私の図書館

主に読んだ本の感想。日常のできごと。

横山秀夫の64

2013年09月08日 16時27分47秒 | ミステリー
久しぶりの横山秀夫の新作すーーごくよかった。
こんなに面白いと分かっていたら、ハードカバーだろうと出てすぐ買っていたのに。

最初から、ハラハラドキドキ。長いのに中だれもせず、最後まで緊張感があって、読み始めたらとまらない。 夕飯の支度ももどかしく、本を片手に決行。 読み終わったのは朝の4時だった。

横山秀夫といえば警察小説、でも刑事が主役ではなく警察機構でも裏方/事務方にスポットライトをあて、組織内の政治的思惑、裏方からみた事件を書いている。
今回も例外ではなく、主人公は広報官の三上。広報といえば、交通安全のPRぐらいしか思い浮かばない私だが、これを読んで広報官って大変だなーとおもった。
マスコミ対策とか、上からも他の部所からもうとましくおもわれ、読んでいて胃潰瘍になりそうな仕事だなと思った。

最後もいい意味で私の予測は裏切られたし。
細かいヒントが最後でちゃんとまとまっていくし。
傑作!!!
2013はあと4ヶ月ほどのこっているが、まちがいなく私の中ではBEST2013。

ちなみに64は昭和64年のこと。1週間しか存在しなかった昭和64に起きた誘拐事件が14年たってまた表舞台に出てくる話。





大観覧車

2013年09月03日 19時29分35秒 | 日常の話



大観覧車をラスベガスのストリップに建設中。うちの図書館からもみえる。
ストリップのビルのならびが結構新鮮にみえるのでいいとおもう。
高さ150メートル以上の大観覧車、オープンは2014らしい。

これはストリップの北側の観覧車。 これに加えて南側にも観覧車を建設中。
こちらのは予定だとこんなかんじになるらしい。
観覧車よりジェットコースターのほうがいいとおもうが

池井戸潤の下町ロケット

2013年09月02日 15時24分42秒 | ミステリー/文芸
半沢直樹がすごく人気なので、ひさしぶりに"バブル入行組"を借りて読み返そうとおもったら、案の定貸し出し中だったので、かわりにこれをかりた。
直木賞をとった作品だったけれど、読んでなかったので丁度よかった。

宇宙工学の研究者だった佃だがロケットうちあげの失敗の責任をとり研究職をしりぞき、親の街工場(佃製作所)をつぎ、社長とよばれる生活がはじまる。
ものを作ったり、研究したりだけではなく、資金調達、人事など、研究職をしていたころは縁のないことを苦心しながらやっていく。
中小企業の厳しい状況のなか、ロケットへの夢を捨て切れない社長、現実をみてほしいと願う社員、大手企業との裁判、銀行とのシビアな取引などが書かれている。
とくに前半はこれでもかというぐらいの苦しい中小企業の状況が書いてあって、ハラハラしどうしだった。


確かにちょっとでき過ぎハッピーエンドだけれど、爽やかで読後感がすごくよかった。