バレエ・メソッド アンサンブル・ド・ミューズ スタイル

クラシック・バレエの実際のレッスンをモデルとして、正確に無理なく美しく動き踊るためのヒントやアドバイスをお伝えします。

バー・レッスン vol.9 グラン・プリエ(両脚を正面に向けてカンブレ)

2011-10-24 09:58:00 | 日記
前回vol.8 のコーダのレッスンをして、これまでさまざまな練習をしてきましたね。バー・レッスンのプリエに始まってセンター・レッスンのいろいろなパやアンシェヌマンの練習もしてきました。
まだまだ練習していないパはありますし、アンシェヌマンとなったら-以前にもお話しましたが-それこそ教師の発想の数だけ、無限に組み立てることが出来ます。さらには著名な振付家やダンサーがオリジナルのパやアンシェヌマンを生み出し続けているでしょう。ですからバレエのパやアンシェヌマンの練習にこれで全部、これでおしまい、ということはありません。
vol.8まで重ねてきたレッスンも、膨大なバレエのテクニックの中のほんの一部でしょう。ほら、まだポワントのレッスンもしていませんものね。
今回からまたバー・レッスンに戻ります。
さまざまなパを習得し技術が上がっていくに従って、より良く美しい動きを生み出すために強くしなやかで機動性も瞬発力も持久力も備えた身体が必要になります。ですからバー・レッスンを疎かにしてはいけませんね。
vol.9では、日常的なバー・レッスンではあまり行わないかもしれませんが、身体のためには必要なエクササイズを採り入れようと考えています。
でははじめましょう。
まず、プリエからです。
左手バーで1番ポジシオン、アームスはアン・バからプレパラシオンでアン・ナヴァンを通ってア・ラ・スゴンドへ。
→8 プレパラシオン⇒1 ドゥミ・プリエ→2 戻る→3 ドゥミ・プリエ→4 戻る→5 グラン・→6 プリエ→7 戻る→8 6番ポジシオンに閉じる、右アームスはアン・オー→1 カンブレ・→2 アン・ナヴァン→3 プリエ→4 ポゼ→5 カンブレ・→6 アン・ナヴァン→7 トルソーを起こす→8 2番ポジシオン⇒1 ドゥミ・プリエ→2 戻る→3 ドゥミ・プリエ→4 戻る→5 グラン・→6 プリエ→7 戻る→8 両爪先を正面向きに、右アームスはアン・オー→1 カンブレ・→2 アン・ナヴァン→3 プリエ→4 ポゼ→5 カンブレ・6 アン・ナヴァン→7 トルソーを起こす→8 4番ポジシオン⇒1 ドゥミ・プリエ→2 戻る→3 ドゥミ・プリエ→4 戻る→5 グラン・→6 プリエ→7 戻る→8 両爪先を正面向きに→1 右脚に重心を載せるドゥミ・プリエ→2 戻る→3 右脚に重心を載せるドゥミ・プリエ→4 戻る、右アームスをアン・オーに→5 カンブレ・→6 アン・ナヴァン→7 トルソーを起こす→8 5番ポジシオン⇒1 ドゥミ・プリエ→2 戻る→3 ドゥミ・プリエ→4 戻る→5 グラン・→6 プリエ→7 戻る→8 5番ポジシオン・ア・テール→1 カンブレ・→2 ア・ラ・バール→3 トルソーを戻す→4 ポゼ→5 カンブレ・→6 アン・ナリエール→7 トルソーを戻す→8 両アームスをアン・オーにしてポゼ
いかがですか?
このアンシェヌマンでは、1番・2番・4番のカンブレをイン=股関節をターン・アウトしない-で行います。
まず大事なポイントを確認していきましょう。
1番ポジシオンから6番ポジシオンに脚を揃えてカンブレ・アン・ナヴァンをするときには、アン・オーにしたアームスでしっかりトルソーを引き上げながらカンブレをしましょう。お尻を後ろに引いてカンブレをしてはいけません。このカンブレで大切なことは、ハムストリング=太腿の後ろ側の筋肉やふくらはぎを十分にストレッチすることです。
カンブレ・アン・ナヴァンに続くプリエはアン・オーのアームスから背中のラインが一直線に平らになるところまで膝を曲げていきます。お尻を下ろしてしゃがみこんではいけません。お腹が緩まないようにしっかり引き上げておきましょう。
2番ポジシオンの爪先を正面に向けてカンブレ・アン・ナヴァンをする場合も注意すべきポイントは6番ポジシオンのときと同じです。両足のカカトではなく土踏まずか少し前に重心を置くようにしましょう。
続くプリエも6番のときと同じです。お尻を下ろさず背中からアームスの先まで引き上げるように背中を伸ばしましょう。
4番ポジシオンで両爪先を正面に向けて行うドゥミ・プリエは前側の足に重心をしっかり載せて、後ろ側の脚のふくらはぎをストレッチします。このとき腰を前に押し出してお腹が出ないように気を付けて下さいね。また骨盤がバーの方を向いて後ろ側の脚の骨盤が持ち上がらないように、骨盤は正面に向けて左右に高さを平行に保ちましょう。
そのあとのカンブレ・アン・ナヴァンをする場合は、重心をまず両足の真ん中に戻します。後ろ側の足の方に腰を引いたり、両足のカカトに重心がズレないように気を付けながらトルソーを前に倒して下さい。内腿をお腹に向かってしっかり引き上げるようにするとバランスが取れますよ。
1番と2番のパラレル・ポジシオンでカンブレをしてからのプリエでは、お尻を落とさず、背中が丸くならないようにしっかり引き伸ばすことで背筋の強化にも繋がりますよ。丁寧にストレッチをするつもりで行いましょう。

センター・レッスン vol.8 コーダ

2011-10-20 09:26:17 | 日記
前回練習したグラン・アレグロのアンシェヌマン、笑顔で楽しく動けるようになりましたか?
シャセ→グリッサード→グラン・ジュテ・アン・ナヴァンを繰り返す1フレーズ目、ピケ→シャセ→グラン・フェッテ・ソテを繰り返す2フレーズ目、アラベスク・ソテ→シャセ→アッサンブレ・アン・トゥールナンから歩いて移動する3フレーズ目、そして最後のデヴロッペ・ア・ラ・スゴンド・アン・トゥールナンのフレーズ。4つのフレーズを一つずつきちんとまとめ、それぞれのフレーズのどこにアクセントを置くか、そして全体のアクセントはどのフレーズなのかまで考えられるようになると、さらに余裕をもって動けるようになりますよ。
今回はコーダの練習をします。
回転技の連続ですから、はじめはゆっくり丁寧に練習しましょう。
でははじめましょう。
上手奥で右脚前5番ポジシオン・クロワゼ、アームスはアン・バ。
プレパラシオン→8 右脚前ポワン・タンジュ・ドゥヴァン・クロワゼ、右アームスはアン・ナヴァン、左はア・ラ・スゴンド⇒1 右エファセの方向にグリッサード・アン・トゥールナン→2 右脚ポワン・タンジュ・ドゥヴァン・クロワゼ‐ドゥミ・プリエ→3 グリッサード・アン・トゥールナン→4 右脚前5番エファセ・ドゥミ・プリエ→5 右脚ルティレ‐トゥール・アン・ドゥオール→6 右脚ポワン・タンジュ・ドゥヴァン・エファセ‐ドゥミ・プリエ→7 ピケ・アン・ドゥダーン→8 右脚ポワン・タンジュ・ドゥヴァン・クロワゼ‐ドゥミ・プリエ→1 右エファセの方向にグリッサード・アン・トゥールナン→2 右脚ポワン・タンジュ・ドゥヴァン・クロワゼ‐ドゥミ・プリエ→3 グリッサード・アン・トゥールナン→4 右脚前5番エファセ・ドゥミ・プリエ→5 右脚ルティレ‐トゥール・アン・ドゥオール→6 右脚ポワン・タンジュ・ドゥヴァン・エファセ‐ドゥミ・プリエ→7 ピケ・アン・ドゥダーン→8 右脚ポワン・タンジュ・ドゥヴァン・クロワゼ‐ドゥミ・プリエ⇒…
いかがですか?とりたてて難しいパの連続ではないでしょう?
それでは大事なポイントを確認していきましょう。
プレパラシオンではクロワゼの方向を向いていますが、はじめのグリッサード・アン・トゥールナンの5番ポジシオン・シュス・スーをしたときにはトルソーをきちんとエファセの方向に向けます。このとき脚は5番ポジシオンのクロワゼになっていますね。グリッサード・アン・トゥールナンはトゥール・シェネではありませんから、この5番ポジシオン・ドゥミ・ポワントを確認してから回転を始めても丁度いいくらいですよ。
2度目のグリッサード・アン・トゥールナンは右脚前のエファッセ、ドゥミ・プリエで終わります。これが次のトゥール・アン・ドゥオールのプレパラシオンになるわけです。トゥール・アン・ドゥオールをするときに無暗にアームスを振り回してはいけません。必要以上の勢いがトルソーのコントロールを邪魔して軸のバランスを崩してしまいますよ。
トゥール・アン・ドゥオールが終わったら軸脚はドゥミ・プリエ、次のピケ・アン・ドゥダーンの軸となる脚をポワン・タンジュ・エファセに伸ばしますが、低いデガージェでも構いません。ただし、トルソーが後ろのほうに引かれるように伸びてはいけませんね。逆にドゥヴァンにポワン・タンジュした脚の方に中途半端に重心がズレて乗っかってもいけません。ドゥミ・プリエをした軸脚のうえに骨盤を立ててトルソーを支えましょう。
続くピケ・アン・ドゥオールは4分の3回転です。勢いを付け過ぎて着地の方向を失ったり、回転が足りないまま中途半端な位置で着地してから方向を修正して誤魔化したりしないように気を付けましょうね。
クロワゼ・ドゥヴァン・ポワン・タンジュ‐ドゥミ・プリエでプレパラシオンをするときの顔の向きは進行方向、つまりエファセの方向にエポールマンです。
このように2カウントで一つのパを行うゆっくりしたテンポでの練習のときに、たとえばグリッサード・アン・トゥールナンの5番ポジシオンは守られているか、アームスはアン・ナヴァンを守っているか、着地の方向はきちんとクロワゼ、あるいはエファセを向いているか、ルティレの脚のターン・アウトが失われていないか、トルソーが反ったり前かがみになったりしていないかなどいくつもあるポイントを確認しながら練習をしていくと、速いテンポでの練習になったときに無理なくスムーズに動くことが出来るようになりますよ。

では速いテンポで練習してみましょう。
プレパラシオン→8 右脚ポワン・タンジュ・ドゥヴァン・クロワゼ→1 グリッサード・アン・トゥールナン→2 グリッサード・アン・トゥールナン→3 トゥール・アン・ドゥオール→4 ピケ・アン・ドゥダーン⇒5 グリッサード・アン・トゥールナン→6 グリッサード・アン・トゥールナン→7 トゥール・アン・ドゥオール→8 ピケ・アン・ドゥダーン⇒…
いかがですか?
速いテンポで回転のパを連続して行うときは、一つ一つの回転をそれぞれきちんと完結するようにコントロールしていかないと、目 が回ってしまいますよ。そして、一つの回転のあとの着地、その瞬間的なドゥミ・プリエそのものが次の回転のプレパラシオンになっているのだということを忘れないで下さいね。

センター・レッスン vol.8 グラン・アレグロ

2011-10-17 09:46:14 | 日記
前回練習したグラン・ジュテ・アン・ナヴァンの周回はスムーズに安定した跳躍を続けることが出来るようになりましたか?
今回はグラン・アレグロの練習をしましょう。
前々回練習したデヴロッペ・ア・ラ・スゴンド・アン・トゥールナンと前回のグラン・ジュテ・アン・ナヴァンを組み入れたアンシェヌマンです。
でははじめましょう。
上手奥で下手前のほうに向かって右脚アティチュード・アテール・クロワゼ、アームスはドゥミ・スゴンド。
右脚を1歩引いて4番ドゥミ・プリエから左脚ポワン・タンジュ・ドゥヴァン、アームスは右アン・オー、左ア・ラ・スゴンド→8 左脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン‐ドゥミ・プリエ⇒1 左脚デヴロッペ・ドゥヴァン‐ルルヴェ→2 左脚前でシャセ→3 グリッサード→4 右脚前グラン・ジュテ・アン・ナヴァン・エファセ→5 パ・クーリュ→6 パ・ドゥ・ブーレ・アン・ナヴァン→7 グリッサード→8 右脚前グラン・ジュテ・アン・ナヴァン・エファセ→1 右脚ピケ、左脚アラべスク→2 シャセ・ドゥ・コテ→3 グラン・フェッテ・ソテ→4 右脚ドゥミ・プリエ‐1番アラベスク→5 右脚ピケ、左脚アラべスク→6 シャセ・ドゥ・コテ→7 グラン・フェッテ・ソテ→8 右脚ドゥミ・プリエ‐1番アラベスク→1 左にアラベスク・ソテ、アームスはア・ドゥ・ブラ→2 シャセ→3 左脚アッサンブレ・アン・トゥールナン→4 左脚前5番ドゥミ・プリエ、アームスはアン・オー→5 上手前へ→6 歩いて→7 左脚アティチュード・ア・テール・クロワゼ→8 左脚にトンベ‐ドゥミ・プリエ、右脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン→1 デヴロッペ・ア・ラ・スゴンド・ルルヴェ→2 シャセ→ストゥーニュ→ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン‐ドゥミ・プリエ→3 デヴロッペ・ア・ラ・スゴンド・ルルヴェ→4 シャセ→ストゥーニュ→ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン‐ドゥミ・プリエ→5 デヴロッペ・ア・ラ・スゴンド・ルルヴェ→6 シャセ→ストゥーニュ→ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン‐ドゥミ・プリエ→7 デヴロッペ・ア・ラ・スゴンド・ルルヴェ→8 右後ろ5番ドゥミ・プリエ→シュス・スー、アームスはアン・オー
いかがですか?
はじめから大きな跳躍が続きますから、力任せ・勢い任せの動きをしていると最後までコントロール出来なくなってしまいますよ。
では大事なポイントをチェックしていきましょうか。
はじめのグラン・ジュテ・アン・ナヴァンは真っ直ぐ下手前に向かって進みましょう。顔が下を向いたり、着地のときにトルソーが前かがみになったりしてはいけませんね。
2回目のグラン・ジュテ・アン・ナヴァンの着地をしたら、アラベスクに残した脚を下ろして1歩前に踏み出し、改めてピケ・アラベスクをします。このアラベスクは1番アラベスクです。
ピケ・アラベスクに続くシャセ→グラン・フェテ・ソテは上手奥に向かって移動していきます。グラン・フェテ・ソテではアームスをアン・オーに素早く引き上げて跳躍を助けるようにしましょう。そして着地と同時に1番アラベスクのポジシオンに下します。
その次のアラベスク・ソテは、フェッテ・ソテの着地でアラベスクに残したその脚でエファセ・ドゥヴァンに踏み込んで改めてソテをします。トルソーが中途半端な方向を向かないようにエファセのほうに向けましょう。
続くシャセ→アッサンブレ・アン・トゥールナンはほぼ真横に移動しましょう。
アッサンブレ・アン・トゥールナンをして着地したとき下を向かないように気を付けて下さいね。
上手前でデヴロッペ・ア・ラ・スゴンド・アン・トゥールナンのプレパラシオンをするために歩いて移動しますが、くれぐれも脱力した歩き方にならないように気を付けましょう。カカトを高く上げてドゥミ・ポワントで歩きましょう。
最後のデヴロッペ・ア・ラ・スゴンドをしたら、その脚をきちんと5番ポジシオンの後ろ側に下しながらクロワゼの方向にドゥミ・プリエをします。なし崩し的に脚をおっことしてドゥミ・プリエで脱力してはいけませんね。
最後のシュス・スーは視線を上げて華やかにポゼをしましょう。そのポゼから自分を解放するのは一呼吸おいてからにして下さい。ほんの一瞬ポゼをしただけですぐに解放してしまうと、力尽きたように見えてしまいますよ。

いろいろなパやアンシェヌマンの練習を重ねてきましたね。そろそろグラン・アレグロの練習をするときは表情にも気を付けてみるといいですよ。楽しそうな笑顔で練習してみてください。きっと思っている以上に軽やかに動くことが出来ますよ。
一つ一つのパを真剣に丁寧に動くことは最も大切なことですが、センター・レッスンはそれだけがすべてではありません。いずれは表現すること=踊ることに発展させなければなりません。ですからグラン・アレグロのときには思い切って踊ってみて下さい。そうすると音楽を聴くことができるようになったり、アンシェヌマン全体のメリハリを感じられるようになりますよ。
アンサンブル・ド・ミューズのレッスンでは、バー・レッスンは踊れる身体を作るためのエクササイズ、センター・レッスンは“踊る”練習、と両者に違いがあることを伝えています。

センター・レッスン vol.8 グラン・ジュテ・アン・ナヴァン(周回)

2011-10-13 08:59:41 | 日記
前回練習したデヴロッペ・ア・ラ・スゴンド・アン・トゥールナン、スムーズに動けるようになりましたか?
ストゥーニュ・アン・ドゥダーンからルルヴェをするスタイルと、トゥール・アン・ドゥオールからピケで行うスタイルと両方、挑戦してみましたか?
どちらの場合も、進行方向とストゥーニュ・アン・ドゥダーンやトゥール・アン・ドゥオールでの方向転換の角度、デヴロッペで脚を上げる方向などを正確に丁寧に練習して下さいね。そうした方向性を適当にして動く癖が染みついてしまうと、様々なパと組み合わせることになったときにスムーズで美しい流れを作れなくなってしまいますよ。
今回は少し大きな動きに挑戦してみましょう。
グラン・ジュテ・アン・ナヴァンでフロアーを一周する練習です。
でははじめましょう。
上手前の位置で右方向に、プレパラシオンで右脚ポワン・タンジュ・ドゥヴァン・エファセ、アームスは右アン・ナヴァン、左ア・ラ・スゴンド。
→8 プレパラシオン⇒1 シャセ→2 グリッサード→3 グラン・ジュテ・アン・ナヴァン・エファセ→4 右脚ドゥミ・プリエで着地→クぺ・アン・レール・ドゥスー→5 シャセ→6 グリッサード→7 グラン・ジュテ・アン・ナヴァン・エファセ→8 右脚ドゥミ・プリエで着地→クぺ・アン・レール・ドゥスー⇒1 シャセ→2 グリッサード→3 グラン・ジュテ・アン・ナヴァン・エファセ→4 右脚ドゥミ・プリエで着地→クぺ・アン・レール・ドゥスー→5 シャセ→6 グリッサード→7 グラン・ジュテ・アン・ナヴァン・エファセ→8 右脚ドゥミ・プリエで着地→クぺ・アン・レール・ドゥスー⇒…
フロアーの広さにもよりますが、まず1周してみましょう。
それでは大切なポイントを確認していきましょうね。
クぺ・アン・レール・ドゥスーは右脚ドゥミ・プリエで着地したときに左脚はアラベスクの状態ですね。いったん着地した右脚で真っ直ぐに跳び上がって左脚を後ろに引きつけ、今度は左脚ドゥミ・プリエで着地して右脚をポワン・タンジュ・ドゥヴァンあるいはデガージェ・ドゥヴァンに伸ばします。
アームスはプレパラシオンで右アン・ナヴァン、左はア・ラ・スゴンドにしていますが、シャセで両アームスをア・ラ・スゴンドに開き、グリッサードをしながら左のアームスをアン・バに下げて、グラン・ジュテ・アン・ナヴァンのときにアン・ナヴァンに引き上げます。そしてクぺ・アン・レールのときに再びア・ラ・スゴンドに開きましょう。
シャセとグリッサードはあくまでも助走のパです。シャセとグリッサードの移動の大きさに比べてグラン・ジュテが小さくお粗末な跳躍にならないように気を付けましょう。強調するのはグラン・ジュテですよ。
グラン・ジュテのあとの着地では、トルソーが前のめりに倒れたり、下を向いたりしないようにしっかり引き上げておきましょう。大げさな言い方を敢えてするならば、その着地が次のクぺ・アン・レールのプレパラシオンになるということですよ。
クぺ・アン・レールは高く跳び上がる必要はありません。脚を入れ替えるための繋ぎのパです。両脚の膝と足首、爪先がきちんと伸びていれば十分です。
グラン・ジュテをするときにアン・ナヴァンに引き上げるアームスは、跳躍をリードするつもりで少し早く引き上げるといいですよ。跳躍が終わって着地の寸前になってからアームスが動くようでは、美しい空中姿勢を作ることは出来ませんからね。
最も初歩のことですが、シャセやグリッサードでは決して脚を引きずってはいけません。自分の足音にも気を付けてみるといいですよ。
グラン・ジュテのように大きな跳躍を連続して行うためには強い筋力が必要ですし、持久力も不可欠です。決して自分の身体の許容範囲を超えて無理な跳躍や乱暴な跳躍をしてはいけません。

ではもう一つ、グラン・ジュテでフロアーを周回するアンシェヌマンを練習してみましょう。

上手前の位置で右方向に向かって、右脚ポワン・タンジュ・デリエール・エファセ・クロワゼまたはアティチュード・ア・テール、アームスはアン・バ。
→8 プレパラシオン⇒1 右脚からパ・ドゥ・→2 ブーレ・ドゥシュー→3 グリッサード→4 グラン・ジュテ・アン・ナヴァン→5 左脚ク・ドゥ・ピエを通過して→6 パ・ドゥ・ブーレ・ドゥシュー→7 グリッサード→8 グラン・ジュテ・アン・ナヴァン→1 右脚ク・ドゥ・ピエを通過して→2 パ・ドゥ・ブーレ・ドゥシュー→3 グリッサード→4 グラン・ジュテ・アン・ナヴァン→5 左脚ク・ドゥ・ピエを通過して→6 パ・ドゥ・ブーレ・ドゥシュー→7 グリッサード→8 グラン・ジュテ・アン・ナヴァン⇒…
いかがですか?
こちらのアンシェヌマンではグラン・ジュテを右→左→右→左と交互に跳んで行くことになりますね。
注意するべきポイントは先ほどと同じです。
どちらのグラン・ジュテについても、もちろんすべてのグラン・ジャンプについてもいえることですが、足元ばかりを見るように下に意識が向いていると十分にトルソーを引き上げることが出来ないまま跳んでしまって、着地する脚に過度の負担が掛かってしまったり、思わぬ事故を起こしたりすることもあります。慣れないうちは高く大きく跳ぶことが怖くて、ついつい下を向いてしまうことがあるかもしれませんが、怖いのならなおさらに意識と視線を上に向けてトルソーを引き上げるようにしましょう。

センター・レッスン vol.8 デヴロッペ・ア・ラ・スゴンド・アン・トゥールナン

2011-10-10 09:09:51 | 日記
前回練習したパッセ・ルルヴェ、軽快な跳躍が出来るようになりましたか?
アントルシャ・カトルと組み合わせたアンシェヌマンにも挑戦してみましたか?
プティ・ソテの類は均一な跳躍を繰り返すことが出来なければ、バラバラな印象を与えてしまいますからね。もちろん安定した跳躍を繰り返して継続するためには、筋力や体力も不可欠ですから、少しずつでも丁寧に繰り返し練習をしていきましょう。
今回はデヴロッペ・ア・ラ・スゴンド・アン・トゥールナンを練習しましょう。
きちんとコントロール出来ればスピードもある華やかなパです。
でははじめましょう。まずはエカルテ・ドゥヴァンの方向に一直線上を進む練習です。
スタジオの上手奥で左脚後ろアティチュード・ア・テール・クロワゼのときの、またはバランシン・プラス。アームスはドゥミ・スゴンド。
左脚で左にトンベ→8 右脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン-ドゥミ・プリエ、アームスはアン・バ⇒1 右脚デヴロッペ・エカルテ・ドゥヴァン-ルルヴェ、右アームスがアン・オー、左ア・ラ・スゴンド→2 右斜めにトンベ→シャセ、アームスはア・ラ・スゴンド→3 左脚を1歩前に出してストゥーニュ・アン・ドゥダーン、アームスはアン・ナヴァン→4 右脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン-ドゥミ・プリエ、アームスはアン・ナヴァン→5 右脚デヴロッペ・エカルテ・ドゥヴァン-ルルヴェ、右アームスがアン・オー、左ア・ラ・スゴンド→6 右斜めにトンベ→シャセ、アームスはア・ラ・スゴンド→7 左脚を1歩前に出してストゥーニュ・アン・ドゥダーン、アームスはアン・ナヴァン→8 右脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン-ドゥミ・プリエ、アームスはアン・ナヴァン⇒…
動きの構成を分解するとこのようになります。
重心の移動やデヴロッペをするタイミング、ストゥーニュからク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン-ドゥミ・プリエまでのタイミングなど、いろいろと気を付けなければならないことがあります。それをチェックしてみましょう。
はじめのデヴロッペ・エカルテ・ドゥヴァン-ドゥミ・ポワントをしたら、その脚を下ろしトンベをしてシャセに繋ぎます。このときトルソーの向きを進行方向に変えましょう。
シャセに続けて左脚を5番ポジシオンの前側に引きつけてストゥーニュ・アン・ドゥダーンで4分の3回転したらク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン-ドゥミ・プリエをします。このときトルソーの方向は右脚前のクロワゼの方向=プレパラシオンのときと同じ向きに戻っています。
デヴロッペをする脚はク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァンからルティレまで引き上げてからデヴロッペをしましょう。中途半端なポジシオンから蹴りだしてはいけませんね。
デヴロッペのあとのシャセは床スレスレを滑るように移動しましょう。勢い余って跳び上がるようなシャセをしてはいけません。この移動のためのシャセと次のストゥーニュ・アン・ドゥダーンを一つのパとしてイメージするとスムーズに動くことが出来ますよ。
ストゥーニュ・アン・ドゥダーンのあとのク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン-ドゥミ・プリエをするときにはトルソーが落ちないようにしっかり引き上げておきましょう。
エカルテ・ドゥヴァンにデヴロッペをするときの顔の向きはここではエカルテ・ドゥヴァンのエポールマンですが、エカルテ・デリエールのエポールマンを指定されることもありますよ。

もうひとつの動き方も練習してみましょう。
プレパラシオンは同じです。
左脚で左にトンベ→8 右脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン-ドゥミ・プリエ、アームスはアン・バ⇒1 右脚デヴロッペ・エカルテ・ドゥヴァン-ルルヴェ、右アームスがアン・オー、左ア・ラ・スゴンド→2 右斜めにトンベ→3 シャセ→4 トゥール・アン・ドゥオール→右脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン-ドゥミ・ポワント→5 右脚デヴロッペ・エカルテ・ドゥヴァン-ピケ、右アームスがアン・オー、左ア・ラ・スゴンド→6 右斜めにトンベ→7 シャセ→8 トゥール・アン・ドゥオール→右脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン-ドゥミ・ポワント→1 右脚デヴロッペ・エカルテ・ドゥヴァン-ピケ、右アームスがアン・オー、左ア・ラ・スゴンド→2 右斜めにトンベ→3 シャセ→4 トゥール・アン・ドゥオール→右脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン-ドゥミ・ポワント→5 右脚デヴロッペ・エカルテ・ドゥヴァン-ピケ、右アームスがアン・オー、左ア・ラ・スゴンド→6 右斜めにトンベ→7シャセ→ 8 トゥール・アン・ドゥオール→右脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン-ドゥミ・ポワント⇒…
いかがですか?
こちらの動き方は速いテンポの曲に合わせた動きです。
トンベからシャセをして次のトゥール・アン・ドゥオールは動作脚をルティレまで引き上げることはありません。ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァンで4分の3回転のトゥール・アン・ドゥオールをします。
トゥール・アン・ドゥオールで動作脚をク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン-ルルヴェに引き上げていますから、そのままエカルテ・ドゥヴァンにデヴロッペをします。軸脚が一度ア・テールに下りることはありません。
トゥール・アン・ドゥオールから次のデヴロッペ・エカルテ・ドゥヴァン・ピケまでをひとつのパとしてイメージするとスムーズな動きになりますが、デヴロッペはきちんとルティレまで引き上げてからにして下さいね。中途半端な位置から蹴りだすのは美しくありませんよ。

このパは様々な作品やヴァリアシオンのコーダに広く採り入れられている華やかなものです。でも華やかさや大きさだけを狙って乱暴な勢い任せの動きにならないように、丁寧に練習して下さいね。