ユーロは、いつも、マイペースです。周りを良く見て、あまり余分なことはしません。パイより、ふたつ年上ですが、大きさは、ちょっと小さいです。おなかが、いっぱいになると、パイのように、好奇心で、歩き回ることは少なく、静かに休んでいます。太郎は安心して、寄り添って休みます。
そのユーロが、この日は、じっと、一頭の牛を見ています。この牛は、牛たちといるより、ポニーたちといる方が多いので、いつもは、気にしません。その後、Y子さんに、聞いたのですが、この牛は、脱走するのが得意で、前日、近所の田んぼを歩いていたそうです。もしかして、ユーロは、その牛が付けて来た、おいしそうな匂いでも、嗅ぎ付けて、この次は、自分も、と、見張っていたのかもしれません。
太郎
「その時は、僕も行く。」
ユーロ
「今の田んぼ、水ないよ。」