うどんを茹でる釜から立ち上る湯気を換気扇が店の外へ押し出している。その湯気は容赦なく歩道を足ばやに歩く勤め人の群れに向かって吐き出される。この湯気の匂いけして食欲をそそられるものではない。私もその勤め人の一人なのだが昨日この店のうどんを食べる事になった。味覚と食感はけして鈍い方ではないが、あれこれと評価するほど整理されたデータは脳裏に詰まっていない。さて、食後の感想だがシコシコーツルツルの食感が讃岐うどんのはずなのに、噛みごたえは関東のうどんとあまり変わらない。茹で時間が長過ぎたのだろう。長過ぎた理由はこちらにあったかもしれない。 トッピングの注文を決めるまでの時間が長過ぎたのだ、そう言えば店のネエチャン、はよせんかいこのオッサンって顔してたな。