バレエ・メソッド アンサンブル・ド・ミューズ スタイル

クラシック・バレエの実際のレッスンをモデルとして、正確に無理なく美しく動き踊るためのヒントやアドバイスをお伝えします。

センター・レッスン vol.10 ジュテ・バチュ

2012-03-29 11:06:41 | 日記
前回練習したアントルシャ・カトルとアッサンブレを組み合わせたアンシェヌマン、スムーズに動けるようになりましたか?
アッサンブレに続くアントルシャ・カトルで脚がバタついたり、ジュテ・クぺ・アッサンブレ・ドゥスがギクシャクした跳躍になったりしないように気を付けて練習しましょう。
今回はジュテの練習をしますが、ジュテにバチュを組み合わせます。慌てないで、腿をしっかり動かすようにして下さいね。
でははじめましょう。
右脚後ろ5番ポジシオン・アン・ファス、アームスはアン・バから。
→8 プレパラシオン⇒1 右脚ジュテ→2 タン・ルヴェ→3 左脚ジュテ→4 タン・ルヴェ→5 右にグリッサード→6 ジュテ・バチュ→7 左にパ・ドゥ・シャ→8 右脚前5番、アントルシャ・カトル⇒1 左脚ジュテ→2 タン・ルヴェ→3 右脚ジュテ→4 タン・ルヴェ→5 左にグリッサード→6 ジュテ・バチュ→7 右にパ・ドゥ・シャ→8 左前5番、アントルシャ・カトル⇒…
いかがですか?アンシェヌマン自体はシンプルなものです。
まずジュテ・バチュの動きを、少し分解してご説明しますね。
右脚を横に擦り出しジュテで跳び上がって左脚を右脚の前側に引きつけたら、 “アントルシャ・トロワ”をするように両脚を開いて、着地の寸前に左脚をク・ドゥ・ピエ・デリエールにします。
以前練習したアントルシャ・トロワを思い出してみて下さい。
もしもスムーズにジュテ・バチュが出来ないようなら、一度バーに掴まってジュテ・バチュだけ練習するといいですよ。
それでは大事なポイントを確認してみましょうか?
ジュテ・バチュは、ただ両脚を擦りあわせて前後を入れ替えるだけ、の中途半端な動きにならないように気を付けて下さいね。空中で両脚を引き付けたら、一旦開いてからク・ドゥ・ピエ・デリエールのドゥミ・プリエに着地しますよ。
ジュテ・バチュのあとのパ・ドゥ・シャは、ク・ドゥ・ピエ・デリエールにしている脚の膝を引き上げて跳び上がります。ク・ドゥ・ピエ・デリエール-ドゥミ・プリエと腰の位置がほとんど変わらないような低い位置 で、カックン カックン と脚を踏みかえるだけの動きにならないように気を付けましょう。
パ・ドゥ・シャは横に移動するよりも、上に跳び上がることを優先しましょう。
それでは、少し難しくなるかもしれませんが、ジュテを全部バチュにしてみましょう
右脚後ろ5番ポジシオン・アン・ファス、アームスはアン・バから。
→8 プレパラシオン⇒1 右脚ジュテ・バチュ→2 タン・ルヴェ→3 左脚ジュテ・バチュ→4 タン・ルヴェ→5 右にグリッサード→6 ジュテ・バチュ→7 左にパ・ドゥ・シャ→8 右脚前5番、アントルシャ・カトル⇒1 左脚ジュテ・バチュ→2 タン・ルヴェ→3 右脚ジュテ・バチュ→4 タン・ルヴェ→5 左にグリッサード→6 ジュテ・バチュ→7 右にパ・ドゥ・シャ→8 左前5番、アントルシャ・カトル⇒…
いかがですか?慌てないでバチュをすることが出来ましたか?
はじめは少しゆっくりのテンポで、しっかりバチュをする練習をしましょう。
右脚を擦りだして跳び上がったらすぐに左脚を右脚の前に引きつけ、一度開いてから左脚をク・ドゥ・ピエ・デリエールにして着地します。タン・ルヴェをしたら左脚を擦りだして跳び上がり、右脚を左脚の前に引きつけて一度開いてから右脚をク・ドゥ・ピエ・デリエールにして着地します。
はじめからジュテ・バチュを跳ぶ場合はグリッサードなどの助走のパがありませんから、調子よく勢いをつけることが出来ませんね。ですから力任せのバチュにならないように気を付けましょう。

バチュを含む変化に富んだアンシェヌマンはアレグロの醍醐味です。
ポジシオンや基本になっているパを丁寧に練習していけば、軽快な動きが出来るようになりますから、敬遠しないで積極的に挑戦して下さいね

センター・レッスン vol.10 アッサンブレ&アントルシャ

2012-03-26 10:06:41 | 日記
前回練習したアントルシャ・ロワイヤルとアントルシャ・カトル、落ち着いてきちんと脚を交差することが出来るようになりましたか?
アントルシャは、膝から下、特に足の部分を交差させる動きではなく、腿の動きが足先に波及するということを忘れないで下さいね。腿が開いて→閉じて、という動きをするから延長上にある足先も開いて→閉じて(=交差して)という動きをするのです。
今回はもっともシンプルなアッサンブレのアンシェヌマンにアントルシャを組み合わせて練習しましょう。
5番ポジシオン・タン・ルヴェをアントルシャに替えるだけです。
でははじめましょう。
右足後ろ5番ポジシオン・アン・ファス、アームスはアン・バ。
→8 プレパラシオン⇒1 右アッサンブレ→2 右前5番ドゥミ・プリエ→3 アントルシャ・カトル→4 右前5番ドゥミ・プリエ→5 左アッサンブレ→6 左前5番ドゥミ・プリエ→7 アントルシャ・カトル→8 左前5番ドゥミ・プリエ→1 右アッサンブレ→2 右前5番ドゥミ・プリエ→3 左アッサンブレ→4 左前5番ドゥミ・プリエ→5 右ジュテ→6 クぺ→7 アッサンブレ・ドゥス→8 アントルシャ・ロワイヤル⇒…
すこしゆっくりのテンポで、一つ一つの跳躍が安定したリズムを保てるように練習しましょう。
アームスは
Ⅰ.はじめのアッサンブレと同時にドゥミ・スゴンド、着地と同時にアン・バ。
Ⅱ.アントルシャはアン・バのまま。
Ⅲ.左側アントルシャ・カトルのあとのアッサンブレと同時にアン・ナヴァンを通ってア・ラ・スゴンドに。
Ⅳ.ジュテの着地と同時に、着地した脚側がアン・ナヴァン、ク・ドゥ・ピエの脚側がア・ラ・スゴンド。
Ⅴ.クぺ・アッサンブレ・ドゥスでアン・ナヴァンのアームスをア・ラ・スゴンドに開く。
Ⅵ.最後のアントルシャ・ロワイヤルではアン・バに両アームスを下げる。

いかがですか?
では大事なポイントを確認していきましょうか。
アントルシャを跳ぶとき、アン・バのアームスがパタパタと動いていませんか。前回のアントルシャの練習のときにも確認しましたね。
ジュテは、空中で両脚をタン・ルヴェのようにしっかり伸ばしきってから、着地の瞬間に片方の脚をク・ドゥ・ピエに引きつけます。十分な跳躍もない低い位置でペロンと脚を踏みかえるような動きをしないように気を付けて下さいね。
クぺは、まっすぐに跳び上がってク・ドゥ・ピエ・デリエールの脚を伸ばして、着地と同時にもう片方の脚をク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァンに引きつけます。
アッサンブレ・ドゥスは振り上げる動作脚を5番ポジシオンの後ろ側に下します。
最後はアントルシャ・ロワイヤルですから、アントルシャ・カトルと混乱しないように、落ち着いて跳んで下さいね。アントルシャ・カトルなのかロワイヤルなのか迷うときには、片側のアンシェヌマンが終わってもう片方のアンシェヌマンはどちらの脚から始めるのか、その脚は5番ポジシオンの前側か後ろ側かを考えれば判別しやすいですよ。アントルシャ・カトルは5番ポジシオンでの足の前後は変わりませんが、ロワイヤルは変わりますよね。
少し速いテンポでも練習して安定した跳躍が出来るようになったら、次はディレクションを変えながら練習してみましょう
右後ろ5番ポジシオン・クロワゼから、アームスはアン・バ。
→8 プレパラシオン⇒1 右アッサンブレ→2 右前5番ドゥミ・プリエ・アン・ファス→3 アントルシャ・カトル→4 右前5番ポジシオン・クロワゼ→5 左アッサンブレ→6 左前5番ドゥミ・プリエ・アン・ファス→7 アントルシャ・カトル→8 左前5番・クロワゼ→1 右アッサンブレ→2 右前エファセ・ドゥミ・プリエ→3 左アッサンブレ→4 左前クロワゼ・ドゥミ・プリエ→5 右ジュテ・アン・ファス→6 クぺ→7 アッサンブレ・ドゥス→8 アントルシャ・ロワイヤル→左後ろ5番クロワゼ⇒
いかがですか?
ディレクションの変化だけ確認してみましょうか?
右斜め前→正面→左斜め前→正面→右斜め前→右斜め前→右斜め前→正面→正面→正面→左斜め前
身体を振り回すように向きを変えるのではなく、着地の瞬間に向きが変わっている、とイメージしてみて下さいね。

アレグロは、いろいろなパを組み合わせることで少しずつ構成が複雑にもなりますしテンポも次第に速くなります。まず、最もシンプルなアンシェヌマンをきちんと動けるようになることが、高度なアレグロを正確に美しく動くための基本です。音楽とリズムに乗って緩急自在に動けるようになるのが理想ですが、パやディレクションやさまざまな変化を楽しみむことも大事にして下さいね。

センター・レッスン vol.10 バッチュ(アントルシャ・カトル、アントルシャ・ロワイヤル)

2012-03-22 08:53:34 | 日記
前回練習したグラン・バットマン、トンベをした後の脚でもグラン・バットマンをするように安定した動きが出来るようになりましたか?アンシェヌマンそのものは至ってシンプルな構成ですが、エカルテ・ドゥヴァンからトンベをしてエカルテ・デリエールに変わるところは、エカルテ・デリエールにバットマンする脚のポジシオンがズレたりすることもありますから気を付けて下さいね。
今回はバッチュの練習をしましょう。
初期のころにバーに掴まってアントルシャの練習をしましたね。
アントルシャ・ロワイヤル、アントルシャ・トロワ、アントルシャ・カトルでした。
足首と膝をきちんと伸ばして両脚を空中で横方向に開いて閉じる動きが出来るようになっていますか?縦方向にバタバタと膝下を振るような動きはしていませんね?
アンシェヌマンはシンプルなものですから、慌てないで脚の動きに注意して下さい。
でははじめましょう。
右脚前5番ポジシオン・アン・ファス、アームスはアン・バ。
→8 プレパラシオン⇒1 シャンジュマン→右後ろ5番→2 シャンジュマン→右前54番→3 ロワイヤル→右後ろ5番→4 ロワイヤル→右前5番→5 シャンジュマン→右後ろ5番→6 アントルシャ・カトル→右後ろ5番→7 シャンジュマン→右前5番→8 アントルシャ・カトル→右前5番⇒…
いかがですか?2セットあるいは4セット繰り返しましょう。
気を付けたいポイントは、
アン・バにしているはずのアームスが、ロワイヤルやカトルの動きにつられてパタパタと動いていませんか?
アントルシャ・カトルのときに脚の動きに負けて腰が揺れていませんか?
一つ一つの5番ポジシオン・ドゥミ・プリエがすべて次の跳躍のためのプレパラシオンですから、足裏でしっかり床を押して“バネ”をためましょう。
アントルシャ・カトルもロワイヤルも、跳び上がるときに上体を反らさないように気を付けて下さいね。“真上”ではなくて“斜め前の上”に向かって上体を引き上げるようにイメージしましょう。
はじめはゆっくりのテンポで構いません。
→8 プレパラシオン→1 シャンジュマン→2 5番ドゥミ・プリエ→3 シャンジュマン→45番ドゥミ・プリエ→5 ロワイヤル→6 5番ドゥミ・プリエ→7 ロワイヤル→8 5番ドゥミ・プリエ
と、跳躍と5番ドゥミ・プリエを確かめながら進めてもいいですよ。
それでは少しアンシェヌマンを変化させてみましょう。
右脚前5番ポジシオン・クロワゼ、アームスはアン・バ。
→8 プレパラシオン⇒1 アントルシャ・カトル→2 アントルシャ・カトル→3 アントルシャ・カトル→4 ロワイヤル→左脚前5番クロワゼ→5 アントルシャ・カトル→6 アントルシャ・カトル→7 アントルシャ・カトル→8 ロワイヤル→右脚前5番クロワゼ→1 アントルシャ・カトル→2 ロワイヤル→左脚前5番クロワゼ→3 アントルシャ・カトル→4 ロワイヤル→右脚前5番クロワゼ→5 アントルシャ・カトル→6 ロワイヤル→左脚前5番クロワゼ→7 アントルシャ・カトル→8 ロワイヤル→右脚前5番クロワゼ⇒…
いかがですか?
はじめのフレーズでは3回アントルシャをしたら、4回目のロワイヤルで方向が変わり、次のフレーズでは交互に向きが変わります。
右脚前5番クロワゼのときには右肩の方に、左脚前5番クロワゼのときには左肩の方にエポールマンを守りましょう。
ロワイヤルで方向を変えるときに慌てて、足元がバタつかないように気を付けて下さいね。
軽やかに一定のテンポで粒のそろった跳躍を繰り返すためには安定したプリエが不可欠ですね。もう一つ、足音にも気を付けましょう。大きな足音を立てないように丁寧な着地をして下さい。

アントルシャ・カトルでもっとも有名なのは、『ジゼル』act2ジゼルのアントルシャ・カトルでしょう。アントルシャ・カトルを繰り返しながら後退していくシーンがありますが、空中に浮いたまま風に流されていくように軽やかに、まったく体重を感じさせない跳躍を続けなければなりません。
いつかはあのようなアントルシャ・カトルが出来るように、丁寧に練習を続けていきましょうね。

センター・レッスン vol.10 グラン・バットマン

2012-03-19 09:46:28 | 日記
前回練習したフォンデュ、ルルヴェまでスムーズに立ち上がり落ちることなくドゥミ・プリエに戻る動きを、最初から最後まで一定のリズムで続けられるようになりましたか?
練習を重ねれば自分の身体の軸がどこにあるのかや、ルルヴェのよりよいタイミングなども分かるようになりますし、なによりも、バランスを崩したりスムーズな動きが出来なかった時にも、何が原因なのか分かるようになりますよ。
今回はグラン・バットマンの練習をしましょう。
常々脚を無暗に高く上げることに拘らないで、まずは骨盤と上体を真っ直ぐに支えることを大切にとお話ししてきましたが、軸脚や骨盤、上体をきちんと支えられるようになったら、脚をあげることにも少しずつ挑戦して下さいね。
でははじめましょう。
右脚前5番ポジシオン・クロワゼ。アームスはアン・バからアン・ナヴァンへ、そこから左をアン・オー、右はア・ラ・スゴンドに。
→8 プレパラシオン⇒1 右脚グラン・バットマン・ドゥヴァン→2 5番ポジシオン→3 グラン・バットマン・ドゥヴァン→4 5番→5 グラン・バットマン・ドゥヴァン-ドゥミ・ポワント→6 トンベ・アン・ナヴァン→7 左脚アラベスク-ドゥミ・プリエ→8 左後ろ5番→1 右脚グラン・バットマン・エカルテ・ドゥヴァン→2 右後ろ5番→3 グラン・バットマン・エカルテ・ドゥヴァン→4 右前5番→5 グラン・バットマン・エカルテ・ドゥヴァン-ドゥミ・ポワント→6 トンベ・ア・ラ・スゴンド→7 左脚エカルテ・デリエール-ドゥミ・プリエ→8 左前5番→1 右グラン・バットマン・デリエール→2 5番→3 グラン・バットマン・デリエール→4 5番→5 グラン・バットマン・デリエール-ドゥミ・ポワント→6 トンベ・アン・ナリエール→7 左脚エファセ・ドゥヴァン-ドゥミ・プリエ→8 左前5番→1 グラン・バットマン・エカルテ・ドゥヴァン→2 右前5番→3 グラン・バットマン・エカルテ・ドゥヴァン→4 右後ろ5番→5 グラン・バットマン・エカルテ・ドゥヴァン-ドゥミ・ポワント→6 右前4番ドゥミ・プリエ→7 トゥール・アン・ドゥオール→8 左脚前5番クロワゼ⇒…

アームスは
Ⅰ.クロワゼ・ドゥヴァンのときには左アン・オー、右ア・ラ・スゴンドで右肩のほうにエポールマン、トンベ・アン・ナヴァンをしたら3番アラベスク-ドゥミ・プリエ。
Ⅱ.エカルテ・ドゥヴァンのときは左ア・ラ・スゴンド、右アン・オーで右手のほうにエポールマン、トンベをしてエカルテ・デリエール-ドゥミ・プリエになったら左アン・オー、右ア・ラ・スゴンドで右斜め下にエポールマン。
Ⅲ.エファセ・デリエールは1番アラベスク、トンベ・アン・ナリエールをして左脚エファセ・ドゥヴァン-ドゥミ・プリエになったら左アン・オー、右ア・ラ・スゴンドで右にエポールマン。

いかがですか?
では大事なポイントを確認してみましょうね。
トンベをするときは、バットマンした脚を引き戻すのではなく、さらに遠くに指し伸ばすイメージで大きく重心を移動しましょう。
トンベをしたあとの脚はやはりグラン・バットマンをするつもりで引き上げましょう。
エカルテ・ドゥヴァンのトンベをしてエカルテ・デリエール-ドゥミ・プリエになったときのエポールマンは、ア・ラ・スゴンドにしたアームスに沿って視線を下げていくといいですよ。
エファセ・デリエールからトンベ・アン・ナリエールをしたら、骨盤を掬い上げるように腰が丸くならないように気を付けて、エファセ・アン・ナヴァンの脚を上げましょう。
最後のエカルテ・ドゥヴァンへのグラン・バットマン-ドゥミ・ポワントから4番ポジシオン・ドゥミ・プリエに脚をおろすときには、くれぐれも軸脚のカカトが先に床に落ちないように気を付けて下さいね。次のトゥール・アン・ドゥオールのためのプレパラシオンですから、後ろ側の脚の上に重心が落ちていてはいけませんね。
グラン・バットマン・トンベは以前バー・レッスンで練習しましたね。もしもセンター・レッスンでグラン・バットマン・トンベが大きくスムーズに出来ないと感じたら、その時はバーにつかまって動きの確認のための練習をしてみるといいですよ

センター・レッスン vol.10 フォンデュ

2012-03-15 10:03:53 | 日記
前回練習したバットマン・タンジュ、フェッテのところでスムーズに方向転換が出来るようになりましたか?
バランスを崩してギクシャクしたり、向きが中途半端になったりしないように重心をしっかり支えましょう。
今回はフォンデュの練習をします。
両脚を同時に屈伸するバロネのようなパや、グラン・ジャンプから柔軟に着地をしてすぐに次のパに繋ぐときなど、バレエの様々な動きにとってフォンデュは不可欠な動きです。
フォンデュという言葉の通り、滑らかで伸びのある動きが出来るようになりたいものですね。
でははじめましょう。
右脚前5番ポジシオン・クロワゼ、アームスはアン・バからプレパラシオンでアン・ナヴァンを通ってア・ラ・スゴンドへ。
プレパラシオン→8 右脚ポワン・タンジュ・エカルテ・ドゥヴァン⇒1 右脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン-ドゥミ・プリエ→2 フォンデュ・ドゥヴァン→3 アティチュード・ドゥヴァン-ドゥミ・プリエ→4 フォンデュ・ドゥヴァン-ルルヴェ→5 ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン-ドゥミ・プリエ→6 フォンデュ・エカルテ・ドゥヴァン→7 アティチュード・ア・ラ・スゴンド-ドゥミ・プリエ→8 フォンデュ・エカルテ・ドゥヴァン-ルルヴェ→1 ク・ドゥ・ピエ・デリエール-ドゥミ・プリエ→2 フォンデュ・デリエール→3 アティチュード・デリエール-ドゥミ・プリエ→4 フォンデュ・デリエール-ルルヴェ→5 ク・ドゥ・ピエ・デリエール-ドゥミ・プリエ→6 フォンデュ・エカルテ・ドゥヴァン→7 フェッテ-ルルヴェ・アン・ドゥダーン→トンベ→8 左脚ク・ドゥ・ピエ・デリエール-ドゥミ・プリエ→ポワン・タンジュ・エカルテ・ドゥヴァン⇒…
いかがですか?
バー・レッスンのときにも練習したフォンデュ・ドゥーブルです。
アームスの動きは
Ⅰ.フォンデュ・ドゥヴァンのときには左がアン・ナヴァン、右がア・ラ・スゴンド、エカルテでは両方ア・ラ・スゴンド、デリエールでは右がアン・ナヴァン・アロンジェで左がア・ラ・スゴンド
Ⅱ.エカルテ・ドゥヴァンからフェッテのときに左アームスをアン・オーにひきあげて、トンベのあとのク・ドゥ・ピエ・デリエール-ドゥミ・プリエと同時にアン・ナヴァンに下しましょう。
Ⅲ.次のポワン・タンジュ・エカルテ・ドゥヴァンのときには改めて両アームスをア・ラ・スゴンドに開きます

では気を付けたいポイントを確認していきましょうか。
アティチュード-ドゥミ・プリエからフォンデュ・ルルヴェをするときに、膝下を蹴りだすような動きをしたりいきなりルルヴェに立ち上がったりしてはいけませんね。あくまでもフォンデュだということを忘れないで下さいね。“両脚の屈伸は同時”ですよ。
エカルテ・ドゥヴァンでアティチュードをするときに、膝下が膝より後ろ側にはみ出さないように気を付けましょう。
ドゥーブル・フォンデュ・デリエールのつぎのエカルテ・ドゥヴァンは、フォンデュをしたらさらにトルソーと軸脚を引き上げて、まずそのままの向き(;ドゥ・ファス)で軸脚のドゥミ・ポワントになり、次にフェッテをしてエファセ・ドゥヴァンに向きを変えます。このときはまだ軸脚はドゥミ・ポワントのままです。
エファセの方向にトンベをして着地をするのと同時に左脚をク・ドゥ・ピエ・デリエールに引きつけ、改めてポワン・タンジュ・エカルテ・ドゥヴァンのプレパラシオンをしましょう。
フェッテのときに軸脚のターン・アウトが失われたり、腰を引き過ぎたりしないように気を付けて下さいね。
片側を2セット繰り返して、2セット目の最後のエカルテ・ドゥヴァンのときにフェッテ・ルルヴェからトンベをして方向を変え、もう片側の動きに繋いでもいいですし、1セットずつ右→左→右→左と繰り返してもいいでしょう。

掴まる物のないセンター・レッスンでアダージョのように脚を上げ続けたり、フォンデュのように軸脚の屈伸やルルヴェを繰り返す動きで重心をしっかり支えることは難しいものですが、表面的な形に捉われることなく、一つ一つの動きやポジシオンの変化を確かめながら丁寧に練習していきましょう。