徒然なるまゝによしなしごとを書きつくる

旧タイトル めざせ、ブータン

イエス・キリスト その人

2016年05月06日 | 歴史

イエスは紀元前4年ごろガリラヤのナザレで生まれ、32歳のときにヨルダン河岸でヨハネの洗礼を受け(神の)啓示を聞き、それから2年間伝道をして34歳のときにエルサレムの神殿で暴れローマ兵に捕まり磔刑で処刑された実在の人物。

実在である以上、処女のマリヤが生んだはずも無く、死後に復活するはずも無い。新約聖書の内容はイエスの死後、教会がその権威を高めるため付加したお話がたっぷりと含まれている。それらの作り話を取り除いてイエスが何を語り、何を伝えようとしたのかを知りたいと思う。

犬や猫に意識があるか? 僕は無いと思う。サルも同様に意識は無いだろう。類人猿から分岐した人類はいつの時点から意識を持つようになったのか?アメリカの文化人類学者ジュリアン・ジェインズは著書”神々の沈黙”のなかで、紀元前2000年頃まで人類は明確な意識は持っていなかっただろうと書いている。それ以前の人類は右脳が発する(神の)声に無意識的に従って行動する二分心モードだったと。

あのエジプトの巨大ピラミッドは無意識の民衆がファラオが聞く神の声に盲目的に従って不平不満など一切無しに成し遂げた、と考えれば納得がいく。ちなみに、二分心時代には神は直接語りかけてきたので宗教は存在しない。よってピラミッドが宗教施設だという説は間違いですね。

紀元前5世紀頃、ユダヤ教、仏教、ゾロアスター教などの世界宗教が一斉に出てきたのは偶然ではない。意識の無い二分心の時代に人々には悩みは無かった。犬や猫が悩まないのと同じだ。しかし、意識を得た人間は悩みを持つことになる。その悩みを紛らわすのが宗教だ。

旧約聖書の失楽園の章にあるエデンの園。神の声を聞きそれに盲目的に従って悩みの無い生活を送っていた二分心の時代。しかし、意識が芽生えた人類には神の声は聞こえない。神無き世界に放り出された意識と悩みを持つ人間 これが失楽園の示す我々の世界だ。

しかし、今でも神の声が聞こえる人々が少なからず(人口の約1%)いる。統合失調患者と呼ばれる人々。人類が知性を持ち意識を持つに至った脳の生理的突然変異は統合失調遺伝子そのものなのだ。ネアンデルタール人は我々より大きな脳を持っていたが知性も意識も持たなかった。違いは数個の統合失調を起こす突然変異遺伝子だ。意識、知性、神、宗教、そしてホモ・サピエンスと言う種の存在そのものが統合失調遺伝子という一本の線で繫がっている。

イエス・キリストは統合失調患者だった、と書くと敬虔な(頭の固い)信者の皆さんから反発を食うのは必至だが、これは決して悪い意味で言うのではなく彼は事実として神の声を聞いた、という事を言いたいだけなので誤解召されるな。