ウィトゲンシュタイン的日々

日常生活での出来事、登山・本などについての雑感。

吾妻連峰縦走(1) 天元台~北望台~人形石~藤十郎~明月荘

2011-08-17 23:50:37 | 登山(東北南部)

【第1日・8月14日(日)】
北望台→人形石→藤十郎→明月荘(弥兵衛平小屋)


4年越しの念願である吾妻連峰縦走に向けて、最寄り駅を6時に出発したぴすけとダーリン
大宮駅6時28分発の山形新幹線つばさ231号に乗り、米沢駅へと向かった。

福島駅から奥羽本線に入ると、新幹線とはいえガクンとスピードが落ちることにいたく不満だったダーリンは
「これって、福島から先、在来線の快速と何が違うの特急料金、返せ
と、ブツブツ言っていたようであるが、8時25分に米沢駅に到着。

天元台ロープウェイの湯元駅行きのバスが出る西口へ。
米沢駅の駅舎は、旧米沢高等工業学校本館を模した洋風の外観だ。

駅前広場には、こんなタイルが。
こちらは「米沢の味ABC」。

こちらは「米沢のまつり」。
9時発のバスに乗り、終点の湯元駅前で下車。

ロープウェイは毎時00分・20分・40分の20分間隔で運行されている。
我々は、10時発のロープウェイに乗り込む。

ロープウェイの天元台高原駅からは、はるか遠くに飯豊連峰が望める。
湿度が高いせいか、視界はあまり良くなく、全体的にもやっとした展望だ。

天元台高原駅までロープウェイに乗ってきた人々は、皆わらわらとレストハウスのような建物に入っていく。
ほとんどの人がそこで食事をしたり、アイスクリームを食べたり、周辺を散策して帰るようで
そこから先のリフトに乗って北望台に向かうのは、少数派だ。

リフト3基を乗り継いで北望台に向かう。

やっと北望台に着いた時には、既に11時を過ぎていた

今回は、一昨年歩いた西吾妻山は行かず、人形石までかもしか展望台経由で行く。
行く手には、目指す山並みが見える。
写真ではわからないが、ものすごい数のアキアカネが飛んでいて
木道の上でも多数の個体が羽を休めており、近付くと一斉に飛び立っていく様は壮観だ。

人形石で、味噌汁を作り、お昼にする
朝、出掛ける時にザックの重量を測ってくればよかったのだが
やはり朝は慌しいもので、そんな余裕もなく家を出てしまった。
そのため、正確かな数字ではないが、恐らく10kgにはなっているものと思われる。
ぴすけは、まずリフトの降車時にザックの重さで椅子から降りにくいことを実感
歩き始めればザックと体は一体化しているため、苦にはならないが
ここでもうザックの重さ対策を始める必要を感じ、バナナやチーかまなど
重い食べ物を片っ端から食べまくって多少なりとも軽くする

人形石の南方には、梵天岩と西吾妻山が見える。

チングルマの実が、風車のようだ。

人形石を後にして、この日泊まる弥兵衛平小屋(明月荘)まで、約2時間の道のりだ。
すると、この先の笹藪で、なにかが塊となってこちらに向かってくるではないか

ガサガサッ
ズズッザザザザッ

ヒ、ヒ、ヒエ~クマ
もしかして、クマなの~~~
ぴすけは木道上に釘付け
必死でザックについているカウベルを手動で思いっ切り振る

ガランガランガランガラン
ガラガラガラガラガラガラガラ

すると笹薮の中から大声で
「クマじゃないですよ~
と言う声がするではないか。
しばし笹薮を注視していると、身の丈より高い笹を掻き分けて、先頭の男性が
「おーいやっと出たやっと出たぞー
と叫びながら姿を現し、続いて3名の人が次々と現れたのであった
リーダーと思われる先頭の男性によれば、中津川を遡行していたら
途中地震か台風の影響で崩落していて道が途切れ、道なき道を来て、やっと尾根に出たそうだ。
ハイテンションの先頭男性とは正反対に、押し黙って疲れ果てた表情の後続の3名は顔色も悪く
もしかするとかなり疲労困憊という状態だったのかもしれない。
我々としては、またもや吾妻でクマに遭ってしまうのかと肝を冷やしたが
クマでなくて一安心、足取りも軽やかにその場を後にした。

アキノキリンソウが湿原一面に咲いている。

可憐なミヤマリンドウも鮮やかに咲き誇っている。

藤十郎まで、いろは沼と呼ばれている地塘のある湿原を歩く。

藤十郎を通過。

南に目をやると、猪苗代湖の湖面が光り、磐梯山の雄姿が美しい線を描いている。
振り返れば中大巓、行く手には一切経山、正面には磐梯山と、贅沢この上ない展望だ。

ウメバチソウもたくさん咲いている。


この日は、北望台からかもしか展望台までの登りと、人形石からいろは沼手前の下り以外は
木道もしくは石畳の上を歩くのだが、それもこれも踏み荒らされて裸地化が激しいためだ。

木道が二手に分かれると、進行方向右手が明日向かう縦走路
左手がこの日の宿泊先である弥兵衛平小屋(明月荘)へ向かう道だ。
左の木道を進む。

空はすっかり秋の空、吹く風も秋を感じさせる。

弥兵衛平小屋(明月荘)の屋根が、緑の中に見えてきた。
今日の宿泊者は何人か、ダーリンとぴすけで予想してみた。
ダーリンは我々2名のみと予想(単なる願望か)。
ぴすけは我々2名と単独行と2人連れの、合計5名と予想。
果たしてその結果は…



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