魅惑のワインと出会う100の方法

デイリーからカルトワインまで、日々探し求めては飲んだくれているワイン屋のおはなし。

カレー病治療

2014年04月21日 | 美味しいもの
先日書きましたワイン病の治療はマニアの方には驚きのワインですが、分からない
方もたくさんいらっしゃったことでしょうか。


さて、次はワインとともに、カレーやラーメンのエキス注入もやっておかないと
いけません。

人生の休息日、治療日なのです。


そこでこんなお店に寄ってみました。


福岡市博多区御供所町(ごくしょまち)にある「MANOMA」(マノマ)です。


その外観からここがお店なのかどうかわかりにくい。
外とくらべ、中は暗くて、「やってるの?」とつい思うことでしょう。






店内に入って、外を見るとこんな感じ。






広い土間と梁のもろに見える古い家屋の中。


古本も置かれ、販売されています。




そのあまりのお店らしくない様に驚きを禁じ得ませんでした。



さて、カレーですが






カレー単品とこのお品書きの「MEALS」(1000円)をオーダー。

辛さの希望調整はしていないとのこと。



卵と筍のココナッツカレー。(900円)





そして「Meals」



クラッカーみたいのに隠れて菊芋のサブジがありました。


カレーいい感じです。ごはんが玄米を使っているらしく、丸っこく穀物っぽい。
辛さが後からだんだんとその厚みを増してくるようなイメージで、物足りないという
こともありませんでした。風味がとてもカントリーというかネイティヴなイメージです。


ホテルカレーとか欧風カレーなどの対極的味わい、だけどスマートに炸裂します。


だだっ広い割には、席数が少なく、ちょっとした違和感と面白さも。





お店の方と仲良しになると、とても居心地の良い空間なんだろうな。

私ならライブやりたくなる。そんな不思議空間かも。



なお、ここでのカレー治療はまったく効果なし。
ますますカレーにはまるという副作用のみが現れた結果となった。
果たしてこんなのは治療と呼べるのだろうか?!


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半世紀ワイン会

2014年04月21日 | ワイン ~2019年
H氏の50歳を記念に「半世紀ワイン会」というのが行われた。


「ラリラリさん、あなたは重症、重病だ。ワイン病治療のため来ませんか」
ということで治療へと向かいました。


自身の健康のためには1日休業しよう、ということで、土曜日にお店を閉めて、
いよいよ出発。





ワクワクします。




もちろん「反抗精神」は忘れておりません。
洋服掛けにメガネを掛けて、反抗しながら我が意思を確かめます。

いいか、ワイン病の治療だぞ!と。



さあ、着きました。





煙突からもくもくと煙を吐く街。工業地帯の大きな都市です。




さあ、治療に臨みましょうぞ。




H氏の3千円でゲットしたという武勇伝を聞きながら
2002 ルイ・ロデレールのクリスタルでスタート。
とてもきれいで、まだまだ若いです。(泡の注入からです)


2001 オート・コート・ド・ニュイ キュヴェ・オージェ(DRC)
熟成はしているもののまだまだクリーンさ、しっかりミネラル感を持っています。


2000 パヴィヨンブラン・デュ・Ch.マルゴー
熟成感とハーブ。厚みがグングン。


2003 ベリンジャー スブラジア・リミテッド シャルドネ(USA)
熟成感ばかりで出てしまっている・・・と思いきや途中からボディがグングン出てきて
とんでもないことになる。(カリシャルの注入は思いっきり効いたようだ)



食べ物も普段B級グルメのラーメンやカレーばかりの身にはもったいなくて、
身もだえするほどのものがずらり。


  

  

デザートもあったのですが・・・撮り忘れました。




白の治療は効果的でしたので、赤の注入治療へと移ります。





1964 コルトン・マレショード(デュデ・ノダン)
まだまだクリアさも輪郭も残して深みとワイルドさが十分。革のニュアンス強し。
1964こそH氏のヴィンテージ。


1998 エシェゾー(ジャイエ・ジル)
明るさとクリアさ、旨味爆発するピノ・ノワール。ある程度高いが、滅茶苦茶な
高騰を避けられているので、この造り手は今後貴重な存在になるのか。ピノの
注入は完了。


そして、
1964 Ch.オー・ブリオン
やはりボルドー。ボルドー。そしてまだまだしっかりとしたボルドー。
50年経っても、ワインも人生もこれから。素晴らしいオー・ブリオンは葉巻やタバコ
の風味が特徴だというけれど、やはりボルドーでした。


1990 オーパス・ワン(USA)
この注入は異色か、と思いきや、やはりすごいワイン。USAっぽさはほとんど感じず、
ボルドーだった。ほんの少しフルーツが明るくはあるけれど旨味もすごくてまだまだ
元気いっぱい。


1988 Ch.ラトゥール
もう、どこをどうしてもラトゥールは偉大だった。これは素晴らしいボトル。
圧倒的な存在感、熟してもなお堂々と立つ巨塔。26年、なんのその。


1993 コート・ロティ ムーリンヌ(E・ギガル)
これからシラーとの注入となるが、もうあまりにいろんな要素が入って、さらに熟成
しているのでくらくらとなる。革や獣、奥深さ。ムンムン状態。



さらにデザートの頃、劇薬エキスが表れた。




2003 ターリー プティ・シラー ラトルスネーク・エーカーズ(USA)
もうこれは強烈過ぎてすべてをなぎ倒すかのような濃さと厚み。
香りからしてもう強烈。これ以上重たく強い香りのワインはそうないだろう。
そのパワーにはギブアップ状態だ。


2003 サンタバーバラ ジンファンデル エッセンス レイトハーヴェスト(USA)
酸味が熟した分厚い果実味と相まってすごいことに。イチゴとの相性最高。
エキス分がどこまでもたなびく。


ワインエキス注入の凄まじさよ。とんでもない荒療治だった。

治療していただいたH氏他、みなさま、ありがとうございました。

おかげでこれだけのワインをいただけば、もう他のワインを飲んでも美味しいとは
ほぼ思えなくなるので、二度とワインを飲まないですむことでしょう。

めでたくワインを卒業出来ました。ワイン病の治療は成功したと言えるでしょう。


・・・・・もちろん28時間程度は、すごく効いていました。


しかし、もう今晩は効き目が切れたのか、リハビリ安ワインにすら喜んでいる
私。なので・・・・・次回もワイン病の治療は継続せねばなりません。

2年後か数年後の治療をよろしくお願いいたします。
私も劇薬ワインエキスを仕込んでおきましょう。


それにしても飲み過ぎたけれど、みなさまのあたたかさや笑顔にワイン病も
完治するかと思うほどの奇跡的な夜でした。心から感謝です。


しかし、次回の荒療治にはDR何とか、アンリ・何とか、などのピノ治療、
ならびにラフィット・ロス何とか、などなど・・・・・、
さらなる効果を高める治療法が開発されているかもしれないとのこと。
そんな治療を楽しみに人生を歩いていこうと思います。


コメント (2)
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