私の図書館

主に読んだ本の感想。日常のできごと。

輪廻古本

2009年09月28日 13時28分38秒 | 日常の話
すごいショック。
私が行く日本のスーパーの端に古本コーナーがある。
先日もなにか掘り出しものがあるかなと思ってみていると、おもしろそうな本を発見。しかも100円程度。
家に帰ってパラパラページをまくってみると、なんかどっかで読んだことあるな、という気になってきた。
昔読んだ本を、また買ってきてしまうというミスは今までに何回かしたことがある。新品を買ってしまった時などそうとうへこんだ。
しかし、今回はその上をいく大失態。
自分で古本に売った本を、また買ってしまったのだ。このスーパーで見かけたおもしろそうな本とは、実は私が夏の初めに売った本の残りだったのだ。それとは気ずかず、まんまと買ってしまった。こんな事は初めてだったので、ショックだった。

そうそう、もうひとつ、のだめ(漫画)が来月で最終会らしい。あっけなく終わってしまって。

道尾秀介のシャドウ

2009年09月25日 04時49分14秒 | ミステリー
経済難なので、公務員の給料がカットされたのが今年の7月。
そこで、新しく導入されたのが強制休日方式。 ひと月に1日強制的に休みをとらせる、その代わり、1日分の給料を差っ引くという方法。
そして、今日(木曜日)が私が指定した休みの日。働いてお金をもらうほうがいいが、働いてさらに給料差っ引くという方法に比べればまし。今週は3連休なので、昨夜は遅くまで本を読んでいた。

読んだ本は、先日紹介した道尾秀介のシャドウ。
作者に心理学の心得があるのか、前作に引き続き心理学をもとにした話となっている。
よく出来ているミステリーだと思った。
2つの家族が登場人物となっているが、ちがう語手が章ごとに重なり合い複数の視点で読み進むようになっている。
それぞれの登場人物におもうところがあり、みな一様に怪しいなと思わせる。

あらすじを簡単にいうと、洋一郎の妻の葬式からこの本は始まる。父子の2人であたらしい生活を始めた先に、洋一郎の親友の水城の妻が自殺をした。洋一郎家族と水城家族は10年来の家族ぐるみの付き合いである。洋一郎の息子と水城の娘は小学校5年生で同じクラス、家も5分の距離と近い。お互いの妻を亡くしたのをきっかけに、2つの家族が少しずつおかしくなっていく。
結末は読んでからのお楽しみ。

納得できる作品だったのだが、文庫で700円もするのには驚いた。
1度読み始めるととまらなくなるので、あっという間に読み終わってしまう。それに700円は高すぎるような。。。まずは図書館をあたってみて。

道尾秀介のラットマン

2009年09月22日 08時13分52秒 | ミステリー
久しぶりにおもしろいミステリー作家を発見した。
2004年に"背の眼"を書いてホラーサスペンス大賞を受賞したのを機に作家となった。
ミステリーとしての仕掛けがありながら、ちゃんと人物も丁寧に書かれていて満足できる仕上げになっている。
ちょっとアーテイステックなところは伊坂幸太郎ににてるかなという印象がある。

題名のラットマンというのは心理テストの絵のことで、見方しだいで、初老の男性とも、ネズミともとれる具合になっている。
ようは、見る人の角度によりけり。一応これが今回起こった殺人のテーマにもなっていて、さらに20年前に起こった殺人をとく鍵にもなっている。

4人のアマチュアバンドのメンバーの最後の練習の日に、元ドラム担当でメンバーの彼女でもある女性が貸しスタジオで殺された。ちゅうど、そのバンドが練習しているその時に。
この殺人事件とともに、主人公が経験した20年前の殺人事件も重なりあっていく。主人公の姉が小学校3年の時に死体で自宅で発見される。まだ幼かった主人公は一体あの事件はなんだったのかその時点では分からなかったが、その後いろいろ不可思議な点を思い出し自分なりの結論にたどり着く。

この本を読んでいると、無意識のうちに、なんといろいろな事を勝手に仮定したり推定したりして日常を過ごしているのか、気付かされる。
勝手にネズミだと思い込んで、その思い込みを土台にしてさらにいろいろな事を先入観をもって見ている。
この先入観が致命的なミスとなる。たぶん、こんな経験をしたことのある人は多いはず。 日常のふいをつくトリックとなっている。

まだ、文庫ででていないので1680円もするので、もよりの図書館で探してみて。

シルバーウィークの意味がやっと分かった今日このごろ。

筒井康隆のロートレック荘事件

2009年09月11日 14時20分22秒 | ミステリー

いろいろ話題が多い作家だが、もとはSF作家らしい。なので、この本のつまらなさは許されるであろう。

この本、いわば本格ミステリーなどと呼ばれるジャンルに入ると思う。トリックのためなら、登場人物のキャラクター、世間一般の常識など強引にねじ込み、謎をつくる。話としてはお粗末なかぎりであった。 ミステリーとしても、ダメだと思う。 私は早くも6ページ目にして、筒井康隆が使うであろうトリックの方向性が分かってしまった。

"あっとおどろく結末"とか"どんでん返し"という帯がつくであろうこの本、それにこだわり過ぎて、話をあやしくしてしまっている。その上、作家の観念が世間一般の常識とかけはなれすぎている。1934年生まれの筒井康隆、いくら人気作家といえどもジェネレーションギャップが激しすぎて話以前の設定の段階で問題あり。

はっきりいってつまらないので、ネタバレありのあらすじを言ってしまおう。

登場人物は、ロートレック荘の持ち主の木内夫妻、その娘(名前などどうでもいいので省く)、五月未亡人とその娘、娘たちの高校の時の友人の娘。ロートレック荘の前の持ち主の息子とその従兄弟と友人。男性3人(30ぐらい)と3人の女子大学生と保護者たちとなっている。で、この3人の女子大生たちはことごとく皆殺されてしまう。一体だれがこの殺人を行うことができたのか、そしてその動機は? みたいな話なのである。話が2人の男性の視点で書かれているのがトリックを解くカギ。

犯人は子供のころの事故で障害を持つ重樹なのだが、そんなことは問題ではない。
一番納得いかなかったのは、殺された3人の女子大生がそろいもそろって処女であり、なぜかその事をみんが知っているといこと。その中で一番おとなしい娘はいきなり付き合ってもいない男性に結婚話をはじめたりする。お互い好意を抱いているだけの関係なのに、いきなり結婚前提で既成事実を作ってしまえとなっている。つきあってからでもいいのでは?

まだ、女子大生なのにそろいもそろって結婚願望が強すぎる点も気になる。好意をもっているだけの間がらなのに (くどいようだが、付き合っているわけではなく一緒に食事に行ったこともなく、2人だけで会ったこともなく、あいさつ程度の関係) 午前1時に男が部屋やってくるのを待ってた処女っていうのはなんなのだろう?
細かいが、いろいろ府に落ちないところがあった。トリックとかではなく、言葉の使い方、お互いの会話の仕方などなど。

あっと驚くという帯がついている本に"あっ"とおどろかされた覚えがない。

管理職

2009年09月09日 14時09分40秒 | 日常の話
管理職

一応、これでも13人の学生アルバイトの管理職にある。普段は忙しいけれど、バイトの子たちとは特に仲良くやっている。
昨日、2年間一緒に働いた子がやめていった。クビにしたバイトの子を除くと、これが初めてバイトの子を失った例になる。

職場でのマナーとか宿題みてやったりとかソーシャルネットワーキングのサイトに招待されたりとか(やらないといっているのに)、バースデイプレゼント交換したりとか、悩み(私にしたらたいした悩みではないけど)を聞いてりとか、おごってやったり(これは奢られときと半半)と毎日のつきあいの中、自然と愛着がわいてくるものである。
問題なく楽しく学生生活がおくれるようにとも願っている。
みんが無事卒業し、経済難のなか仕事がみつかればよいとも願っている。そのためには、こころよく、推薦人になるし、推薦状も書いたりしている。

それでも、図書館で働く賃金などたかがしれてる、車で10分いけばラスベガスのストリップでそれの3倍はゆうにかせげる。経済が上向きの時はバレーボーイが年収で1000万稼ぐときがあったらしい。辞めた子もチップだけで、日に1万円もらえる時があるといっていた。でもその代わりに、労働基準など無視して働かせる。おどしたり、なだめたりして。

授業があろうと体調が悪かろうと働かせる。 辞めた子のとっている語学の授業は出欠席が厳しく、3回以上休むと自動的に落とされる。
まだ、今学期初まって2週間目なのにもう2回も休んでいる。諸事情でお金がいるので、安易に働くなともいえない。
ただ、ここまできたのだから学校は辞めるなとしか言えなかった。うちの大学の卒業率は40%。

真山仁のハゲタカ

2009年09月07日 13時02分27秒 | ハードボイルド
NHKでドラマ化され、また今回映画化されたという社会派経済小説、評判がいいようなので借りてみた。

バブルがはじけ、どの企業、銀行も資金ぐりが苦しいく、破たんをまぬがれないとい中、それを商売とするファンドという外資の企業が現れる。 いきなり銀行の取り立てが厳しくなり、お金を返せなくなった企業。もっていても一銭の価値もなくなった借金の手形を莫大な数抱えている銀行。そして、そういう破たん寸前の企業を銀行から安値で買い漁るファンド。買い漁るといっても、一社ずつではなく、銀行が20ー100ほどの企業の借金を束にして、パッケージとして売る。借金が銀行からファンドに移行しても、払えないのは同じこと、そこで、旧経営陣は退き、ファンドがテコ入れして立て直し、高く売りつける。死に体の様相の企業を食いものにしているので、ハゲタカとよばれている。 そのハゲタカを率いるが鷲津。

銀行と鷲津との戦い。経営難でなんとか持ち直そうとする地方の中小企業と3点の視点からかかれている。経済のことがわからなくても、ドラマ仕立で分かり易くなっている。これが書かれた時はまだアメリカの企業がうかれていた時だったため、日本中心の話となっているが、まさか数年後まったく同じことがアメリカでも起こるとは。

この次の作品はハゲタカ2とレッドゾーンとなっている。ライバルは中国企業。アメリカのサブプライローンをテーマにせず中国をもってくるとは、なかなかするどい。
840円とやや高めだが、文庫本読む価値あり。

北村薫の玻璃の天

2009年09月02日 21時55分44秒 | 歴史/時代物
祝直木賞!!!
北村薫、ベッキーさんシリーズ最終巻で見事直木賞をとりました。
この本はベッキーさんシリーズの2作目。候補にはなったのですが、直木賞はとれませんでした。
全作同様、昭和初期が舞台、学習院に通うお嬢様花村映子とその運転手ベッキーさん(日本人女性です)がいろいろな謎にいどむ、シンプルなミステリーもの。ミステリー性はあまり濃くなく、どちらかというと歴史的なメッセージ性が強いです。
今回はベッキーさんの素生も少し明らかになり、花村映子さんも少し大人になり、恋愛話なども出てきます。
それと同時に、石一刻と戦争に近づいていく危うさもあり、世相が暗くなる中、ただのお嬢様ではいられなくなっていく花村映子がよく書けていたとおもいます。前回より質が上がっている。

さて、直木賞をとった"鷺と雪"はこのシリーズの完結編。一体どう終わるのか???
玻璃の天 文庫本で500円の価値あり。

新人さん

2009年09月02日 15時32分47秒 | 日常の話
2ヶ月ほど前にうちの部署に2人の新人さんが入ってきた。
新人さんといっても、一人は私と同年代の男性でなのだが。これで、合計9人のスタッフが配置された。
新学期も始まり、さらに忙しくなったけれど、かなりみんなお互い上手くやっている。

さて、もう一人の新人さん、ハワイから来ている23歳の日系三せい三世なので、日本語はしゃべれない、が、私が言っていることはなんとなく分かるらしい。特に食に関する単語は豊富。納豆好きだし、から揚げ好きだし、トンコツラーメンすきだし。
先日、ラスベガスにラーメン屋さんがあるのを発見したので、二人でいってみた。まあまあ普通においしかった。味よりも久しぶりにラーメンを食べれたことがうれしかった。そのラーメン屋さんで、彼女、たけのこも好きと言っていた。メンマのことである。それは、メンマだよと教えると、なぜ名前が変わるのか分からないと言われた。(そういえば、うちの夫もタケノコ好きである)

実は彼女が来てから、二人でいろいろな日本のレストランをためしている。ラスベガスにおむすび専門のレストランがあるなんて知らなかった。それ意外にも、お弁当屋さんやら、牛どん屋さんなどもある。へーと関心しているこのごろ。

のだめカンタービレ22

2009年09月02日 15時02分35秒 | マンガ


久しぶりののだめ(このブログも久しぶり)。
作者の出産休暇のため10ヶ月ぶりに出た22巻。
おもしろかったけれど、なんか無駄な余白が目につく巻だった。セリフが少ない、半ページをつかって、ピアノを弾いている絵を何枚も挿す意味は??? まー22巻も買ってきたのだから、このまま最後まで買うのだろうけれど。
もうちょっと内容を濃くしてほしかった。先月話した、王家の紋章などこの手の無駄なページ使いのさいたる例である。のだめもなんとなくそういう感じになってきたのか???

そうそう、王家の紋章でおもいだしたけれど、ガラスの仮面8月に新刊が発売されたらしい。けっこう、ペースが早くなってきた。ちなみに名探偵コナン65巻発売中。新しいまんががイマイチ分からない昨今、こういう長寿のまんがを目すると昔の同級生に会ったようななつかしさがこみあげてくる。