紅蓮(ぐれん)のポケット

子どもの本の作家・三輪裕子のふつうの毎日
2015年夏。三宅島で農業を始め、東京と行ったり、来たりの生活になる

船窪小屋

2009-10-14 17:39:17 | 3・山の日記
私のブログを読んで、来年、私たちが針ノ木~七倉岳を縦走した時、最後に泊まった船窪小屋に泊まりたくなりました、とメールが届いた。

それで、だいぶ時間がたってしまったが、もう少し船窪小屋のことを書きたい。

 


山小屋に到着する時に鐘を鳴らして迎えてくれる。出発する時にも、鐘を鳴らして送ってくれる。それがなんだか嬉しい。
到着時には、お茶も出してくれるのもありがたい。

 


そして、水も不自由な山小屋だというのに、食事が手作りでとてもおいしい。
とくに、すばらしいのは、デザート。山でとれた、クロマメノキのゼリーも手作り。

 


船窪小屋では、夜の8時頃からネパールティーの時間がある。
この山小屋で、アルバイトをしているシェルパの人がいて、恋の歌を歌ってくれた。
アコーディオンの演奏をしてくれた「まっちゃん」のトークも楽しく、演奏もすてきだった。
こんなに重い楽器を、自分で荷揚げするのだから、体力もいる。もちろん着がえなどの必需品も運ばなくてはならないわけだし。
でも、まっちゃんは、いつもはいないようである。
ボランティアで登ってきている人も多い。
参加者が自己紹介をする時間もあったが、実にユニーク。おもしろい人がたくさんいた。

 


船窪小屋は、七倉ダムからの登りも、下りも、楽なルートではない。
「鼻付き八丁」は、ほんとうに垂直に近い道で、木のハシゴを下りて行く。岩場こそないが、気を許せない道だ。

その日は、だいぶおりたところで、2人の登山者に出会った。
今から登って行くその人達が、
「これから下山ですか。うらやましい。」といっていたのには、笑ってしまった。
「上は眺めがよくて、すごーくすてきですよ。」といって、すれちがった。

山頂に行けば、疲れは吹っ飛ぶけれど、そこまでの行程は、やはり大変なのである。
北アルプスは、どこも、入山はしんどい。里から、一気に2700~3000m近い稜線まで登るわけだから。
でも、登った甲斐があるのも、また北アルプス。
3000mの山々が連なる景色を見ながら、飲むビールは格別。

 


今年は、この間の体育の日の連休で小屋は閉まったそうである。北アルプスは、冠雪し、これから冬を迎える。

というようなところです。
薩摩おごじょさん、ブログ読んでくれたましたかー?