三太夫の残日録

俳句を詠み、PCでニュースを読むこれを日課とす。
三太夫は先祖の位牌に書いてあつた名前
これを一寸借用した。

俳句:軟らか言葉

2005年09月18日 | 俳句
近くの県道をはしっていると、いつも気になる喫茶店がある。
白い柵に囲まれた洋風の喫茶店で店の名前しやれている、一度は入つてみたいが、持つているイメージとの落差が生じる心配で躊躇している。

 いまひとつ喫茶店で行つてみたい店がある。
飯島晴子女史の随筆「秩父夜祭」に出てくる店ある・・、もっとも女史は「喫茶店」でなく「珈琲店」と言つているが、とにかくうまい珈琲が飲めそうな店である。
秩父の裏通りにあって女主人一人でやっている、随筆には「実に丁寧に洗練された風味である」としか書いていないが飯島晴子女史が美味しいと書くのだから、これだけで充分飲みに行きたくなる。
女主人が宮崎駿の漫画に出てくるパン屋のおかみさん風なら、なお良い。

・挨拶も軟らか言葉秋深む

                                

俳句:小諸慕情

2005年09月17日 | 俳句
 二十代後半を過した小諸にまた行きたくなった。
東京武蔵野から小諸に転勤になった時、まわりの同情とは逆に内心ではよろこんでいた。
 休日になると藤村の「千曲川のスケッチ」を片手に歩き回つたものである。
 
 冬の寒風はきついが、風の吹出す直前の小諸は澄む。
1000メートル林道からの眺望、唐松林、大久保の川原、硬い蕎麦を出す本陣。(この蕎麦屋は、なにしろ硬い蕎麦を出す、観光客が賑やかに店に入つてきて、この蕎麦を口にしたときの、表情の変化は見ものである)
寒風が吹くと善哉の旨い駅前通りの小店、バス停前の細長いうどん屋。
唯一の百貨店だった「あかかんばん」裏の屋台・・も懐かしい。

     ・シャワー浴び山女魚の如く身を清め    



俳句:100才の銀杯

2005年09月16日 | 俳句
 明治38年生れの親父が100才表彰の銀杯と記念品(茶筒)をいただいた。
100才の父は耳がちょっと遠くなつただけで、すこぶる元気である。
 職員が帰つた後でさっそく記念品を開けて、「何だ茶筒だけか中身を入れておけ」と独り言を言つていたが、中身(茶)があればそのお茶で年寄はゆっくりこの日を楽しむことが出来るのに、と思う。
 
 総理大臣名の感状も出るらしいが、敬老の日には間に合わないらしい。
(今回の選挙のあおりで総理の名前が印刷出来ず遅れた、との説明も面白い)

      ・百才の家系に生れ秋祝う
                     


俳句:秋の朝寝

2005年09月11日 | 俳句
 今朝はゆつくりと目覚めた。

顔を洗つているときに、なぜか芭蕉の「おもしろき秋の朝寝や亭主ぶり」を思い出した。

この句は元禄七年、芭蕉五十一才秋の句である。
 芭蕉は、この年の九月十日に発病し十月十四日に没しているから、発病する直前の句である。
七月中旬から九月八日まで伊賀上野に滞在し、九月八日に伊賀上野から奈良経由で大阪へ旅したときの句かもしれない。

「亭主ぶり」と詠んでいるから、旅先で句会でもして、知人宅に泊つたときの句であろう、朝ゆつくりと寝かせておいてくれた、亭主の心配りを、「さすがな亭主振り」と言つている。

                   
             

俳句:背を分ける

2005年09月10日 | 俳句
    ・背を分けて秋風急ぐ投票日

 紅鳥花の小品盆栽を持つている、たまたまスーパーの入口で売つていたのを、小さいから邪魔にならないだろうと買つてしまった。
中国風のうすい鉢に植えられている根上がりである。
小さいピンクの花が春には満開になるが、その後はぽつりぽちりと初冬まで花を咲かせてくれる。
切り落した新枝が、地に触れていると根が出て着いてしまうくらいに強い木である。
幹も太く根も逞しくなって、今の鉢ではちょっと可愛いそうになってきて、一回り大きな物に植替えるか目下思案している。
             

俳句:期日前投票

2005年09月08日 | 俳句
 今日は快晴、しかし湿度が多いため赤城はクッキリとは見えない。
天気も良いしこれから衆議院選挙の投票に行く予定、
最近はほとんど期日前投票で済ます。
理由?・・特別の理由はないが、期日前投票の方が雰囲気が良いから、かな。

       ・マニフェスト表紙は笑顔夏疲れ

伊藤園から「俳句大賞」の作品集が送られてきた
自作の俳句が印刷されたお茶は後送するとのこと
今年は伊藤園からの電話は一回、自作ですね!の確認、そして都道府県賞(賞金、表彰状)、
二年前は二度も電話が入り、句の背景や感想を詳しく聞いて・・・佳作
なんだかおもしろい。

家族は送られてくるお茶を期待している。昨年は送りますとの手紙のみで、お茶は届かなかつた。
伊藤園さんことしは確実に送つてね!
                  
       

俳句:台風で飲む・・

2005年09月06日 | 俳句
     ・台風の正面で飲むアリナミン

今日の俳句は
   「台風の正面で買う乾電池」が、朝の新聞広告を見て
   「台風の正面で買うアリナミン」→
   「台風の正面で飲むアリナミン」に変化。

台風の被害の状況が流れるテレビニュースをみて準備に立つ心意気!?                      




俳句:台風のシッポ

2005年09月05日 | 俳句
    ・台風の尻尾の中を電車行く
 
台風は何本もシッポを持ち、シッポをグルグル回しながら、だいたい北北東へ歩いてくる。

アメリカではカトリーナが暴れまくつたが、アジアでも5年前から、台風に名前を付けて呼ぶことになり、当初はテレビの天気予報でも使つていたが。今年はどこも発生順の番号に戻り説明している。
 いま日本に近づいて来るのはナービー(14号)と呼ぶらしい、
ナービーは「蝶」を言い、15号はカーヌンと名付られるらしい
                 

俳句:秋色に追われる

2005年09月04日 | 俳句
 昨日、女房のお供でデパートへ久しぶりに入つた。
特設フロアーで夏物処分セール、メインはすっかり秋物の色である。
 コーヒーを飲みながら見ていると行交う人はさすがに盛夏の服装、

それにしても、館内は暑い、最近は何処の大型店でも店内の設定温度を上げているが、秋物を売るにはこの温度は不適、設定温度を下げないとその気に客はならないだろうと思う。

    ・秋色に追われる人とすれ違う

私の部屋は北向きである。目の前には古くからの農家があり古木が植えられている。
そのため(北向きのため)木々の季節毎の色を、樹の表から鑑賞出来る。
 (欧州では家具を守るためもあるが、メインの部屋は大体北向きにして樹の表(南側)を見る。
  日本は不思議なことに居間や客間は南向きにして、木の裏側を鑑賞している。)

                   




俳句:鳥の悪声

2005年09月03日 | 俳句
 今朝は鳥の声で目が覚めた、ロマンチック思われるだろうが違う。
鳥の名は分らないが、ギィーギィーとけたたましく鳴く。
これが窓近くの梢で鳴始めると、どんな目覚時計より効果がある。
鳥にこんな悪声で鳴くものがいるのかと思う程の悪声、
 
 尾が長く上下にヒョイヒョイと動かす、大きさは鳩に近く、いつも5~6羽の集団手移動している。

一旦現れると、昼間でも窓の側でギィーギィー鳴きあまりの悪声に追払うことになる。
追払いながら、もう少し鳴声が良ければ追払われないのに、と同情もする。
       ・秋耕の野太き声を運び来る