎の宇宙人メッセージをねつ造しています。

● 今日の乗車データ

この日は神奈中バスに12本、正規運賃3210円分、乗りました。
乗車時間は426分で、歩数は18315歩でした。

● 実際のタイムテーブル



9日目に続きます。




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