皮膚呼吸しか知らない蛙

アスペルガー症候群当事者が、2次障害に溺れることもありながら社会に適応していく道のりを綴っていきます。

ちょっと愚痴りたくなった

2010-05-22 01:40:13 | 雑記

ワタシの身内(通称:殿)は雪の季節に癌告知を受けた。

医者嫌いの殿にしては珍しく病院に診察に行くと、やっぱり検査で引っかかった。
その告知までの道程も長く、毎日毎日不安に押しつぶされながら、検査結果を聞くためにまずは身内が呼ばれた。

お宅の殿は、癌です。選択肢は2つ。
1.今現在確認できる悪性腫瘍を切除する手術をすること。
2.放射線治療で保証はできないが良好な状態に向かうことにかける。

但し、リンパや他の臓器に転移する可能性はある。

と言った状況で、殿は手術を選択した。
告知されてたときに提示された手術日は、4ヶ月後。
これは医師の都合から一方的に決められたもの。
殿は何も言うことなく受け入れた。

不安と恐怖を常に抱えながら3ヶ月ほどが過ぎたある日、主治医から一本の連絡が舞い込んだ。

2週間程前、その医師から「麻酔科の医師の都合がどうしても都合がつかないので手術を一週間前倒しにしてほしい」とのこと。
釈然としないまま、自分の感情を押し隠しそのことを受け入れた。

そして一週間前、今度は「学会でどうしても都合がつかないので、2週間後にして欲しい」と、同一医師から連絡が入る。

一度ならずも二度までも、その主治医の都合かなんだかよくわからないことで振り回されるのは、堪ったものではない。
殿は歯を噛みしめて以前に指定された貯血に今日向かった。
そこで聞かされた内容は、「手術を2ヶ月後にしてくれませんか」だった。

患者というものは、告知された日から不安と闘っているのである。
都合4ヶ月待ち、後一週間という土壇場の今日、主治医の口から出たのは、「学会で忙しいから、先延ばしにしてくれ」というものであった。

殿はズーッと耐えてきたのである。その周りの家族もそう。二度も勝手な都合で振り回された挙げ句、その後に発した医師の言葉は、「放射線治療をしながら秋にでも手術をしてみては如何でしょうか」だった。

前々から言っていたのだが、こいつは信用ならねー、とつくづく思った。
こういうのが蔓延ってるという現実を目の当たりにすると、もうほんとこいつらイカレてるとしか言いようがない。

大体当初の日取りを決めたのは主治医である。様々な理由があるのだろうが、そんなのはあんたのご都合主義であり、振り回される側としては堪ったものではない。

そして今日、殿は苦渋の決断の上、転院を選択した。
一からの出直しである。
新たな病院で、また一から始めることになるのである。
転移が懸念されているにも関わらず、またこれから段階を踏んでいくことになる。

新たなところで良医に恵まれ、スムーズに流れたとしても手術は秋、通院先の事情によってはもっと伸びることになるだろう。

はっきり言って、ここまで削られた心労や体力の今、果たしてそれまでもつだろうか?

そんなことがまかり通る世の中が、あるというのもオドロキだし、あまりにも筋が通らない。何だか社会そのものがとんでもなく歪んできているなあ、と思わざるを得ない現状がとてつもなく恐ろしい。


そんなこの頃、ワタシはワタシで似たような出来事に遭遇している。
ワタシのなんて何かに毛の生えたもの程度かも知れないが、ワタシみたいなイカレタヤツが言うのもなんだが、今の日本(日本しか知らないので)は相当痛んでると思ってしまう。

ヒトには超えてはならない一線とか、守り通すものがあるだろうに。

嘆いていても始まらないが、ワタシのような変人でも、今の世の中を憂う。



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2 コメント

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4ヵ月後という時点で… (ぴーまん)
2010-05-22 07:06:32
国立がんセンター関係の病院は近くに無いですか?国立がんセンターのHPからたどれます。
医者=全てそうだ、ではないです。
良い主治医に出会えますように。
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Unknown (pluto)
2010-05-22 21:43:13
>ぴーまんさん
こんばんは。
ご紹介ありがとうございます。
殿がかかっていた先は、がん診療連携拠点病院。彼の元勤め先です。
医者≠全てではないですが、残念ながらヒトにとっては、出会った医者が医者の代表みたいなものになると思います。

ワタシ自身も職業人としては、『そうではないヒト』であり続けよう、と改めて思いました。
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