バレエ・メソッド アンサンブル・ド・ミューズ スタイル

クラシック・バレエの実際のレッスンをモデルとして、正確に無理なく美しく動き踊るためのヒントやアドバイスをお伝えします。

センター・レッスン vol.8 プティ・ソテ(エシャッペ・ソテ-パ・ドゥ・ブーレ-シャンジュマン)

2011-09-29 09:07:37 | 日記
前回練習したグラン・バットマン、トルソーが傾いたり上げた脚を落っことしたりすることなく、安定したバットマンをすることが出来るようになりましたか?そして、自分の身体条件の許す範囲で出来る限り高く脚を上げることにも挑戦してみましたか?
今回はプティ・ソテの練習です。
難しいアンシェヌマンではありませんが、強く安定した跳躍力を育てたり、トルソーをコントロールするのに必要なポイントがいくつもありますよ。
でははじめましょう。
右脚前5番ポジシオン・アン・ファス、アームスはアン・バ。
→8 プレパラシオン=ドゥミ・プリエ⇒1 エシャッペ・ソテ→2番ドゥミ・プリエ→2 ソテ-右後ろ5番→3 エシャッペ・ソテ→2番ドゥミ・プリエ→4 ソテ-右前5番→5 エシャッペ・ソテ→2番ドゥミ・プリエ→6 右方向へパ・ドゥ・ブーレ・ドゥシュー→右後ろ5番ドゥミ・プリエ→7 シャンジュマン・ドゥ・ピエで右方向に半回転→右足前5番・ドゥミ・プリエ→8 シャンジュマン・ドゥ・ピエでさらに半回転→左脚前5番・ドゥミ・プリエ⇒1 エシャッペ・ソテ→2番・ドゥミ・プリエ→2 ソテ-左後ろ5番→3 エシャッペ・ソテ→2番ドゥミ・プリエ→4 ソテ-左前5番→5 エシャッペ・ソテ→2番ドゥミ・プリエ→6 左方向へパ・ドゥ・ブーレ・ドゥシュー→左後ろ5番ドゥミ・プリエ→7 シャンジュマン・ドゥ・ピエで左方向に半回転→左脚前5番ポジシオン・ドゥミ・プリエ→8 シャンジュマン・ドゥ・ピエでさらに半回転→右脚前5番・ドゥミ・プリエ⇒…
アームスは
Ⅰ.はじめのエシャッペ・ソテで跳びあがるときにアン・ナヴァン→2番ドゥミ・プリエでア・ラ・スゴンド→2番ポジシオンで跳び上がって5番ドゥミ・プリエに下りたときにアン・バ、この動きを繰り返す。
Ⅱ.パ・ドゥ・ブーレ・ドゥシューのときはア・ラ・スゴンドのまま、次のシャンジュマン・ドゥ・ピエでアン・バに下げる。

いかがですか?シンプルなアンシェヌマンでしょう?
では大事なポイントを確認していきましょうね。
エシャッペ・ソテは、まず5番ポジシオンのまま真っ直ぐに跳び上がり、もっとも高い跳躍点に達したところで両脚を2番ポジシオンに開いて着地すると“グラン・エシャッペ”になります。もちろん脚やお腹の筋肉が十分に強くなっていないときは無理をすることはありません。跳び上がりながら両脚を2番ポジシオンに開いてもいいんですよ。
エシャッペ・ソテから2番ポジシオン・ドゥミ・プリエに着地するとき、くれぐれも“落下”しないように気を付けましょう。また、着地したときにトルソーが後ろに反っていたり、反対に前傾したりしないように気を付けて下さいね。
次のパ・ドゥ・ブーレ・ドゥシューでは、右方向に移動する場合はまず5番ポジシオン・ドゥミ・ポワントの後ろ側に左脚をひきつけます。このときにも、トルソーが後ろに反らないように気を付けましょう。
最初のシャンジュマン・ドゥ・ピエで半回転して着地したら足の前後が入れ替わります。シャンジュマン・ドゥ・ピエで半回転するときはくれぐれも回転を急がないように、まずしっかり跳び上がってからトルソーの向きを変えるようにしましょう。回転しながら跳び上がろうとすると、重心が捻じれてしまいますよ
2回目のシャンジュマン・ドゥ・ピエでさらに半回転して5番ドゥミ・プリエに着地をしたら、そのドゥミ・プリエが次のエシャッペ・ソテのプレパラシオンになることを忘れずに、しっかりトルソーを引き上げておきましょう。
はじめはゆっくりのテンポで一つ一つの動きを丁寧に練習してください。2番ドゥミ・プリエへの着地やシャンジュマン・ドゥ・ピエでの半回転が安定してきたら徐々に速いテンポで練習しましょう。
それでは、アンシェヌマンをもう一つ練習しましょう。
右脚前5番ポジシオン・アン・ファス、アームスはアン・バ。
→8 プレパラシオン-ドゥミ・プリエ⇒1 エシャッペ・ソテ→2番ドゥミ・プリエ→2 ソテ-右脚ドゥミ・プリエ、左脚ク・ドゥ・ピエ・デリエール→3 エシャッペ・ソテ→2番ドゥミ・プリエ→4 ソテ-左脚ドゥミ・プリエ、右脚ク・ドゥ・ピエ・デリエール→5 エシャッペ・ソテ→2番ドゥミ・プリエ→6 ソテ-右脚ドゥミ・プリエ、左ク・ドゥ・ピエ・デリエール→7 アンボワテ→右脚前5番ポジシオン・ドゥミ・プリエ→8 アントルシャ・ロワイヤル→左脚前5番ドゥミ・プリエ⇒1 エシャッペ・ソテ→2番ドゥミ・プリエ→2 ソテ-左脚ドゥミ・プリエ、右脚ク・ドゥ・ピエ・デリエール→3 エシャッペ・ソテ→2番ドゥミ・プリエ→4 ソテ-右脚ドゥミ・プリエ、左脚ク・ドゥ・ピエ・デリエール→5 エシャッペ・ソテ→2番ドゥミ・プリエ→6 ソテ-左脚ドゥミ・プリエ、右脚ク・ドゥ・ピエ・デリエール→7 アンボワテ→左脚前5番ポジシオン・ドゥミ・プリエ→8 アントルシャ・ロワイヤル→右脚前5番ポジシオン・ドゥミ・プリエ⇒…
アームスは
Ⅰ.はじめのエシャッペ・ソテから2番ドゥミ・プリエで着地するまでにアン・バからアン・ナヴァンを通ってア・ラ・スゴンドへ→ソテからク・ドゥ・ピエ・デリエール-ドゥミ・プリエのところではドゥミ・プリエの脚と同じ側のアームスがアン・ナヴァン、もう片方がア・ラ・スゴンド
Ⅱ.アンボワテでアームスはアン・バ。アントルシャ・ロワイヤルもアン・バのアームスで。

いかがですか?やはり大事なポイントがありますね。
2番ドゥミ・プリエからソテしてドゥミ・プリエ-ク・ドゥ・ピエ・デリエールに着地するところでは、ドゥミ・プリエをする脚のほうにしっかりトルソーを移動します。トルソーの下に脚を引き戻してきてはいけません。
ドゥミ・プリエ-ク・ドゥ・ピエからアンボワテをするとき背中を反らして跳び上がらないように気を付けましょう。そして空中で両脚を5番ポジシオンのポワントにきちんと揃えて伸ばしてから着地するようにしましょうね。
アントルシャ・ロワイヤルは足首から先を動かすのではなく、両方の内腿を“開いて→閉じて→開いて→閉じて”と動かすようにコントロールして下さい。

プティ・ソテの練習は、右→左→右→左と最低2セットは続けて練習しましょう。そして後半になるにしたがってトルソーや脚のコントロール、ポジシオンが曖昧にならないように丁寧に練習して下さいね。軽快にソテが出来るようになると楽しくなりますよ。

センター・レッスン vol.8 グラン・バットマン

2011-09-26 09:55:34 | 日記
前回練習したロン・ドゥ・ジャンブ・パール・テールのアンシェヌマン、パ・ドゥ・バスクや“グラン・コントゥルタン”などの繋ぎのパからアン・ドゥオールやアン・ドゥダーンの回転までスムーズに安定した動きを続けることが出来るようになりましたか?
パ・ドゥ・バスクや“グラン・コントゥルタン”はとくに、成り行き任せの勢いで脚を振り回すような動きにならないように気を付けて下さいね。クロワゼからエファセにトルソーの向きが変わっても、その方向はあくまでも正確に守らなければなりませんね。
今回はグラン・バットマンです。
早速はじめましょう。
右脚前5番ポジシオン、アームスはアン・バからプレパラシオンでアン・ナヴァンから左をアン・オー、右をア・ラ・スゴンドに。
→8 プレパラシオン⇒1 グラン・バットマン・クロワゼ・ドゥヴァン→2 5番ポジシオン→3 グラン・バットマン・クロワゼ・ドゥヴァン→4 5番→5 グラン・バットマン・クロワゼ・ドゥヴァン→6 5番→7 グラン・バットマン・エカルテ・ドゥヴァン→8 右脚後ろ5番ポジシオン→1 グラン・バットマン・エファセ・デリエール→2 5番→3 グラン・バットマン・エファセ・デリエール→4 5番→5 グラン・バットマン・エファセ・デリエール→6 5番→7 グラン・バットマン・エカルテ・ドゥヴァン→8 右脚前5番→1 グラン・バットマン・エカルテ・ドゥヴァン→2 右後ろ5番→3 グラン・バットマン・エカルテ・ドゥヴァン→4 右前5番→5 グラン・バットマン・エカルテ・ドゥヴァン→6 右後ろ5番→7 グラン・バットマン・エカルテ・ドゥヴァン→8 右脚前ドゥミ・プリエ、左脚・ク・ドゥ・ピエ・デリエール→1 パ・ドゥ・ブーレ→2 左脚前4番ドゥミ・プリエ・クロワゼ→3 トゥール・アン・ドゥオール→4 4番ドゥミ・プリエ→5 右脚ポワン・タンジュ・デリエール・クロワゼ、左膝を伸ばす→6 4番ドゥミ・プリエ→7 トゥール・アン・ドゥオール→8 左脚前5番ドゥミ・プリエ⇒左サイド
アームスの動きは
左アン・オー、右ア・ラ・スゴンドでグラン・バットマン・ドゥヴァンを3回したらアン・オーの左アームスをア・ラ・スゴンドに開き、右はアン・バに下げてからアン・ナヴァンを通してアン・オーに上げます。エカルテ・ドゥヴァンにバットマンをした脚を下すのと同時にアン・オーにした右アームスをア・ラ・スゴンドに開いて、ア・ラ・スゴンドの左アームスはアン・バを通してアン・ナヴァンのアロンジェに引き上げます。そのままグラン・バットマン・デリエールを3回したらアン・ナヴァン・アロンジェの左アームスをア・ラ・スゴンドに開き、右はアン・バとアン・ナヴァンを通してアン・オーに引き上げ、そのままエカルテ・ドゥヴァンのグラン・バットマンを続けます。最後のエカルテ・ドゥヴァンにグラン・バットマンした脚を下ろしながらアン・オーのアームスをアン・バまで下げて、右脚ドゥミ・プリエ、左脚ク・ドゥ・ピエ・デリエールと同時にアン・ナヴァンに引き上げます。
いかがですか?シンプルなアンシェヌマンでしょう?
それでは大事なポイントを確認していきましょう。
グラン・バットマンで高く脚を上げるためにはもちろん勢いが必要です。でも勢いに任せて放り上げた脚を落っことしてはいけません。脚は“下ろして”5番ポジシオンに引きつけるのです。上げた脚をポワン・タンジュに下したときに“音がしない”ようにコントロールしましょうね。
エカルテ・ドゥヴァンは運動の方向であって、トルソーに対する脚のポジシオンとしてはア・ラ・スゴンドです。股関節のターン・アウトが失われたりトルソーが前かがみになったりしないように気を付けましょう。
エファセ・デリエールのグラン・バットマンをするときに最も気をつけなければならないのはトルソーのことです。鏡に対して斜めになっていますから、軸脚がわのウエスト辺りが縮んでトルソーが傾いていることを見逃しやすいのです。左右の肩の高さがきちんとそろっていることを鏡を見て確認してくださいね。いつも言うことですが動作脚側の腰を縮めたり背中を無理に反らせたりしないように気を付けましょう。腰を痛める原因になってしまいますからね。
最後のエカルテ・ドゥヴァン・グラン・バットマンをした脚をドゥミ・プリエに下すとき、下す脚の勢いに引きずられてトルソーが沈んではいけませんね。
アンサンブル・ド・ミューズのレッスンでは、“脚を下ろすためにはトルソーは上に”とアドヴァイスするようにしています。
パ・ドゥ・ブーレは、初めのク・ドゥ・ピエ・デリエール-ドゥミ・プリエはクロワゼになっていますね。そこから次のルティレ-ルルヴェでアン・ファス、次のルティレ-ルルヴェでエファセの方に向きを変えて最後にクロワゼの4番ポジシオン-ドゥミ・プリエに脚を下ろします。
1回目のトゥール・アン・ドゥオールのあとの4番ポジシオン-・ドゥミ・プリエから軸脚の膝を伸ばしてポワン・タンジュ・デリエールをするときには、後ろがわの脚の上に重心がのこったまま中途半端なポワン・タンジュをしないようにトルソーを軸脚の上にしっかり引き上げましょう。

グラン・バットマンを練習することは高い跳躍力を得るためにも有効なことですが、だからといって自分の身体の可動域を無視した高さまで脚を上げる必要はありません。きちんとポジシオンを守って丁寧な動きを心掛けて下さいね。もっとも、高く脚を上げたりコントロールするのは辛いからほどほどの高さで抑えておく、というのも正しいことではありません。可動域の範囲で最高の高さを目指しましょう。

センター・レッスン vol.8 ロン・ドゥ・ジャンブ・パール・テール

2011-09-22 09:15:53 | 日記
前回練習したバットマン・タンジュ、安定したフェッテが出来るようになりましたか?
また、デガージェでも試してみましたか?
今回はロン・ドゥ・ジャンブ・パール・テールの練習をします。
動作脚の動きにつられて軸脚や骨盤がグラグラしないように気を付けて練習しましょう。
でははじめましょう。
右脚前5番ポジシオン・クロワゼ、アームスはアン・バからプレパラシオンでア・ラ・スゴンドに。
プレパラシオンはドゥミ・プリエから右脚ポワン・タンジュ・ドゥヴァンからドゥミ・ロン・ドゥ・ジャンブ・アン・ドゥオールでア・ラ・スゴンド(=エカルテ・ドゥヴァン)に。同時に軸脚の膝を伸ばします。

→8 プレパラシオン→ロン・ドゥ・ジャンブ・アン・ドゥオール⇒1 ポワン・タンジュ・ドゥヴァン→2 ロン・ドゥ・ジャンブ・アン・ドゥオール→3 ポワン・タンジュ・ドゥヴァン→4 ロン・ドゥ・ジャンブ・アン・ドゥオール→5 ポワン・タンジュ・ドゥヴァン→6 ロン・ドゥ・ジャンブ・アン・ドゥオール→7 ポワン・タンジュ・ドゥヴァン→8 ロン・ドゥ・ジャンブ・アン・ドゥオール⇒1 ポワン・タンジュ・ドゥヴァン-ドゥミ・プリエ→2 パ・ドゥ→3 バスク→4 右脚後ろ4番ドゥミ・プリエ→5 トゥール・アン・ドゥオール→6 右脚後ろ5番クロワゼ・ドゥミ・プリエ→7 右ポワン・タンジュ・デリエール・クロワゼ→8 ドゥミ・ロン・ドゥ・ジャンブ・アン・ドゥダーンでア・ラ・スゴンド(=エカルテ・デリエール)へ→ロン・ドゥ・ジャンブ・アン・ドゥダーン⇒1 ポワン・タンジュ・デリエール→2 ロン・ドゥ・ジャンブ→3 ポワン・タンジュ・デリエール→4 ロン・ドゥ・ジャンブ→5 ポワン・タンジュ・デリエール→6 ロン・ドゥ・ジャンブ→7 ポワン・タンジュ・デリエール→8 ロン・ドゥ・ジャンブ→1 ポワン・タンジュ・デリエール-ドゥミ・プリエ→2 ロン・ドゥ・ジャンブ・アン・ドゥダーンをしながらクロワゼに向きを変える→3 右脚軸4番アラベスク・ア・テール-ドゥミ・プリエにトンベ→左脚バットマン・クロシュでエファセ・ドゥヴァン・ポワン・タンジュ→4 左脚にトンベ→右脚・ク・ドゥ・ピエを通ってポワン・タンジュ・デリエール・クロワゼ-ドゥミ・プリエ→5 トゥール・アン・ドゥダーン→6 右脚前5番クロワゼ・ドゥミ・プリエ→7 右脚ポワン・タンジュ・ドゥヴァン・クロワゼ→8 ドゥミ・ロン・ドゥ・ジャンブ・アン・ドゥオールでア・ラ・スゴンド(=エカルテ・ドゥヴァン)へ
アームスの動きは…。
ロン・ドゥ・ジャンブ・アン・ドゥ・オールのあとポワン・タンジュ・ドゥヴァン-ドゥミ・プリエのときに動作脚側のアームスがアン・バを通過してアン・ナヴァンに、ドゥミ・ロン・ドゥしながらエファセの方向に向きを変えるときにア・ラ・スゴンドに開き、トンベをして1番ポジシオン・ドゥミ・プリエを通過するときに両アームスがアン・バからアン・ナヴァン、さらにポワン・タンジュ・ドゥヴァンからタン・リエをするときに動作脚と反対のアームスがアン・オーでもう片方はア・ラ・スゴンド、最後の4番ポジシオン・ドゥミ・プリエでは後ろの脚側のアームスがアン・ナヴァン、もう片方がア・ラ・スゴンド。
ロン・ドゥ・ジャンブ・アン・ドゥダーンのあとのポワン・タンジュ・デリエール-ドゥミ・プリエまではア・ラ・スゴンド、ロン・ドゥ・ジャンブ・アン・ドゥダーンをしながらクロワゼの方向に向きを変えたときに動作脚側のアームスがアン・ナヴァン・アロンジェ、トンベをしたときには4番アラベスクのポジシオン、1番ポジシオンに引き上げたときに両アームスをアン・ナヴァンに、最後に大きい4番ポジシオンのところで軸脚側のアームスがアン・ナヴァン、もう片方がア・ラ・スゴンド。
いかがですか?
それでは大事なポイントを確認していきましょう。
クロワゼでロン・ドゥ・ジャンブ・アン・ドゥオールを4回したら、パ・ドゥ・バスクで移動しながらエファセの方に身体の向きを変えます。動作脚をドゥミ・ロン・ドゥすることで身体の向きを変えて、動作脚にトンベをするまでドゥミ・プリエの高さを守りましょう。
続くロン・ドゥ・ジャンブ・アン・ドゥダーンを4回したら、ロン・ドゥ・ジャンブ・アン・ドゥダーンをしてポワン・タンジュ・デリエールのドゥミ・プリエをしますが、そこからロン・ドゥ・ジャンブ・アン・ドゥダーンをしながら身体の向きを変えて4番アラベスク・ア・テール-ドゥミ・プリエにトンベをするところまではドゥミ・プリエの高さを守りましょう。
次のバットマン・クロシュ(=ポワン・タンジュ・デリエールの脚を1番ポジシオンを通過させてエファセの方向にポワン・タンジュ)のときにドゥミ・プリエの膝を伸ばして引き上げます。
バットマン・クロシュした脚にトルソーを引き上げク・ドゥ・ピエを通した脚をポワン・タンジュ・デリエールしたらその足のカカトは床に浸けて大きな4番ポジシオンになります。トゥール・アン・ドゥダーンのためのプレパラシオンです。
アンサンブル・ド・ミューズのレッスンでは、このドゥミ・プリエでロン・ドゥジャンブ・アン・ドゥダーンをしながら身体の向きを変え4番アラベスク・ア・テール-ドゥミ・プリエにトンベ、バットマン・クロシュをしてさらにク・ドゥ・ピエを通してポワン・タンジュ・デリエール-ドゥミ・プリエの大きい4番ポジシオンへ、という1連の動きのことを“グラン・コントゥルタン”と呼んでいます。脚の動線がコントゥルタンと同じで、それをソテではなくドゥミ・プリエした状態で行うことで動作脚が描く動線がさらに大きくなって華やかな動きになるからです。通常のコントゥルタンのことは“コントゥルタン・ソテ”と呼んでいます。
パ・ドゥ・バスクも“グラン・コントゥルタン”もクロワゼからエファセへ、クロワゼからクロワゼへの身体の向きの変更が中途半端になったり、あるいは勢い任せの動きで真横に近いところまで身体を向けてしまったりということがないように注意しましょうね。
もっとも大切なことですが、アン・ドゥオールでもアン・ドゥダーンでも、動作脚の動きにつられて骨盤がローリングしないように上体をしっかり引き上げてお腹で支えましょう。また軸脚もただ真っ直ぐに立っているだけではありません。動作としては見えないのですが、常にターン・アウトのコントロールを続けることを忘れないで下さいね。
パ・ドゥ・バスクや“グラン・コントゥルタン”のときにも動きの勢いに任せて股関節のターン・アウトが失われないように気を付けましょう。
グラン・コントゥルタンでロン・ドゥ・ジャンブ・アン・ドゥダーンをしてクロワゼの方向に向きを変えて4番アラベスク・ドゥミ・プリエに向きを変えたときはアームスをしっかり前方に伸ばしてトルソーも引き伸ばします、だからといって骨盤が横向きになったり後ろの脚側の骨盤が持ち上がって傾いたりしないように気を付けましょうね。
この動きも前回のバットマン・タンジュと同様に、デガージェの高さに脚を上げて練習することも可能です。その時にはドゥヴァンからデリエール、あるいはデリエールからドゥヴァンへと脚を動かす間に脚の高さが上下しないように気を付けて下さいね。パ・ドゥ・バスクもデガージェで行い、グラン・コントゥルタンの4番アラベスクはア・テールではなく軽く脚をあげるとよいでしょう。
デガージェで行うパ・ドゥ・バスクの場合はトンベのあと1番ポジシオン・ドゥミ・プリエではなくク・ドゥ・ピエからポワン・タンジュに、そしてタン・リエをしましょう。

センター・レッスン vol.8 バットマン・タンジュ(フェッテを組み合わせて)

2011-09-19 11:29:21 | 日記
前回練習したアダージョ、安定した動きでトンベをしたりプロムナードをしたりすることが出来るようになりましたか?
カンブレ・アン・ナヴァン、アン・ナリエールも大切ですよ。
今回はバットマン・タンジュです。フェッテをして方向を変える練習をしましょう。
では始めましょう。
アン・ファスで右脚前5番ポジシオン、アームスはアン・バからプレパラシオンでアン・ナヴァンそしてア・ラ・スゴンドへ。
→8 プレパラシオン⇒1 右脚ポワン・タンジュ・ドゥヴァン→2 右前5番→3 右脚ポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンド→4 右後ろ5番→5 右脚ポワン・タンジュ・デリエール→6 フェッテ・アン・ドゥダーン→7 右脚前5番→8 右ポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンド→右後ろ5番⇒1 右ポワン・タンジュ・デリエール→2 右後ろ5番→3 右ポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンド→4 右前5番→5 右ポワン・タンジュ・ドゥヴァン→6 フェッテ・アン・ドゥオール→7 右後ろ5番→8 右ポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンド→右前5番⇒1 右ポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンド→2 右後ろ5番→3 右ポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンド→4 右前5番→5 右ポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンド→6 フェッテ・アン・ドゥオール→7 フェッテ・アン・ドゥダーン→8 右後ろ5番→1 右ポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンド→2 右前5番→3 右ポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンド→4 右後ろ5番→5 右ポワン・タンジュ・デリエール→6 4番ポジシオン・ドゥミ・プリエ→7 トゥール・アン・ドゥオール→8 右後ろ5番ポジシオン・ドゥミ・プリエ⇒左から…
いかがですか?
大事なのはいかに安定したフェッテをするか、ですね。
では注意すべきポイントを確認していきましょう。
アン・ファスでバットマン・タンジュを始めて、ポワン・タンジュ・デリエールのタンジュからフェッテ・アン・ドゥダーンをしたら、正面に対してきちんと背中を向ける位置で止まりましょう。そのままデリエールからタンジュを続けて、ポワン・タンジュ・ドゥヴァンからフェッテ・アン・ドゥオールをしたら、もとのアン・ファスに戻ります。
はじめのフェッテ・アン・ドゥダーンのとき軸脚のカカトを引きすぎないように気を付けて股関節のターン・アウトを守りましょう。そして次のフェッテ・アン・ドゥオールのときには軸脚のターン・アウトよりも先に動作脚が内向きにならないように気を付けて下さいね。
ア・ラ・スゴンドではアン・ドゥオールとアン・ドゥダーンのフェッテを続けます。まずアン・ドゥオールのフェッテをしたら、きちんと1番アラベスクのポジシオンになるようにトルソーを引き上げ、アームスのポジシオンにも気を付けましょう。アン・ドゥダーンのフェッテでアン・ファスに戻ったときに軸脚のターン・アウトが失われないように気を付けましょう。
ポワン・タンジュ・デリエールからの4番ポジシオン・ドゥミ・プリエは次のトゥール・アン・ドゥオールのプレパラシオンですから、後ろ側の足の上に重心を落っことしてはいけませんね。重心はトゥール・アン・ドゥオールでも軸脚となる前側の足の上におきましょう。
ポワン・タンジュ・デリエールからのフェッテ・アン・ドゥダーン、ポワン・タンジュ・ドゥヴァンからのフェッテ・アン・ドゥオール、そしてポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンドでのフェッテ・アン・ドゥオールとアン・ドゥダーン、いずれの場合もフェッテをしてトルソーの向きを変えたときに足元がグラついたり、股関節のターン・アウトが失われたり、あるいは不十分なフェッテになったりしないように、トルソーをしっかり引き上げておきましょう。

このアンシェヌマンはそのままバットマン・デガージェでも練習してみて下さい。
ポワン・タンジュからのフェッテは、最悪の場合ポワン・タンジュした脚をつっかい棒がわりにして反動を付けてフェッテをすることが出来ますが、デガージェでは動作脚を上げたままの状態でフェッテをしますからトルソーをしっかり引き上げて軸脚のターン・アウトを十分に進めなければコントロールすることが難しくなります。とくにアン・ドゥダーンのときに軸脚のカカトを引きすぎて無駄な勢いがついてしまうこともありますから十分に気を付けて下さいね。

センター・レッスン vol.8 アダージョ

2011-09-15 09:05:54 | 日記
前回練習したプリエ-ルルヴェのピルエット、ドゥヴァンやデリエールにデヴロッペをした状態でのドゥミ・プリエからスムーズにルルヴェして回転につなぐことが出来るようになりましたか?ドゥヴァンやデリエールに上げた脚を振り動かしたりしないように気を付けましょう。
今回からセンター・レッスンです。これからはなるべくアンシェヌマンの練習をしていきましょう。
では、アダージョの練習をはじめましょう。
右脚前5番ポジシオン・クロワゼ、アームスはアン・バ、エポールマン。プレパラシオンで右脚ポワン・タンジュ・ドゥヴァン、アームスはアン・ナヴァンを通ってア・ラ・スゴンドに。
→8 プレパラシオン⇒1軸脚ドゥミ・プリエ→2 カンブレ・アン・ナヴァン→3 上体を起こして→4 軸脚の膝を伸ばす、アームスは右アン・オー、左アン・ナヴァン→5 カンブレ・→6 アン・ナリエール→7 上体を起こして→8 アームスはア・ラ・スゴンドに⇒1 右脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァンを通して→2 ルティレ、アームスはアン・ナヴァン→3 デヴロッペ・アン・ナヴァン→4 同時にアームスは右ア・ラ・スゴンド、左アン・オー→5 軸脚ドゥミ・→6 プリエ→7 トンベ・アン・ナヴァン→8 3番アラベスク→1 右方向へ→2 プロムナード・→3 アン・ドゥオール→4 右エファッセの方向で1番アラベスク→5 右軸脚ドゥミ・→6 プリエ→7 →8 ⇒1 左脚をルティレ、右軸脚の膝を伸ばす→2 アームスはアン・ナヴァン→3 デヴロッペ・→4 エカルテ・ドゥヴァン→5 アームスは左アン・オー、右ア・ラ・スゴンド→6 ポワン・タンジュ・エカルテ・ドゥヴァンに脚を下ろして→7 左脚前5番ポジシオン、アームスはアン・バ→8 左脚ポワン・タンジュ・ドゥヴァン・クロワゼに、アームスはア・ラ・スゴンド⇒左サイド→…
いかがですか?
では大事なポイントをチェックしていきましょう。
カンブレ・アン・ナヴァンは上体を前に倒しながら同時にアームスをアン・ナヴァンに集めていきます。仮に脚に胸が触れるほど深くカンブレが出来るとしたら、アームスはトルソーに対してアン・オーになります。そして上体を起こしながら片方のアームスをアン・オー、もう片方をアン・ナヴァンにします。カンブレ・アン・ナヴァンをするときにはくれぐれも背中を丸めないように気を付けて下さいね。
カンブレ・アン・ナリエールは、アン・オーのアームスでさらにトルソーをひきあげるつもりで高く遠くにひきのばしていきましょう。お腹を押し出したりアゴが上がったりしないように気を付けましょう。そしてアン・オーに上げたアームスで顔を隠さないように、エポールマンを大切にしましょうね。
デヴロッペ・アン・ナヴァンをするときに動作脚側の骨盤が持ち上がったり、腰を後ろに引くような姿勢にならないように気を付けましょう。また軸脚がドゥミ・プリエをするときに、骨盤を掬い上げるようにお腹が丸くならないように気を付けて下さいね。
次のトンベ・アン・ナヴァンは、デヴロッペ・ドゥヴァンのときのアン・オーのアームスをアン・ナヴァンに下すことでトルソーをリードする、と考えてみて下さい。そして、1段高いところに移動するとイメージするとトルソーをしっかり引き上げてトンベをすることが出来ますよ。
3番アラベスクをしたら、後ろに上げた脚側のウエストの辺りが縮んでトルソーが傾かないように、トルソーをまっすぐに支えましょう。
プロムナードは軸脚股関節のターン・アウトが失われないように、脚の内側をしっかり前に押し出すようにコントロールしましょう。プロムナードをしながらアームスのポジシオンを入れ替えます。またプロムナードをしている間にアラベスクの脚が上下に揺れないようにしっかり支えて下さいね。
アラベスクで軸脚のドゥミ・プリエをするときにはアームスでしっかりトルソーを支えて、脚を上げていきます。このときも腰を縮めたり軸脚側にトルソーが傾いたりしないように気を付けて下さい。アン・ナヴァン・アロンジェにしたアームスの上にバストを載せる、とイメージするとアームスとトルソーの関係を崩すことなく支えることが出来ますよ。
アラベスクの脚をルティレに引きつけるときには骨盤をしっかり立て直すことを忘れないで下さいね。骨盤が前傾したままだと、次のデヴロッペ・エカルテ・ドゥヴァンのときに股関節のターン・アウトが失われてしまいますよ。
デヴロッペ・エカルテ・ドゥヴァンのときアームスは動作脚側がアン・オーで軸脚側がア・ラ・スゴンドです。アン・オーに上げたアームスで顔を隠してしまわないようにエポールマンを大切にしましょう。

シンプルなアンシェヌマンでも一つ一つを美しい動きにするためには本当にたくさんの注意点がありますね。
アダージョは上げた脚が上下に揺れたり、支えきれずに落っこちてしまうようでは、まだまだ脚やお腹、背中の筋力が足りないということがいえるでしょう。
決して無理に高く脚を上げる必要はありません。でもだからといって、いつでもとりあえずバランスを支えることが出来て脚を上げていても辛くない“ほどほど”の高さに脚を上げるばかりで“挑戦する”ことをしない、というのも良いことではありません。
脚を上げることに挑戦してみたけれど支えきれずに落っことしてしまった、グラグラしてしまった…。そんなときに、なぜ支えきれなかったのか、なぜ落っことしてしまったのか、何が足りなかったのか、考え、自分の身体を観察して常に修正していけばいいのです