バレエ・メソッド アンサンブル・ド・ミューズ スタイル

クラシック・バレエの実際のレッスンをモデルとして、正確に無理なく美しく動き踊るためのヒントやアドバイスをお伝えします。

センター・レッスン vol.8 アダージョ

2011-09-15 09:05:54 | 日記
前回練習したプリエ-ルルヴェのピルエット、ドゥヴァンやデリエールにデヴロッペをした状態でのドゥミ・プリエからスムーズにルルヴェして回転につなぐことが出来るようになりましたか?ドゥヴァンやデリエールに上げた脚を振り動かしたりしないように気を付けましょう。
今回からセンター・レッスンです。これからはなるべくアンシェヌマンの練習をしていきましょう。
では、アダージョの練習をはじめましょう。
右脚前5番ポジシオン・クロワゼ、アームスはアン・バ、エポールマン。プレパラシオンで右脚ポワン・タンジュ・ドゥヴァン、アームスはアン・ナヴァンを通ってア・ラ・スゴンドに。
→8 プレパラシオン⇒1軸脚ドゥミ・プリエ→2 カンブレ・アン・ナヴァン→3 上体を起こして→4 軸脚の膝を伸ばす、アームスは右アン・オー、左アン・ナヴァン→5 カンブレ・→6 アン・ナリエール→7 上体を起こして→8 アームスはア・ラ・スゴンドに⇒1 右脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァンを通して→2 ルティレ、アームスはアン・ナヴァン→3 デヴロッペ・アン・ナヴァン→4 同時にアームスは右ア・ラ・スゴンド、左アン・オー→5 軸脚ドゥミ・→6 プリエ→7 トンベ・アン・ナヴァン→8 3番アラベスク→1 右方向へ→2 プロムナード・→3 アン・ドゥオール→4 右エファッセの方向で1番アラベスク→5 右軸脚ドゥミ・→6 プリエ→7 →8 ⇒1 左脚をルティレ、右軸脚の膝を伸ばす→2 アームスはアン・ナヴァン→3 デヴロッペ・→4 エカルテ・ドゥヴァン→5 アームスは左アン・オー、右ア・ラ・スゴンド→6 ポワン・タンジュ・エカルテ・ドゥヴァンに脚を下ろして→7 左脚前5番ポジシオン、アームスはアン・バ→8 左脚ポワン・タンジュ・ドゥヴァン・クロワゼに、アームスはア・ラ・スゴンド⇒左サイド→…
いかがですか?
では大事なポイントをチェックしていきましょう。
カンブレ・アン・ナヴァンは上体を前に倒しながら同時にアームスをアン・ナヴァンに集めていきます。仮に脚に胸が触れるほど深くカンブレが出来るとしたら、アームスはトルソーに対してアン・オーになります。そして上体を起こしながら片方のアームスをアン・オー、もう片方をアン・ナヴァンにします。カンブレ・アン・ナヴァンをするときにはくれぐれも背中を丸めないように気を付けて下さいね。
カンブレ・アン・ナリエールは、アン・オーのアームスでさらにトルソーをひきあげるつもりで高く遠くにひきのばしていきましょう。お腹を押し出したりアゴが上がったりしないように気を付けましょう。そしてアン・オーに上げたアームスで顔を隠さないように、エポールマンを大切にしましょうね。
デヴロッペ・アン・ナヴァンをするときに動作脚側の骨盤が持ち上がったり、腰を後ろに引くような姿勢にならないように気を付けましょう。また軸脚がドゥミ・プリエをするときに、骨盤を掬い上げるようにお腹が丸くならないように気を付けて下さいね。
次のトンベ・アン・ナヴァンは、デヴロッペ・ドゥヴァンのときのアン・オーのアームスをアン・ナヴァンに下すことでトルソーをリードする、と考えてみて下さい。そして、1段高いところに移動するとイメージするとトルソーをしっかり引き上げてトンベをすることが出来ますよ。
3番アラベスクをしたら、後ろに上げた脚側のウエストの辺りが縮んでトルソーが傾かないように、トルソーをまっすぐに支えましょう。
プロムナードは軸脚股関節のターン・アウトが失われないように、脚の内側をしっかり前に押し出すようにコントロールしましょう。プロムナードをしながらアームスのポジシオンを入れ替えます。またプロムナードをしている間にアラベスクの脚が上下に揺れないようにしっかり支えて下さいね。
アラベスクで軸脚のドゥミ・プリエをするときにはアームスでしっかりトルソーを支えて、脚を上げていきます。このときも腰を縮めたり軸脚側にトルソーが傾いたりしないように気を付けて下さい。アン・ナヴァン・アロンジェにしたアームスの上にバストを載せる、とイメージするとアームスとトルソーの関係を崩すことなく支えることが出来ますよ。
アラベスクの脚をルティレに引きつけるときには骨盤をしっかり立て直すことを忘れないで下さいね。骨盤が前傾したままだと、次のデヴロッペ・エカルテ・ドゥヴァンのときに股関節のターン・アウトが失われてしまいますよ。
デヴロッペ・エカルテ・ドゥヴァンのときアームスは動作脚側がアン・オーで軸脚側がア・ラ・スゴンドです。アン・オーに上げたアームスで顔を隠してしまわないようにエポールマンを大切にしましょう。

シンプルなアンシェヌマンでも一つ一つを美しい動きにするためには本当にたくさんの注意点がありますね。
アダージョは上げた脚が上下に揺れたり、支えきれずに落っこちてしまうようでは、まだまだ脚やお腹、背中の筋力が足りないということがいえるでしょう。
決して無理に高く脚を上げる必要はありません。でもだからといって、いつでもとりあえずバランスを支えることが出来て脚を上げていても辛くない“ほどほど”の高さに脚を上げるばかりで“挑戦する”ことをしない、というのも良いことではありません。
脚を上げることに挑戦してみたけれど支えきれずに落っことしてしまった、グラグラしてしまった…。そんなときに、なぜ支えきれなかったのか、なぜ落っことしてしまったのか、何が足りなかったのか、考え、自分の身体を観察して常に修正していけばいいのです

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