私の図書館

主に読んだ本の感想。日常のできごと。

ちょっと笑ちゃう

2009年06月16日 09時55分09秒 | マンガ
ちょっと笑ちゃう

なんと、王家の紋章54巻が今月発売される。
まだ、続いていたとは! ガラスの仮面なみの遅さ。
毎回毎回同じような話で、いっこうに話が進まない。
それも、連載当初とまったく同じ絵。
そういえば、紅天女って決まったのか?


浦沢直樹のMONSTER

2009年06月15日 10時10分49秒 | マンガ


今年の3月から図書館で借り初めて、やっと今週最終巻を読み終わった。
かれこれ10年以上前に連載が終わった作品で、私も連載中にちらっと読んだ記憶がある。
改めて、英語版でかりてみた。ラッキーなことに全巻そろっていた。


主人公のドクター天馬(今きずいたのだが、この名前はきっと作者の好きな鉄腕アトムから来ているのだろう)は日本人の天才外科医。
ドイツで成功し、大病院でエリート医師として活躍しているが、医師としての自分に疑問を持ち始める。そんな時、上司の命令を無視して、一人の少年の手術をする。
手術は成功したのだが、エリート医師としての将来は無くなる。その上、命を救った少年は実はサイコパスのシリアルキラーだった。
その事を知った天馬は病院を辞め、この少年を追い始める。
で、いろいろな旧ソビエトブロックの秘密実験、秘密警察などがでてきて、謎は一転どうやってこの少年が生まれたか、どのようにしてこの怪物を作り出したのかが焦点となっていく。

とてもおもしろかった。
主人公が日本人だったけれど、舞台がドイツ、チェコなどで、全く英語版での不自然さをかんじさせない。
このマンガのなかで、名前のないモンスターという絵本が謎のカギとしてでてくるのだが、こういう小道具もちゃんとしていて、質の高さがうかがえた。
最後の最後で、この"実験"がだれに対しておこなわれたいたのか、違う角度から見せられ予期しなかったシナリオを考えてしまう。

京極夏彦の"後巷説百物語"

2009年06月08日 05時46分17秒 | ホラー
京極夏彦のタイトルはもうクイズの様相をていしている。
これなんと読みます? 私は読めませんでした。 なので、図書館で検索するとき大変だったのなんのって。
とりあえず、作者名のみで当てずっぽうで、この本選びました。

この本で直木賞を取ったのですが、納得の作品。"巷説百物語"PART2なので"後巷説百物語" しかし、前作をよんでいなくても十分話が通じるので心配なく。

それにしても毎回のことながら、この作者よく勉強しているなーと感心する。
京極堂シリーズでも分かると思うが、日本の古典、伝説、宗教などに詳しいだけではなく、ちゃんとアナライズしているのだから。
作者の詳細は知らないのだが、きっと人類学専攻で院にはいっていると思う。
しかし、この知識の豊富さがあだとなり、京極シリーズでは主人公の京極堂がえんえんと講釈をたれ、あのサイズの本となってしまった。
私など、一体なんページすっとばしたことか。

今回のこの本"後巷説百物語"、短編集ということもありスッキリした構成となっている。
昔話を集めて本にした感じ。 時代は明治維新10年後、登場人物はなんとか新しい日本に溶け込もうとしている若者4人とすごい年寄りの一伯翁。
この一伯翁、昔から珍しい話に目がなく、諸国を廻り、いろいろな話を聞き本にまとめたという、物知りなおじいさん。グリム兄弟のようなものである。
この若者4人が議論になり、決着がつかぬとこの老人をたずね、如何なものかと問う。そこで、この老人、昔話を始める、という構成。
文明開花、維新、近代化などの変化が、不可思議な話をうけつけない世にしているのに、この老人の話がそんな目先の新しさを賢し世の理をといていく。

今さら京極シリーズはきついという方、この本おすすめです。
ちなみに、答えは "のちのこうせつひゃくものがたり"