『新装版・雪明かり』藤沢周平/講談社文庫(2006/11)
貧しくも、明日への夢を持って健気に生きる女。
深い心の闇を抱えて世間の片隅にうずくまる博徒。
武家社会の終焉を予想する武士の慨嘆。
立場、事情はさまざまでも、己の世界を懸命に生きる人々を、
善人も、悪人も優しく見つめる著者の目が全編を貫き、
巧みな構成と鮮やかな結末とあいまった魅惑の短編集。~BOOKデーターベースより
「恐喝」「入墨」「潮田伝五郎置文」「穴熊」「冤罪」
「暁のひかり」「遠方より来る」「雪明かり」の8編が収録。
藤沢周平氏の短編集は外れなく面白い、
と言うか暗い結末も多くやるせない気持ちにもなるが
そこがまた良いのだろう。
表題の「雪明かり」も秀逸な一作。
登場人物の幸せを願ってページを閉じました。
『あきない世傳金と銀・十』高田郁/角川春樹事務所(2021/2)
呉服太物商でありながら、呉服仲間を追われ、
呉服商いを断念することになった五鈴屋江戸本店。
だが、主人公幸や奉公人たちは、新たな盛運の芽生えを信じ、
職人たちと知恵を寄せ合って、
これまでにない浴衣地の開発に挑む。
男女の違いを越え、身分を越えて、江戸の街に木綿の橋を架けたい──
そんな切なる願いを胸に、試行錯誤を続け、懸命に精進を重ねていく。
両国の川開きの日に狙いを定め、勝負に打って出るのだが……。
果たして最大の危機は最高の好機になり得るのか。~BOOKデーターベースより
良かった良かった
10巻は安心して読めますよーーー、
9巻が辛すぎましたので。
結のことが全く描かれなかった10巻、
菊栄さんの今後の商いのこととか、11巻が心配です。。。
『カッコウの卵は誰のもの』東野圭吾/光文社文庫(2013/2)
往年のトップスキーヤー緋田宏昌は、妻の死を機に驚くべきことを知る。
一人娘の風美は彼の実の娘ではなかったのだ。
苦悩しつつも愛情を注いだ娘は、彼をも凌ぐスキーヤーに成長した。
そんな二人の前に才能と遺伝子の関係を研究する科学者が現れる。
彼への協力を拒みつつ、娘の出生の秘密を探ろうとする緋田。
そんな中、風美の大会出場を妨害する脅迫者が現れる―。~BOOKデーターベースより
以下ネタバレになるので、これから読む方はお気を付け下さい。
率直に、登場人物の中で上条夫人がお気の毒過ぎて。。。
夫には浮気されるは、
自分の赤ちゃんは誘拐されて死亡、
夫は加害者であり被害者となり死亡、
一人息子は不治の病(白血病)の挙句に加害者になり自殺。
この人にスポットを当てると酷すぎる人生と言うことになりますが、
彼女には、スポットさえも当たることなく。。。
そこが気になる小説でした
友人から託された子供なら智代さんは自殺する必要なかったのでは?
と、矛盾点もあるけれど、小説としては流石に面白かったっス。
『今日もていねいに。』松浦弥太郎/PHP文庫(2012/2)
とびきりおいしいお茶を淹れること。
苦手な人に、自分から歩み寄ってみること。
新しいものをひとつ手に入れたら、ひとつ手放すこと。
ちょっとした工夫で、毎日が特別なものに変わっていきます。
『暮しの手帖』編集長が実践している、日々を大切に生きる秘訣。~BOOKデーターベースより
題名のように、今日もていねいに。。。
そんな風に生きようと思わせてくれる本。
副題に~暮らしのなかの工夫と発見ノート~とあるように、
それを気づかせてくれる本。
なにも大層に考えなくてもね。
手元に置いて、時々パラパラとめくりたいですね。
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