ウィトゲンシュタイン的日々

日常生活での出来事、登山・本などについての雑感。

夜の奈良公園・平城宮跡めぐり ~夏限定の夜の観光バス~

2017-08-04 07:57:37 | 仏教彫刻探訪

伝香寺の地蔵会に参列した後は、JR奈良駅18時30分発の夏限定の観光バス
「夜の奈良公園・平城宮跡めぐり」(1500円)を予約していた。
観光バスにもライトアップにも夜景にも全く興味のないぴすけが
なぜまたこのツアーに参加したかというと、バスで若草山に行けるという
ただそれだけの理由であった。
一度は若草山に登ってみたいと思いながら、なかなか登る機会に恵まれず
今回の訪問では、真夏の日中に登るのは危険すぎるということで
夜にバスで展望台まで連れて行ってくれるのなら、それもまた良いかな
と思ったわけだ。
地蔵会参列後は、18時30分の出発まで時間に余裕があるので
4月の奈良訪問で見つけた禁煙Brighton Tea Roomに行き
スコーンとアールグレイのティーソーダを注文。
こちらは、奈良に行ったら迷わず行きたいお気に入りのお店である
喉が猛烈に乾いていたので、ティーソーダは早々と飲み干し
クロテッドクリームとジャムの添えられたスコーンもたまらなくおいしく
またまた食い気に走って写真を撮るのを忘れたぴすけ
1時間ほどゆっくりさせてもらい、バスの出発時刻に合わせて店を出る。


バスは予定どおり18時30分にJR奈良駅を出発。
贅沢にも、バスガイドつきだ。

バスに乗ってギョッとしたのは、禁煙の車内ながら、未だに座席背面に灰皿がついたまま
恐る恐る蓋を開けてみると、中はきれいに掃除されていて、タバコ臭はない。
ただ、バス運転手のシャツのポケットにタバコが入っているのが見えて
まさか停車見学中に喫煙されやしまいかと、生きた心地がしなかった
近鉄奈良駅で残りの客を乗せた後、バスは奈良公園を1周し、奈良市街地へ。
ぴすけの座席は進行方向に向かって左側で、奈良市街地を左回りに走行するので
車窓から眺める建造物は左側にあることが多く、少々得をした気分。
夜の観光バスだなんて、カップルばかりで
お一人様はぴすけだけだったらどうしたもんだかな~、と思っていたが
予想に反して客の構成は、夫婦と思われる客が2組(うち1組は外国人)
お一人様が3人、おそらく同性のグループと思われる客が2組(うち1組は外国人)
あとは親子(らしき二人連れ)で、親子(らしき二人連れ)がいちばん多かった。
日が長い時季なので、まだ薄暮のなか
奈良国立博物館なら仏像館(本館)と興福寺五重塔のライトアップが目立たないのを尻目に
バスは大宮通りから奈良バイパスに入り、平城宮跡へ向かって走る。

あっという間に平城京遷都1300年を記念して復元された第一次大極殿を通り過ぎる。
平城宮跡の西側をぐるりと回り、阪奈道路に出ると、再び近鉄奈良駅方向に走る。

朱雀門は1998年に復元された。
歴史的背景の説明や地理的な説明も、すべてバスガイドがしてくれる。
これはなかなか良い
そして、再びバスは奈良公園に戻ると、車内の電灯を消して
ライトアップされた仏教美術資料研究センター・浮見堂・春日大社一之鳥居を通り過ぎ
東大寺の駐車場に停車。
ここで初めて乗客は車外に出て、30分の自由時間が与えられた。
最初はバスガイドに先導されて、東大寺南大門をくぐって鏡池に。

拝観時間外なので眺めるだけだが、夕暮れ空に浮かび上がる大仏殿は、風情があって美しい。

そして、豈図らんや感激したのは、ライトアップされた金剛力士像が
昼間の自然光とは異なった陰影がついて、むしろ迫力が増して見えたこと。

こうして文化財、しかも国宝がライトアップされるのも、LEDのお蔭か。
そういえば、もう30年以上前のことになるが
当時「発光ダイオード」と呼ばれたLEDの開発を、父がしていたことを思い出す。

ライトアップされた南大門。
平氏の南都焼き討ちで、東大寺は法華堂と二月堂・転害門・正倉院以外は全て灰燼に帰した。
それを復興したのが、大勧進職に任命された当時61歳の俊乗房重源であった。
この南大門は、重源が再興した当時の姿を残している。

大変残念なのは、東大寺駐車場の公衆トイレにゴミが散乱していたこと。
観光地におけるゴミ対策は、ゴミ箱の設置や処理の費用等、自治体も頭が痛いことだろう。


東大寺を後にしたバスは、再び車内の電灯を消して、若草山に向かった。
ヘアピンカーブが続く道を走っていると、途中でイノシシが走っていくのが見えた。
シカやイノシシだけでなく、野生動物はけっこういるようだ。
バスが若草山駐車場に着き、ここでも30分の自由時間が与えられた。
自由時間と言っても、暗闇の中ほかに行く所もなく、バスガイドとともに展望台まで歩く。

山頂からは、眼下に奈良盆地の夜景が広がっている。
うすぼんやり見える生駒山、はるか遠くに浮かび上がる二上山のシルエット。
若草山から眺める奈良盆地の夜景は、新日本三大夜景の一つだそうだが
夜景に関心のないぴすけは、やはり次は昼間に若草山に登ろうと意を決したのだった。


21時、JR奈良駅に戻ってきたぴすけは
Brighton Tea Roomのスコーンでそこそこ満足していたので
駅構内のスーパーマーケットで、鶏肉と野菜の惣菜と味噌汁を買い
ホテルに戻って食べた後、風呂に入って、爆睡



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