私の図書館

主に読んだ本の感想。日常のできごと。

畠中恵の"しゃばけ"

2007年06月30日 06時03分02秒 | ファンタジー
なにがきっかけで読み始めたかは忘れたけど、今日は"しゃばけ"を紹介。あまりに表紙がかわいいので、それものせた。 この本は時代物+ファンタジーというところだろうか。
場所は江戸、時は江戸時代全盛期、主人公は大店の病弱な若旦那。病弱なので、いろいろな妖(妖怪みたいな者?)が若旦那を手伝って事件を解決していく。短編集でよくまとまったホノボノとした話。 "しゃばけ"シリーズ第6弾の"ちんぷんかん"は今月出たばかりだから、書店で見かけた人もいるかもしれない。 よく"心が温まる話"というのがあるけど、これはそんな感じ。

よくかけているなと感心するのは、この作家の発想力。実は2001年「しゃばけ」で日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞しているのだけど、私のファンタジー対するマイナスなイメージを取り払ってくれた。ファンタジーというと、竜、剣、長髪、呪い、魔法、とかすぐに思い浮かぶ。"ハリーポター"の世界、理不尽なことも不合理なことももーなんでもあり。壮大な名目の前では、悪と善だけだから。で、最後は"魔法"だからで押し切ってしまう世界。 子供のころからファンタジーは大嫌いだった。というか、現実せいの無い話が嫌いだった。小学生の時"長靴下のピッピ"という本を読めといわれて読んで見て、思ったのが、なぜこの赤毛の女の子はまだ子供なのに1人で住んでいるのかという事だけだった。もちろんハリーポッターの面白さも分からないし、異様なまでの売れゆきも理解できない。そんな、アンチファンタジーの私が気に入ったこの本、無理がなくすんなり話に入っていけて面白い。こういうファンタジーもあるんだなと感心した作品。

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