バレエ・メソッド アンサンブル・ド・ミューズ スタイル

クラシック・バレエの実際のレッスンをモデルとして、正確に無理なく美しく動き踊るためのヒントやアドバイスをお伝えします。

パ・ドゥ・ブーレ ―ピック・アップで―

2017-02-16 12:20:52 | 日記
パ・ドゥ・ブーレの練習をしましょう。
パ・ドゥ・ブーレには二つの動き方があります。
片脚ずつク・ドゥ・ピエやルティレにピック・アップするもの
ピック・アップしないもの
スタイルとしては の方が古く、ブーレ(bourree)とは、フランスのオーヴェルニュ地方発祥の2拍子の舞曲のことです。
つまりパ・ドゥ・ブーレ(pas de bourree)は、ブーレ風のステップ・動きという意味です。
今回は のピック・アップするパ・ドゥ・ブーレを練習しましょう。
鏡に向かってアン・ファス、両手バーで左脚前5番ポジシオン。
左脚でドゥミ・プリエ、右脚はク・ドゥ・ピエ・デリエールで準備
右脚でルルヴェに立つのと同時に左脚をルティレ・ドゥヴァンに引き上げます
続いてルティレ・ドゥヴァンの左脚を2番ポジシオンの方に1歩踏み出し、右脚をすぐにルティレ・ドゥヴァンに引き上げます
ルティレした右脚を真っ直ぐ下ろしてドゥミ・プリエ、左脚をク・ドゥ・ピエ・デリエールにするか、右脚前5番ドゥミ・プリエで動きを収めます
準備の時と動き終わりのとき以外、ルティレに引き上げる脚は軸脚の前側になりますね、ですからこのパ・ドゥ・ブーレはパ・ドゥ・ブーレ・ドゥシュです。
ドゥシュ=前に、上に
パ・ドゥ・ブーレ・ドゥス(=後ろに、下に)ももちろんありますが、まずはドゥシュをしっかり覚えて下さいね
準備のク・ドゥ・ピエ・デリエール‐ドゥミ・プリエから、ク・ドゥ・ピエしていた脚でルルヴェをしてもう一方の脚をルティレに引き上げますが、ルティレの爪先の位置は必ず軸脚膝の前です。
ルティレの脚を2番ポジシオンの方に踏み出して、もう一方の脚をルティレに引き上げるときも、ルティレの爪先の位置は必ず軸脚膝の前です。
くれぐれも中途半端な位置に適当に引き上げることがないように気を付けましょう。
ルティレの脚を2番ポジシオンの方に1歩踏み出すときの歩幅は、肩幅くらいが目安です。
パ・ドゥ・ブーレは移動するパですからね
ク・ドゥ・ピエ・デリエールの脚でルルヴェに立つときも、ルティレの脚を2番ポジシオンに踏み出すときも、脚を地面に付き下ろす、沈み込むような動きになってはいけません。
いつでも水面に浮いたまま脚を踏みかえているようなイメージで、脚を引き上げるようにしましょう。
ピック・アップするパ・ドゥ・ブーレは本来、準備の時だけでなく引き上げる脚もク・ドゥ・ピエにします。
ですが、アンサンブル・ド・ミューズでは、準備と動き収めのク・ドゥ・ピエ以外は、脚をしっかり素早く正確に引き上げることを身に付けるため、あえてルティレで練習しています。目安は膝のお皿の下くらいです。
パ・ド・ブーレはその動き自体、脚の長い鶴やフラミンゴのような鳥がツンツンと歩くような軽快で美しいパですが、ピルエットなどの準備のステップとしてもよく使われます。たとえ補助的な動きとして使われるにしても、正確に動くことを忘れないで下さいね

<2009.06.25初出 2017.02.16修正>

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