烏合庵奇譚

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8月の出先ラーメン;函館番外編

2009-09-24 21:58:49 | そとめし;ラーメン
“かね久山田”@函館宝来町で“もり&とじ蕎麦”

盆休暇の道南ツアー二日目.函館で,書き留めておかなければならない一軒.
カテゴリ違いの蕎麦である.何故,このカテゴリに入れたかといえば,記事の流れもあり,またこの店が蕎麦のみならず私の“麺料理”についての認識を改めてくれた一軒でもあるからだ.

発端は10年近く前,購読している新聞に挟んで届けられた小冊子.道内の蕎麦とラーメンの店について,読者アンケートや記者さんの経験を交えて紹介したもの.当時は今ほどネット上にそれらの情報は揚っておらず,この冊子の記事を手がかりに何軒か好みの店(“まるひら”@釧路など)を見つけることが出来た.


さて,“かね久山田”.初訪出来たのは6年ほど前.長男坊の函館在学を好い事に,度々函館に様子見(遊びに?)行っていた頃.キィワードは津軽蕎麦.大豆の呉を繋ぎに使うと言う.今回は小腹塞ぎ,4人で“もり”2枚・“かけ・卵とじ”各1杯をお願いする.


“もり”
かっちりと打ち上った蕎麦である.
所謂“江戸蕎麦(並木藪など)”のツル・しこ感とも,“田舎(いずみ食堂など)”のもっちり感とも異なる,サクッとした歯切れ.強いほうではないが,何故かふうわりと鼻に抜けてゆく蕎麦の香りが心地良い.蕎麦粉だけでは無い,とは感じるだろうが,言われなければそれが大豆の介在に拠るとは恐らく判らないだろう.
辛汁の出汁は煮干.節系の酸味(と渋味)が無く,実に柔らかい.勿論,蕎麦との相性は抜群だ.余りにも柔らかいので,残った分を蕎麦湯で割ったら消え入ってしまうかと思ったが,猪口の縁近くまで割っても崩れないのには驚愕した.


“卵とじ”
相前後して入店のお客さん,“天ぷら無いの?(以前は在ったが,今はやっていない)”との問いに女将さん,“…とじ,美味しいですよ”.じゃ,ウチも.
私は此方の甘汁も好き.辛汁よりも煮干の風味がひろがる.此処の甘汁を頂いて以来,拙庵の蕎麦汁には煮干が欠かせない物となった.ふうわりと綴じられた卵に,柔らかな汁が負けていない.蕎麦の香りも確りと透けている.美味い,なァ(^^).


いただきました,ご馳走様!
インパクト,だとか凄味などというものは微塵も無いのだけれど,食べ終えて思わず唇の端に微笑がこぼれる様な,そんな美味しさ.何時までも,そう有り続けてほしいと願う.

その後判明したのだが,聞き取れなかった“…”は“たぬき”であったらしい.品書きに載らない“たぬきとじ”…これは何時か,また函館まで奔らなければ成りますまい.ちなみに,現時点での温かい蕎麦のお勧めは“花巻”です…

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