バレエ・メソッド アンサンブル・ド・ミューズ スタイル

クラシック・バレエの実際のレッスンをモデルとして、正確に無理なく美しく動き踊るためのヒントやアドバイスをお伝えします。

センター・レッスン vol.6 ピケ・アンボワテ・アン・トゥールナン

2011-04-11 08:51:20 | 日記
前回・前々回とアンボワテを基としたパの練習をしてきましたが、今回もピケ・アンボワテ・アン・トゥールナンを練習しましょう。
前回練習したアンボワテ・ドゥミ・トゥールによく似ていますが、半回転して軸脚を入れ替えるところの動きや更に半回転して次のアン・ドゥダーンに踏み出すところなどに違いがあります。
まずゆっくり練習してみましょう。
右脚前5番ポジシオン・クロワゼ、アームスはアン・バからプレパラシオンで右アン・ナヴァン、左ア・ラ・スゴンドへ。
プレパラシオン&右ポワン・タンジュ・ドゥヴァン・クロワゼ→8 ドゥミ・プリエしながらエファッセ・ドゥヴァン⇒1 右脚軸でピケ・アン・ドゥダーン、左脚ルティレ→2 左前5番ポジシオン・ルルヴェ→3 右脚ルティレに引き上げてトゥール・アン・ドゥオール→4 ポワン・タンジュ・エファッセ・ドゥヴァン-ドゥミ・プリエ⇒5 右脚軸でピケ・アン・ドゥダーン、左脚ルティレ→6 左前5番ポジシオン・ルルヴェ→7 右脚ルティレに引き上げてトゥール・アン・ドゥオール→8 ポワン・タンジュ・エファッセ・ドゥヴァン-ドゥミ・プリエ⇒…
アームスは前回までに練習したアンボワテのアームスと同じです。
ルティレに引き上げる脚はいずれも軸脚の膝の前に引き上げましょう。
ピケ・アン・ドゥダーン半回転+トゥール・アン・ドゥオール半回転での1回転が終わってポワン・タンジュ・エファッセ・ドゥヴァンのドゥミ・プリエに下りるところは、次のピケ・アン・ドゥダーンのためのプレパラシオンです。トルソーが仰け反るように後ろに傾いていたり、ポワン・タンジュ・ドゥヴァンのポジシオンがハズれていたりしてはいけませんね
はじめのピケ・アン・ドゥダーンでルティレにした脚を下ろすときには軸脚に沿わせるように下ろし、次のトゥール・アン・ドゥオールでその下ろした脚に沿わせるようにルティレする脚を引き上げると、きちんとまとまったキレイな脚の動きになりますよ
アンサンブル・ド・ミューズのレッスンでは、いつ脚を踏み替えたかわからないくらいにルティレの脚を下ろすのと引き上げるのを速く、とアドバイスしています
でも無理に速いテンポで動くことはありません。
プレパラシオン→ピケ・アン・ドゥダーン→トゥール・アン・ドゥオール→
の一つの纏まりごとにきちんとリズムに合わせて動くようにして下さいね。
動きに慣れたら少しずつテンポを上げていきましょう
通常は4分の2拍子で練習します。
プレパラシオン⇒1 ピケ・アン・ドゥダーン→2 トゥール・アン・ドゥオール→プレパラシオン⇒1ピケ・アン・ドゥダーン→2 トゥール・アン・ドゥオール→プレパラシオン⇒1 ピケ・アン・ドゥダーン→2 トゥール・アン・ドゥオール→プレパラシオン⇒1 ピケ・アン・ドゥダーン→2 トゥール・アン・ドゥオール→プレパラシオン⇒…
そして、さらに動きに慣れて安定したピケ・アンボワテ・アン・トゥールナンが出来るようになったら、ピケ・アン・ドゥダーン→トゥール・アン・ドゥオールの1回転の後ポワン・タンジュ・エファッセ・ドゥヴァンのドゥミ・プリエに下りることなく、トゥール・アン・ドゥオールでルティレに引き上げた脚をエファッセ・ドゥヴァンに伸ばしてトンベ、そのままピケ・アン・ドゥダーンに移ります。
コーダのようにテンポが極めて速い曲に合わせるときには、こちらの動き方のほうがスムーズに音楽に乗ることが出来ます。

センター・レッスン vol.6 アンボワテ・ドゥミ・トゥール

2011-04-07 08:57:37 | 日記
前回練習したアンボワテ・ソテ・ドゥミ・トゥール、スムーズなソテと半回転を続けられるようになりましたか?
無理にテンポを速くする必要はありません。一つ一つのソテと半回転をきちんとコントロールすることを覚えましょう。
今回はアンボワテ・ドゥミ・トゥールをルルヴェで練習してみましょう。
このパはいずれはポワントで行うことになりますから、まずきちんとルルヴェで練習しておきましょう。
でははじめましょう。
右脚前5番ポジシオン・クロワゼ、アームスはアン・バからプレパラシオンで右アン・ナヴァン、左ア・ラ・スゴンドへ。
プレパラシオン→8 ドゥミ・プリエ⇒1 左脚ルティレ-ルルヴェで右に半回転→2 左脚前5番ドゥミ・プリエ→3 右脚ルティレ-ルルヴェで右に半回転→4 右脚前5番ドゥミ・プリエ→5 左脚ルティレ-ルルヴェで右に半回転→6 左脚前5番ドゥミ・プリエ→7 右脚ルティレ-ルルヴェで右に半回転→8 右脚前5番ドゥミ・プリエ→…
アームスはルティレの脚と同じ側がアン・ナヴァン、もう片方がア・ラ・スゴンドで回転と同時にトルソーの正面で入れ替える。
これが基本の動きです。
“回転”というよりも“アン・ドゥダーンとアン・ドゥオールの半回転ずつの繰り返し”ですね
ルティレする脚の爪先は軸脚の膝の前に引き上げましょう。
ルルヴェは跳び上がるようにトルソーを引き上げますが、その直後に爪先の上に落下するように脱力してはいけません。膝を痛める原因になってしまいますよ
半回転が終わったあとのドゥミ・プリエで座り込むようにトルソーを脱力してはいけませんね。ドゥミ・プリエは次のルルヴェのための“バネ”を貯める大切なパですから、常にトルソーを引き上げておきましょう。
それでは少しテンポを上げて練習してみましょうか。
右脚前5番ポジシオン、ドゥミ・プリエまでがプレパラシオンです。
→8 プレパラシオン⇒1 左ルティレ-ルルヴェでアン・ドゥダーン半回転→左前5番ドゥミ・プリエ→2 右ルティレ-ルルヴェでアン・ドゥオール半回転→右前5番ドゥミ・プリエ→3 アン・ドゥダーン半回転→左前ドゥミ・プリエ→4 アン・ドゥオール半回転→右前ドゥミ・プリエ→5 アン・ドゥダーン半回転→左前ドゥミ・プリエ→6 アン・ドゥオール半回転→右前ドゥミ・プリエ→7 アン・ドゥダーン半回転→左前ドゥミ・プリエ→8 アン・ドゥオール半回転→右前ドゥミ・プリエ→…
テンポが速くなると5番ポジシオンが疎かになりがちです。しっかりポジシオンを守って正確なプリエをしましょうね。
前回のアンボワテ・ソテ・ドゥミ・トゥールのときにもお話しましたが、無闇に速いテンポで練習する必要はありません。進行方向を定めて半回転半回転を確実に動くように気をつけましょう。
次回はピケで練習しましょう。

センター・レッスン vol.6 アンボワテ・ソテ・ドゥミ-トゥール

2011-04-04 08:55:06 | 日記
前回練習したグラン・バットマンのフェッテからトンベへ、トルソーの向きを変えて重心を移動する動き、スムーズに動けるようになりましたか?大きく華やかな動きではありますが、勢い任せの乱暴な動作にならないように気をつけましょうね。
今回練習するのは、アンボワテ・ソテで半回転しながら移動するパです。
では早速始めましょう。
右脚前5番ポジシオン・クロワゼ、アームスはアン・バからプレパラシオンで右アン・ナヴァン、左ア・ラ・スゴンドに。
→8 プレパラシオン⇒1 5番ポジシオン・タン・ルヴェで右に半回転→2 左脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン-ドゥミ・プリエ→3 垂直に跳び上がって右に半回転→4 右脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン-ドゥミ・プリエ→5 垂直に跳び上がって右に半回転→6 左脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン-ドゥミ・プリエ→7 垂直に跳び上がって右に半回転→8 右脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン-ドゥミ・プリエ→…
アームスはク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァンの脚と同じ側がアン・ナヴァン。
これがアンボワテ・ソテ・ドゥミ・トゥールの基本の動きです。
注意しなければならない大事なポイントがあります。
5番ポジシオン・タン・ルヴェで半回転してク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン-ドゥミ・プリエで着地したあとは、プリエした脚で垂直に跳び上がって5番ポジシオンに両脚を揃えて半回転します。5番ポジシオンを通さずにただク・ドゥ・ピエの脚を交互に踏みかえるだけで回転してはいけません。
ク・ドゥ・ピエした脚でジュテをするように跳び上がって横移動を大きくしてはいけませんね。それではプティ・ジュテ・アン・トゥールナンという違うパになってしまいますよ
顔は進行方向に向けて回転と移動の方向を安定させましょう。
アームスはアン・ナヴァンの高さを保ったままで左右を交互に入れ替えて回転を助けましょう。
はじめの2分の1回転で着地したあと、次の半回転を急ぎすぎて跳び上がる前にトルソーを捻ってはいけません。前半のアンボワテ・ソテはアン・ドゥダーンの動きですから真っ直ぐに跳び上がりやすいのですが、後半のアンボワテ・ソテはアン・ドゥオールの動きなので少しだけコントロールが難しくなります
アンサンブル・ド・ミューズのレッスンでは、アンボワテ・ソテ・ドゥミ・トゥール“アン・ドゥダーン半回転とアン・ドゥオール半回転の連続”と説明するようにしています。そして“回転”ではなく“裏表裏表”の繰り返しとイメージを伝えるようにしています
では少しテンポを速くして動きをつないでみましょう。
右脚前5番ポジシオン・クロワゼから。 →8 プレパラシオン⇒1 5番ポジシオン・タン・ルヴェで半回転→左脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン⇒2 アンボワテ・ソテ半回転→右脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン⇒3 アンボワテ・ソテ半回転→左脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン⇒4 アンボワテ・ソテ半回転→右脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン⇒5 アンボワテ・ソテ半回転→左脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン⇒6 アンボワテ・ソテ半回転→右脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン⇒7 アンボワテ・ソテ半回転→左脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン⇒8 アンボワテ・ソテ半回転→右脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン⇒…
いかがですか?スムーズに移動することが出来ましたか?
4分の2拍子のアレグロの音楽で練習しますが、なれないうちはゆっくり半回転ずつきちんとアンボワテ・ソテをするようにしてくださいね。ただ無闇に速いだけで脚の踏み換えだけで精一杯、というのでは美しくありませんね。