おことわり
デジタル化導入以前はともかく、写真が残っている過去の山行について
記憶と写真の記録をたどり、記事化しようと思い立ちました。
皆様のお役に立つことより(そもそもこれまでの記事とてそれは怪しいのですが…)
私的な備忘録として捉えていただければ幸いです。
そのため、カメラの時計が合っていなかったり、記憶が曖昧だったりして
正確性に乏しいことについては、どうか御勘弁願いたいと、切に望むものです。
2005年6月7日
ダーリンのレベルアップは段階的に進んでいった。
登山靴も買った
鳴虫山の次の山行は、歩行時間や累積標高差は同程度で
最高高度がやや高くなる赤城・黒檜岳に決まった。
最寄駅から東武伊勢崎線に乗り、終点・伊勢崎駅でJR両毛線に乗り換える。
前橋駅で下車し、駅前のバスターミナルから赤城ビジターセンター行きのバスに乗車。
終点の赤城ビジターセンターバス停で降り、大沼畔に沿って黒檜山登山口を目指す。
途中に赤城神社があるので、見学することも考えたが
なにせダーリンの体力がどれほどのものなのか、まだはっきりしないため
体力温存ということで、そのまま登山口へ向かった。
登山口に着くなり、そこには「熊注意」の看板があり、いきなりの急登が待っていた。
「ここ、滝?
」
水は流れていないものの、5月に見学した旧古河庭園にも
滝に見立てて作られた石組みがあり、それと似ていたのだろう。
ダーリンは、目の前に立ちはだかる岩壁に(というには大袈裟なようだが)たじろいだ。
ヒーヒー言いながら、ぴすけの遥か後方を登ってくるダーリン。
ぴすけは、しばしば足を止めてダーリンを待つが、猫岩手前で下山中の老夫婦とすれ違う。
その老夫婦は、どうみても70歳代か、あるいは80歳を超えていると思われる風貌だった。「歳をとっているのに、どうしてこんなつらいところを登ったり下りたりしたいんだろう
」
「あの御夫婦は、つらくないんじゃない?それに、年齢とはあまり関係ないかも。」
「そうかもね。僕より元気だ
」
それでも、猫岩から見下ろした大沼に元気づけられ、なんとか黒檜山の頂上に到着。
頂上に着いたとたんに、ダーリンはその場に寝転がった
周囲は霧で真っ白。
全く展望が利かなかったが、人が多くなかったので、お昼にすることにした。
ところが、10分するかしないかで、20名程度の団体で、登山者が押し寄せた。
これほど多い人数のパーティーに出会うのは初めてだったので驚いたが
ガイドが1人しかいなかったことも驚きだった。
しかも、その辺の観光客のような風体だ。
そのガイドは、真っ黒に泥がついたダーリンの背中を見て「あら、背中が泥だらけですけれど、どうしたんですか?転びましたか?」
と聞いてきた。「ああ、さっき疲れてひっくり返っていました。」
と、ダーリンが答えると「それならよかった。転んだのかと思って、びっくりしました。」
と言った。
頂上が騒がしくなったので、駒ヶ岳に行く途中でまた休めばいいと
おにぎりを食べ終わると、そそくさと頂上を後にしたが、なにしろ周囲は真っ白で
駒ヶ岳にも何組かが休んでいたこともあり、そのままずんずん下りてしまった。
駒ヶ岳からの下りにトウゴクミツバツツジの大木があり、美しい花をつけていた。
途中、鉄製の階段が続くが、こちらを登りにしなくて良かったと、ダーリンと話した。
赤城ビジターセンター発のバスの時間まで、覚満淵をうろついて時間調整。
バスは、前橋駅への急行バスではなく、途中の富士見温泉で乗り換えるバスであった。
せっかくだからと、富士見温泉で温泉に入って帰ったが
この富士見温泉は清掃が行き届いていて、大変気持ちの良い施設だった。
この日も、ダーリンは帰りの電車に乗るにも、筋肉痛で一苦労。
ぴすけには筋肉痛が出ないところをみると
ダーリンの歩き方に問題があるのではないかと思われた。