三太夫の残日録

俳句を詠み、PCでニュースを読むこれを日課とす。
三太夫は先祖の位牌に書いてあつた名前
これを一寸借用した。

毛虫の糞

2009年09月30日 | 俳句
秋晴れに毛虫の糞が降つてくる
庭のカエデにこの時期毛虫がつく、毛虫の季語は夏であるがこのカエデには秋に毛虫がつく。

1cm程の黄緑色の毛虫である、
普段、毛虫が落ちてくることはまれだが、その代わり糞が絶えず降つてくる。

不都合な事に楓の下に盆栽棚を並べている。
盆栽を見ているとポツンポツンと音がする、結構頭にも当たる。
対策として傘をさして見たが両手を使えなくて、どうも不便。

そこで物置小屋を掻き回して、昔アメリカで購入したテンガロンハットをみつけた
大切にしまってあったが、被つてみると、ツバが広くて具合良し。
テキサス人も自分の作つた帽子が毛虫の糞避けに使われるとは思つていなかつただろう・・・。
                    

   地に溶ける時を狙うか柿落ちる

*上州俳句茶屋  http://haiku55.hp.infoseek.co.jp/
    

百日紅

2009年09月25日 | 俳句
居眠りをしてむち打ち症になってしまった。
秋風の吹き抜ける居間に座り、あまりの心地よさに思わず居眠り
カッグンと首が後ろに折れ、首の痛いこと、痛いこと。
半日で直つたが、こんな事は初めて。

門被りの、百日紅もそろそろ限界に近く、少しづつピンクの花弁を散らし始めている。
一本の百日紅でも散らす量は意外に多く、樹下はピンクの花弁で美しく敷き詰められる。

幼い頃、百日紅の花弁を集めて、近所のお姉さんとママゴトをした思い出がある。

ここ上州ではこの花弁が風で飛ばされ暫くすると、秋闌ける。
                      

    駄本飽き西風吹いて柿熟す

   *上州俳句茶屋   http://haiku55.hp.infoseek.co.jp/

見せ物小屋

2009年09月22日 | 俳句
小旅行の帰り、その食堂に入り座ると、床の間に2メートル程の板が飾つてあり、所々が黒く汚れていた。

妻が、これを見て不思議そうに、何だろうねせつかくの綺麗な床の間に板が飾つてあつて?

私は直ぐに気がついた。

幼い頃これと同じ物をお祭りの見せ物小屋で見たことがあった。
それは恐ろしい、「ろくろつ首」や「唐傘お化け」…を描いた看板を入り口に掲げた見せ物小屋の中だった。

威勢の良い呼び込みに釣られ、好奇心で、なけなしの小遣いを払つて友達と入つた見せ物小屋。

小屋の中は薄暗く順路に沿つて歩く、最初はろくろつ首、二番目が一つめ小僧、三番目が「血の塗られた六尺程の板」
子供の私には、なんのことか判らなかつたが、説明書きには六尺の大鼬(いたち)と書いてあった!・・・?。

女将に大鼬だね、と言うと
その通り、最近の人はこれがなかなか判らなくてね!と、笑い。

    犬の尿(しと)届かぬ高さ芒刈る

      *上州俳句茶屋   http://haiku55.hp.infoseek.co.jp/

盆栽&小さなカエル

2009年09月18日 | 俳句
小さなカエルが住んでいる。
その小さなカエルを見かけたのは盆栽店の黒松の枝の上である、
緑色のカエルで大きさは約一センチ、最初は置物と思つて、指先で触れようとしたら
目がギョロっと動いた。

それから一ヶ月、
再び盆栽店に遊びにいき、ふと、小さなカエルを思い出し
その黒松盆栽へ廻つてみたら、いたいた!、
枝は違つたが置物のようにチョコンと乗つていた、

皮膚の色は少し黒ずんでいたが、大きさは変わらない。
店主にカエルの話をしたら、わざわざ見に行き、にこにこ戻つてきた。

                   

    身の丈は縮みて秋の彼岸来し

不器用な蚊

2009年09月11日 | 俳句
庭の木陰にテーブルと椅子を出して
のんびりと盆栽をいじつていると

手の甲にビシッと音を立てて蚊が、
ぶつかつて来た。
そのうえ、刺すのが下手で
チクリと痛みの伴う刺しかた
思わずぴしやりと叩きつぶしてしまつた。

ほんとうに、不器用な蚊がいるもんで
藪医者ならぬ藪蚊

こんな不器用な蚊なら、少し血を吸わせてから
叩けば良かつたと、ちょっと同情。

   指先でつまむ秋の蚊血潮あり

   
      *上州俳句茶屋   http://haiku55.hp.infoseek.co.jp/

黒松、梨

2009年09月08日 | 俳句
黒松の盆栽を買つてきました
この暑い時には盆栽は見向きもされないらしい、その為値引きが大きい
そこを狙つた。模様木、なかなか良いが夏バテ気味。

話かわって今年の梨は不味い、
産地は日照不足で甘味が少ないらしい、その上、不作。
この味は私の小さい頃の梨を思い出す
小さい頃は、梨よりもりんごが美味しかつた
それがいつの間にか品種改良で、梨は甘く美味しくなって
林檎は不人気に。

梨は「値段が高い時は不味い」これ常識らしい。


   鈴虫は鳴きて湯舟の手足伸び

秋出水

2009年09月01日 | 俳句
兵どもが夢の跡
保守王国と言われる上州でも波乱が起き民主が当選・・終戦
すっかり静かになりました。

今朝は盆栽を元に戻して一息
昨日は、台風が直進して暴れそうになったので、
盆栽を棚に縛り付けたり軒下に避難させたりの大忙し
すこし減らしたが、それでも70鉢程はある。

「がらくたみたいな盆栽は処分しなさい!」の妻の暴言を
背中に受けての作業だから余計に疲れる。
不格好なやつほど可愛いのに
盆栽は癒しよ!
              

   寝ることも疲れることよ寝覚月