バレエ・メソッド アンサンブル・ド・ミューズ スタイル

クラシック・バレエの実際のレッスンをモデルとして、正確に無理なく美しく動き踊るためのヒントやアドバイスをお伝えします。

パ・ドゥ・シャ

2017-03-13 11:41:37 | 日記
パ・ドゥ・シャの練習をしましょう。
パ・ドゥ・シャ:pas de chat=猫のステップという意味のパです。
ごく一般的な欧米スタイルのパ・ドゥ・シャを練習しましょう。
でははじめましょう。
右脚後ろ5番ポジシオン、アームスは低い3番。
ドゥミ・プリエをして、後ろ側の右膝を引き上げながら左脚で跳び上がる。
空中で両足の爪先が触れ合うように、左膝も素早く引き上げる。
右脚から着地して左脚前5番ドゥミ・プリエに収める。
これが基本の形です。
右方向への移動を伴います。
このパ・ドゥ・シャで大切なポイントは跳び上がるタイミングです。
右膝を思い切り良く引き上げても、その右脚が下りはじめてから跳び上がるのでは空中にいることは出来ません。
カックン カックン と横方向への大げさな足踏み、カニ歩きをした程度の動きにしかなりません
当たり前のことですが、跳び“降りる”のではありません。跳び“上がる”のです。
大事なポイントは
右膝が頂点に達する前に跳び上がって左膝を引き上げる
見えない力で両腿を外に押し上げられるようにイメージすること
空中で両爪先が触れ合うまで、先行する右膝も引き上げ続けること
空中で5番ドゥミ・プリエの形を見せる、とイメージしましょう
そして、着地して5番ドゥミ・プリエに収めたときにはトルソーを引き上げておくこと。
着地のたびにトルソーが脱力して沈むようでは、続けて跳び上がるたびに必要以上の力が必要になりますから疲れてしまいますよ
今回は右脚後ろ5番ポジシオンから後ろ側の右膝を引き上げて跳び上がり、右方向に移動して左脚前5番ポジシオンに収めましたが、同じ右脚後5番ポジシオンから前側の左膝を引き上げて跳び上がり左方向に移動して右脚前5番ポジシオンに収める動き方もあります。
また右なら右、左なら左の一方向に続けて進むこともありますし、右左交互に跳び続けることもあります。
高く跳ぶことも出来れば、高さを抑えて低く小さく跳ぶことも出来るパです。
まずは軽やかに跳べるように練習しましょう。
パ・ドゥ・シャ=猫のステップですから、足音をたてないように着地するのが理想ですね 

<2009.10.18初出 2047.03.13修正>