プカプカプク日記 ~Life is Trip~

週末の食べ歩きや国内・海外旅行記など
お出かけ日記を中心に気ままにお届けいたします 
Love&Smile~♪

読書備忘録(13)

2013-04-24 | プクニの本棚

『時雨みち』藤沢周平/新調文庫(1984年5月)
11篇の短編集。
女流作家さんと比べて、あまりにさっぱりとした文章でありながら
ヘタに感情表現をしていない分、心に残る感じのラストが多い。
どの短編もあともう少し続きを読んでいたいと思わせる・・・さすが短編の名手。
中でも「亭主の仲間」がそこで終わるか!と、安之助の不気味さが際立って恐ろしい。
”未解決”の凄み・・・とは良く言ったものだ。
「山桜」が映画化されているので、DVD借りて観たくなった。





『静かな木』藤沢周平/新調文庫(2000年9月)
作者がなくなる4年前に書いた短編集、120ページほどの薄い本。
「岡安家の犬」「静かな木」「偉丈夫」の3篇で、
「偉丈夫」が作者最後の短編となった。





『仮想集団』山崎豊子/新潮文庫(1975年9月)
山崎さんの作品はだいたい知ってるつもりだったけど、これは知らないな~と思ったら
唯一この作品だけ、映画化・ドラマ化になっていなかったのでした。
1966年から約1年ほど週刊朝日に連載された長編小説。
大阪勤音に所属する優れた企画者流郷正之が、
背後に隠れた政治の手によって操られ翻弄されていく姿を描く。
作中の勤音は労音をモデルとした架空団体で、同じく音連も大阪音協を念頭にした架空組織。
勤音(勤労者音楽同盟)?と、ピンとこなかったけれど、
山崎豊子さんらしい作品でした。




   
『空中ブランコ』奥田英朗/文春文庫(2008年1月)
飛べなくなった空中ブランコ乗り、
先端恐怖症のやくざ、
義父(教授)のヅラを取りたい衝動に悩む婿(医師)、
ボールを投げれなくなったプロ野球選手、
同じ内容の小説を書いてしまうんじゃないかと心配な女流作家・・・
色白でデブ、言動は5歳児並みの神経科医伊良部一郎とのはちゃめちゃなやりとりに、
本当に笑えます!
この本はシリーズ第二弾だったので、一作目の『イン・ザ・プール』も早速読んでみよう。
お疲れな人にオススメな一冊、読んで大いに笑ってください!


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