バレエ・メソッド アンサンブル・ド・ミューズ スタイル

クラシック・バレエの実際のレッスンをモデルとして、正確に無理なく美しく動き踊るためのヒントやアドバイスをお伝えします。

センター・レッスン vol.7 アンシェヌマン(タン・ドゥ・キュイス、デヴロッペ・ア・ラ・スゴンド・ソテ)

2011-07-25 07:53:05 | 日記
タン・ドゥ・キュイスフランス式イタリア式、それぞれの特徴を理解してスムーズに動けるようになりましたか?
アレグロでよく採り入れられるパですから軽快に動けるように、そして、ただリズムを均等割りしただけのような平板な動きにならないように、動きのアクセントに気を付けて繰り返し練習してみて下さいね。
それでは、今回はこれまでに練習したパを組み合わせてアンシェヌマンの練習をしましょう。
アッサンブレとタン・ドゥ・キュイス(フランス式)、それにデヴロッペ・ア・ラ・スゴンド・ソテを組み合わせます。
でははじめましょう。
右脚後ろ5番ポジシオン・アン・ファス、アームスはアン・バ。
→8 プレパラシオン=ドゥミ・プリエ⇒1 右アッサンブレ→2 右前5番ドゥミ・プリエ→3 左アッサンブレ→4 左前5番ドゥミ・プリエ→5 右タン・ドゥ→6 キュイス→右前5番ドゥミ・プリエ→7 左タン・ドゥ・→8 キュイス→左前5番ドゥミ・プリエ→1 左脚デヴロッペ・ア・ラ・スゴンド・ソテ→2 左後ろ5番ドゥミ・ポワント→3 パ・ドゥ・ブーレ→4 左前5番ドゥミ・プリエ→5 左脚パセ・ソテ→6 左後ろ4番ドゥミ・プリエ→7 左にトゥール・アン・ドゥオール→8 左後ろ5番ポジシオン・ドゥミ・プリエ⇒1 左アッサンブレ→2 左前5番ドゥミ・プリエ→3 右アッサンブレ→4 右前5番ドゥミ・プリエ→5 左タン・ドゥ→6 キュイス→左前5番ドゥミ・プリエ→7 右タン・ドゥ8 キュイス→右前5番ドゥミ・プリエ→1 右脚デヴロッペ・ア・ラ・スゴンド・ソテ→2 右後ろ5番ドゥミ・ポワント→3 パ・ドゥ・ブーレ→4 右前5番ドゥミ・プリエ→5 右脚パセ・ソテ→6 右後ろ4番ドゥミ・プリエ→7 右にトゥール・アン・ドゥオール→8 右後ろ5番ドゥミ・プリエ⇒

右→左→右→左と少なくとも2セット続けるのがいいですね。
では注意したいポイントを見ていきましょう。
タン・ドゥ・キュイスのク・ドゥ・ピエ-パセのときにドゥミ・プリエが中途半端の浮き上がらないように気を付けましょう。曲のテンポや動きが速くなるとどうしてもドゥミ・プリエが浅くなりがちですから注意しましょう。
デヴロッペ・ア・ラ・スゴンド・ソテはデヴロッペをする動作脚だけでなく、跳躍する軸脚も足首をしっかり伸ばすように気を付けましょう。軸脚の膝や足首、爪先が中途半端に緩んだままの跳躍をしてはいけませんね。
デヴロッペ・ア・ラ・スゴンド・ソテのあと動作脚はア・ラ・スゴンドに上げたまま軸脚のドゥミ・プリエに着地しますが、その動作脚を下すことでトルソーを押し上げて続く5番ポジシオン・ドゥミ・ポワントに立ちます。このとき重心が後ろにズレて背中が反ったり骨盤を前に押し出してバランスをとるような姿勢にならないように気を付けましょう。
パセ・ソテのあとの4番ポジシオン・ドゥミ・プリエがつぎのトゥール・アン・ドゥオールのプレパラシオンになるのですから、パセ・ソテでルティレに引き上げた脚を勢い任せに後ろに突きおろして無駄に間隔の広い4番ポジシオンもどきにならないように、きちんと“自分の4番ポジシオン”に脚を“おろす”ことが大切です。そうでないと、トゥール・アン・ドゥオールの回転と動作脚をルティレに引き上げるタイミングがズレて、バランスよく回転することが出来なくなりますよ。
トゥール・アン・ドゥオールが終わってルティレの脚を後ろの5番ポジシオンに収めたら、それは反対側のアッサンブレのためのプレパラシオンになるわけですから、座り込むように5番ポジシオンに脚を下ろしたり、トルソーを引き上げておくことを忘れたりしないように気を付けましょう。

アレグロのアンシェヌマンはきちんと動けるようになれば、軽快で弾みもあり、自分でも様々にニュアンスを変えた跳躍も出来るようになって楽しいものですよ。
それは決して、“適当に”“それっぽく”“勢い任せ”“やりっぱなし”で出来ることではありませんね。正しいポジシオンを守ることと、きちんとコントロールをすることが大切だと私は考えています。

センター・レッスン vol.7 タン・ドゥ・キュイス イタリア式

2011-07-21 10:44:43 | 日記
前回練習したフランス式タン・ドゥ・キュイス、ドゥミ・プリエの高さを守って動作脚をク・ドゥ・ピエに引き上げたり、シャープにシソンヌ・ドゥ・コテで移動したりすることが出来るようになりましたか?
今回はイタリア式を練習しましょう。
フランス式とイタリア式の違いは、はじめに動作脚をク・ドゥ・ピエに引き上げるか、デガージェ・ア・ラ・スゴンドにジュテをするかの違いです。
でははじめましょう。
まずはタン・ドゥ・キュイス・ドゥスューから。
右脚後ろ5番ポジシオン・アン・ファス、アームスは右が低いアン・ナヴァン、左がドゥミ・スゴンド。プレパラシオンでドゥミ・プリエ。
→8 プレパラシオン=ドゥミ・プリエ⇒1 右脚をデガージェ・ア・ラ・スゴンドにジュテ→ 右脚前5番ポジシオン・ドゥミ・プリエ→3 左方向にシソンヌ・ドゥ・コテ・フェルメ→4 右前5番ポジシオン・ドゥミ・プリエ⇒5 左脚をデガージェ・ア・ラ・スゴンドにジュテ→6 左脚前5番ポジシオン・ドゥミ・プリエ→7 右方向にシソンヌ・ドゥ・コテ・フェルメ→8 左前5番ポジシオン・ドゥミ・プリエ⇒1 右脚デガージェ・ア・ラ・スゴンド→2 右前5番ドゥミ・プリエ→3 左方向にシソンヌ・ドゥ・コテ・フェルメ→4 右前5番ドゥミ・プリエ⇒5 左デガージェ・ア・ラ・スゴンド→6 左前5番ドゥミ・プリエ→7 右方向にシソンヌ・ドゥ・コテ・フェルメ→8 左前5番ドゥミ・プリエ⇒

いかがですか?では大事なポイントを確認していきましょうね。
デガージェ・ア・ラ・スゴンドにジュテをするときは、軸脚のドゥミ・プリエを守ったままでジュテをします。そして、ジュテをする脚はふぃ~っと浮き上がってはいけません。一瞬動きを停めるくらいに鋭いジュテをしましょう。
ジュテをする脚の勢いに負けて重心が軸脚側にズレはいけませんね。またジュテする脚の方につられてズレてもいけません。ドゥミ・プリエをしている軸脚の上に真っ直ぐにトルソーを引き上げて支えましょう。
フランス式のときと同様に、5番ポジシオンの前側に戻した動作脚で強く床を押し返すように跳び上がってシソンヌ・ドゥ・コテ・フェルメをします。
顔=頭部のポジシオンはフランス式のときと同じ。アン・ナヴァンにしたアームスの肩の方にエポールマン、アームスの輪郭を辿って手先に視線を向けるようにしましょう。シソンヌ・ドゥ・コテ・フェルメのときの顔の向きはア・ラ・スゴンドに上げる脚のほうにエポールマンです。
それではテンポを速くして練習してみましょう。
プレパラシオンは同じです。
→8 プレパラシオン=ドゥミ・プリエ⇒1 右脚をデガージェ・ア・ラ・スゴンドにジュテ→右前5番ドゥミ・プリエ⇒2 シソンヌ・ドゥ・コテ・フェルメ→右前5番ドゥミ・プリエ⇒3 左脚をデガージェ・ア・ラ・スゴンドにジュテ→左前5番ドゥミ・プリエ⇒4 右方向にシソンヌ・ドゥ・コテ・フェルメ→左前5番ドゥミ・プリエ⇒5 右脚ジュテ→右前5番プリエ⇒6 左にシソンヌ・ドゥ・コテ・フェルメ→右前5番プリエ⇒7 左脚ジュテ→左前5番プリエ⇒8 右にシソンヌ・ドゥ・コテ・フェルメ→左前5番プリエ⇒
ア・ラ・スゴンドにジュテした脚は素早く5番ポジシオンの前側に引きつけなければなりません。フランス式ではク・ドゥ・ピエに引き上げて前側に下すだけですから距離が短いのですが、このイタリア式ではデガージェ・ア・ラ・スゴンドから5番ポジシオンまでの距離がありますから、テンポに遅れないように気を付けましょう。
ドゥスーの動きは…
右脚前5番ポジシオン・ドゥミ・プリエ→右脚をデガージェ・ア・ラ・スゴンドにジュテ→右脚後ろ5番ポジシオン・ドゥミ・プリエ→左方向にシソンヌ・ドゥ・コテ・フェルメ→右脚後ろ5番ポジシオン・ドゥミ・プリエ⇒
となって、アームスと顔=頭部は
右脚前5番ポジシオン・ドゥミ・プリエのときに左アームスがアン・ナヴァン、右がア・ラ・スゴンド、顔は左肩の方にエポールマン、シソンヌ・ドゥ・コテ・フェルメのときにもア・ラ・スゴンドに上げた脚とは反対の方向にエポールマンです。
フランス式でもイタリア式でも動きのアクセントは、フランス式ではク・ドゥ・ピエ、イタリア式ではデガージェ・ア・ラ・スゴンドへのジュテに一つ目のアクセント、シソンヌ・ドゥ・コテ・フェルメに2つ目のアクセントがあります。
ク・ドゥ・ピエやジュテがのんびりした動きになって、パ全体が平板なものにならないように気を付けて下さいね。

センター・レッスン vol.7 タン・ドゥ・キュイス フランス式

2011-07-18 08:56:57 | 日記
前回まで練習したデヴロッペ・ア・ラ・スゴンド・ソテ、スムーズに次のパに繋ぐことが出来るようになりましたか?
前回も言いましたが軽快で華やかな雰囲気をも表現出来るパですから、力強い印象を与える動きなら結構ですが、重く沈んだ印象の動きにならないように気を付けて練習しましょう。
今回はアレグロでよく採り入れられるパ、タン・ドゥ・キュイス(Temps de cuisse)を練習しましょう。
タン・ドゥ・キュイスのキュイスは、太腿部という意味です。
フランス式イタリア式の2種類がありますが、今回はまずフランス式の方を練習しましょう。
でははじめましょう。
右脚後ろ5番ポジシオン・アン・ファス、アームスは右が低いアン・ナヴァン、左はドゥミ・スゴンド。
→8 プレパラシオン=ドゥミ・プリエ⇒1 右脚をク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァンにパセ→2 右脚前5番ドゥミ・プリエ→3 左方向へシソンヌ・ドゥ・コテ・フェルメ→4 右脚前5番ポジシオン・ドゥミ・プリエ→5 左脚をク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァンにパセ→6 左脚前5番ドゥミ・プリエ→7 右方向へシソンヌ・ドゥ・コテ・フェルメ→8 左脚前5番ポジシオン・ドゥミ・プリエ→1 右脚をク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァンにパセ→2 右脚前5番ドゥミ・プリエ→3 左方向へシソンヌ・ドゥ・コテ・フェルメ→4 右脚前5番ポジシオン・ドゥミ・プリエ→5 左脚をク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァンにパセ→6 左脚前5番ドゥミ・プリエ→7 右方向へシソンヌ・ドゥ・コテ・フェルメ→8 左脚前5番ポジシオン・ドゥミ・プリエ→

これがタン・ドゥ・キュイス・ドゥスューです。
タン・ドゥ・キュイスドゥスーは、
右脚前5番ポジシオン・アン・ファスから
→8 プレパラシオン=ドゥミ・プリエ⇒1 右脚をク・ドゥ・ピエ・デリエールにパセ→2 右脚後ろ5番ドゥミ・プリエ→3 左方向へシソンヌ・ドゥ・コテ・フェルメ→4 右脚後ろ5番ポジシオン・ドゥミ・プリエ→5 左脚をク・ドゥ・ピエ・デリエールにパセ→6 左脚後ろ5番ドゥミ・プリエ→7 右方向へシソンヌ・ドゥ・コテ・フェルメ→8 左脚後ろ5番ポジシオン・ドゥミ・プリエ→

という動きで、プレパラシオンの脚の位置とク・ドゥ・ピエ・パセの方向が変わります。そしてアームスも右脚前5番ポジシオンでプレパラシオンをしたとき、左が低いアン・ナヴァンで右がドゥミ・スゴンドになります。
では大事なポイントを確認していきましょう。
はじめのク・ドゥ・ピエ・パセをするときは、5番ポジシオン・ドゥミ・プリエの腰の位置を守ってク・ドゥ・ピエをしましょう。ドゥミ・プリエが浮き上がって浅くなってしまってはいけません。
シソンヌ・ドゥ・コテ・フェルメは横方向の移動が中途半端にならないように気を付けましょうね。
顔=頭部とアームスの関係は、アン・ナヴァンにしたアームスの方にエポールマン、アームスの外側の輪郭を辿って手先に視線をむけるようにしましょう。そしてシソンヌ・ドゥ・コテ・フェルメでア・ラ・スゴンドに上げる脚の方に顔を向けます。5番ドゥミ・プリエに下りて反対側の脚をク・ドゥ・ピエ・パセするときにアームスもポジシオンを入れ替えます。
ドゥスーのときはシソンヌ・ドゥ・コテ・フェルメでア・ラ・スゴンドに上げる脚とは反対の方向、つまり進行方向にエポールマンです。
このパのアクセントは、ク・ドゥ・ピエ・パッセにあります。鋭くシャープに足を引き上げて5番ポジシオンに下します。
5番ポジシオン・ドゥミ・プリエのスタンスでク・ドゥ・ピエ・パッセをしますが、その瞬間に腰が軸脚がわにズレて重心が落ちないように気を付けて下さいね。
それでは、少しテンポを速くして練習してみましょう。
右脚後ろ5番ポジシオン、アームスは右が低いアン・ナヴァン、左ドゥミ・スゴンド。
→8 5番ポジシオン・ドゥミ・プリエ→1 右脚ク・ドゥ・ピエ・パッセ→右脚前5番ドゥミ・プリエ⇒2 左方向にシソンヌ・ドゥ・コテ・フェルメ⇒右脚前5番ドゥミ・プリエ⇒3 左脚ク・ドゥ・ピエ・パセ→左脚前5番ドゥミ・プリエ⇒4 右方向にシソンヌ・ドゥ・コテ・フェルメ→左脚前5番ドゥミ・プリエ⇒5 右脚ク・ドゥ・ピエ・パセ→右脚前5番ドゥミ・プリエ⇒6 左方向にシソンヌ・ドゥ・コテ・フェルメ→右脚前5番ドゥミ・プリエ⇒7 左脚ク・ドゥ・ピエ・パセ→左脚前5番ドゥミ・プリエ⇒8 右方向にシソンヌ・ドゥ・コテ・フェルメ→左脚前5番ドゥミ・プリエ⇒

テンポが速くなったからといって慌ててはいけませんね。ク・ドゥ・ピエ5番ポジシオン・ドゥミ・プリエがはっきりと粒だって見えるようにコントロールしましょう。テンポの速さに惑わされて一つ一つの動きを流してしまってはいけません。
それでは、次回、イタリア式の練習をしましょう。
フランス式のタン・ドゥ・キュイスが出来るようになれば、イタリア式はそれほど難しいものではありません。

センター・レッスン vol.7 デヴロッペ・ア・ラ・スゴンド・ソテ part2

2011-07-14 08:07:46 | 日記
前回練習したデヴロッペ・ア・ラ・スゴンド・ソテ、両脚での跳躍、動作脚のデヴロッペ、片脚での着地と一連の動きをスムーズに動けるようになりましたか?デヴロッペは、ルティレまでの通り道を守れていますか?
今回はドゥ・コテ:横方向への移動で練習したあと、簡単なアンシェヌマンにしてみましょう。
でははじめましょう。
動きの構成としては、シソンヌ・ドゥ・コテ・ウーヴェルトの動きにデヴロッペ・ア・ラ・スゴンドが加わるわけです。
右脚前5番ポジシオン・アン・ファス、アームスはアン・バ。

→8 プレパラシオン-ドゥミ・プリエ→1 両脚での跳躍と同時に→2 右脚をルティレに引き上げてア・ラ・スゴンドにデヴロッペを→3 しながら左に移動、左脚ドゥミ・プリエで着地、右脚ウーヴェルト→4 右後ろ5番ポジシオン・ドゥミ・プリエ→5 両脚での跳躍と同時に→6 左脚をルティレに引き上げてア・ラ・スゴンドにデヴロッペを→7 しながら右に移動、右脚ドゥミ・プリエで着地、左脚ウーヴェルト→8 左後ろ5番ポジシオン・ドゥミ・プリエ→1 両脚での跳躍と同時に→2 右脚をルティレに引き上げてア・ラ・スゴンドにデヴロッペを→3 しながら左に移動、左脚ドゥミ・プリエで着地、右脚ウーヴェルト→4 右後ろ5番ポジシオン・ドゥミ・プリエ→5 両脚での跳躍と同時に→6 左脚をルティレに引き上げてア・ラ・スゴンドにデヴロッペを→7 しながら右に移動、右脚ドゥミ・プリエで着地、左脚ウーヴェルト→8 左後ろ5番ポジシオン・ドゥミ・プリエ

アームスは、前回練習したとおり、アン・バからアン・ナヴァンに引き上げて、デヴロッペ・ア・ラ・スゴンドと同時にア・ラ・スゴンドに開きましょう。
では大事なポイントを確認していきましょう。
シソンヌ・ドゥ・コテと同様に横移動をしますが、きちんと上に跳び上がることを忘れてはいけません。上に跳び上がらずに横方向に飛び出すだけではきれいなデヴロッペ・ア・ラ・スゴンド・ソテにはなりませんね。
横方向への動きは、動作脚をア・ラ・スゴンドにデヴロッペすることでトルソーが押し出される、とイメージしてみて下さい。
横方向に移動しますから、着地のときにとくに軸脚側に重心が落ちてトルソーが歪まないように気を付けましょう。また軸脚の股関節のターン・アウトをしっかり守ってドゥミ・プリエをして下さいね。

それではアッサンブレと組み合わせて簡単なアンシェヌマンにしてみましょう。
右脚後ろ5番ポジシオン、アームスはアン・バからプレパラシオンでア・ラ・スゴンドへ。
→8 プレパラシオン-ドゥミ・プリエ→1 右脚からアッサンブレ→2 右前5番ポジシオン・タン・ルヴェ→3 左脚でアッサンブレ→4 左脚前5番ポジシオン・タン・ルヴェ→5 右脚アッサンブレ→6 右デヴロッペ・ア・ラ・スゴンド・ソテ・ドゥ・コテ・ウーヴェルト→7 パ・ドゥ・ブーレ・ドゥスュー→8 左後ろ5番ポジシオン→1 左脚からアッサンブレ→2 左前5番タン・ルヴェ→ 右脚アッサンブレ→4 右前5番タン・ルヴェ→5 左脚アッサンブレ→6 左デヴロッペ・ア・ラ・スゴンド・ソテ・ドゥ・コテ・ウーヴェルト→7 パ・ドゥ・ブーレ・ドゥスュー→8 右後ろ5番ポジシオン

3回目のアッサンブレのあとタン・ルヴェのタイミングで跳躍してデヴロッペ・ア・ラ・スゴンド・ソテ・ドゥ・コテをします。アームスをアン・オーまで引き上げてみましょう。
アン・オーに引き上げたアームスはパ・ドゥ・ブーレの5番ポジシオン・ルルヴェと同時にア・ラ・スゴンドに開きます。
パ・ドゥ・ブーレ・ドゥスューは、右側ならばウーヴェルトに残した右脚を5番ポジシオンの後ろ側に引きつけてルルヴェ⇒左脚を横に出して2番ポジシオン・ドゥミ・ポワント⇒右脚前5番ポジシオン・ドゥミ・プリエです。
デヴロッペ・ア・ラ・スゴンド・ソテ・ドゥ・コテ・ウーヴェルトで着地したとき、アームスはアン・オーに引き上げていますが、肩が上がって首が縮んだりアームスの肘を曲げすぎて輪郭が矮小になったりしないように気を付けて下さいね。
デヴロッペ・ア・ラ・スゴンド・ソテ・ドゥ・コテのあとトルソーが沈んでしまうと、次のパ・ドゥ・ブーレの5番ポジシオン・ルルヴェにスムーズにトルソーを引き上げることが難しくなってしまいますよ。
デヴロッペ・ア・ラ・スゴンド・ソテは軽快さも力強さも表現できるパです。
中途半端な動きになったり、力任せの“やりっぱなし”にならないようにポジシオンを大切に練習しましょう。

センター・レッスン vol.7 デヴロッペ・ア・ラ・スゴンド・ソテ

2011-07-11 13:11:05 | 日記
大きなポジシオン;アティチュードやアラベスクでのトゥール・アン・ドゥダーンやグリッサード・アン・トゥールナンなど回転するパの練習を続けましたので、今回はソテするパの練習をしましょう。
デヴロッペ・ア・ラ・スゴンド・ソテです。
このパのもっとも基本になるのが“パッセ・ソテ”です。
パッセ・ソテの練習はvol.4でしましたね。
ちょっと確認しておきましょう。
両脚で跳び上がって片脚をルティレに引き上げますが、片脚をルティレに引き上げるタイミングは“両脚で踏み切って跳躍が始まるのと同時”
でしたね。
デヴロッペ・ア・ラ・スゴンド・ソテは、このパッセ・ソテのルティレに引き上げた脚をさらにア・ラ・スゴンドにデヴロッペして、片方の脚のドゥミ・プリエに着地する動きです。
でははじめましょう。
右脚前5番ポジシオン・アン・ファス、アームスはアン・バ。
→8 ドゥミ・プリエ→1 両脚で跳び上がりながら右脚ルティレ→2 右脚をルティレからデヴロッペ・ア・ラ・スゴンド→3 左脚ドゥミ・プリエ、右脚ウーヴェルト→4 右後ろ5番ポジシオン・・ドゥミ・プリエ⇒5 両脚で跳び上がりながら左脚ルティレ→6 左脚をルティレからデヴロッペ・ア・ラ・スゴンド→7 右脚ドゥミ・プリエ、左脚ウーヴェルト→8 左後ろ5番ポジシオン・ドゥミ・プリエ⇒1 両脚で跳び上がりながら右脚ルティレ→2 右脚ルティレからデヴロッペ・ア・ラ・スゴンド→3 左脚ドゥミ・プリエ、右脚ウーヴェルト→4 右後ろ5番ポジシオン・ドゥミ・プリエ⇒5 両脚で跳び上がって左脚ルティレ→6 左脚ルティレからデヴロッペ・ア・ラ・スゴンド→7 右脚ドゥミ・プリエ、左脚ウーヴェルト→8 左後ろ5番ポジシオン・ドゥミ・プリエ⇒

アームスの動きは、両脚で踏み切ると同時にアン・ナヴァンに引き上げて、デヴロッペ・ア・ラ・スゴンドのときにアームスもア・ラ・スゴンドに開きます。ア・ラ・スゴンドの脚を5番ポジシオン・ドゥミ・プリエに収めるときに、アームスもアン・バに下げます。
いかがですか?
パの構成そのものはそんなに難しいものではないのですが、跳躍や片脚をルティレに引き上げるタイミング、デヴロッペをするタイミング、着地したときのトルソーのコントロールなどが難しいですね。
では大事なポイントを確認してみましょう。
アンシェヌマンの説明では便宜上、跳躍→ルティレ→デヴロッペ→ドゥミ・プリエとカウントを分けましたが、実際には跳躍からア・ラ・スゴンドにデヴロッペをして軸脚のドゥミ・プリエに下りるまで、動きを途切れさせることなくひとつの繋がりをもたせなければなりません。
軸脚のドゥミ・プリエに着地してから慌ててア・ラ・スゴンドに脚を蹴りだす、ような動きにならないように気を付けて下さいね。
アンサンブル・ド・ミューズのレッスンでは、少し大げさな表現ですが、空中でデヴロッペ・ア・ラ・スゴンドを完了してから着地するように、と動きのイメージを伝えています
デヴロッペはきちんとルティレのポジシオンを通過するようにしましょう。中途半端なところから脚を蹴りだしたのでは美しい動きにはなりませんね。ルティレを素早く引き上げるためには、まず内腿をしっかりターン・アウトして素早く引き上げることです。内腿が上がれば、膝から下は自然に着いてきますよ
軸脚のドゥミ・プリエに着地してア・ラ・スゴンドにデヴロッペした脚はいったんウーヴェルトで停めてから5番ポジシオンに下します。このウーヴェルトのとき、動作脚側の骨盤が持ち上がってトルソーが傾いたり、反対に軸脚側に腰が落ちて動作脚側のウエスト辺りが縮んだりしないように気を付けましょうね。
もしもまだ脚や腹筋の筋力が足りなくて、一気にルティレまで動作脚を引き上げてデヴロッペをすることが難しい場合は、ルティレの高さを下げて練習しても構いませんよ。そして必ずそのルティレを通ってデヴロッペすることを守って下さい。ルティレを通さずに動作脚を振り上げるだけでは、ただの“グラン・バットマン・ソテ”になってしまいますからね

このパはシソンヌ・ドゥ・コテのように横移動を伴ったパとしても行いますが、まずは真っ直ぐに跳び上がって真っ直ぐに着地する、そうすることでトルソーをしっかりと支えることを身に着けて下さいね。そうしないと次のパにスムーズにつなぐことが出来ず、ギクシャクしたりグラグラしたり不安定な動きになってしまいます。
いつもいうことですが、決して無理に高く跳ぶ必要もなければトルソーを歪めてまで脚を高く上げる必要もありません。跳躍も脚の高さも低くてもいいのですから、正確で丁寧なコントロールをするようにしてくださいね。
次回はドゥ・コテでの練習をしましょうか。