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小さな景色 2

2023年12月08日 | ペケパパJAPANライフ

さて、11月の「小さな景色」。

何を作ろうか、迷いました。

11月ってつかみどころのない月ですよね。

寒いとはいえ寒すぎず、秋と言うには遅く、冬と言うには早い...

そんな時、用事があって実家の町に行きました。

用事を済ませて駅まで歩く道すがら、赤い実を発見!!

 ついつい歌いだす「真っ赤だな~

おまけに実家のほうはどこの家の軒先にも、柿の実がなり放題!!

橙色の電燈がいっぱい灯っているみたいで、それはそれは美しい。

昨今、クマ被害が深刻で山のほうでは、庭先の果物をそのままにしておいてはいけないということなのに、わが実家方面 まだそれほど田舎っていうわけではないのね、と変に安心したペケママでした。

 というわけで作った11月の「小さな景色」

柿の木はハロウィンの木のリメイク!!

10月20日に娘がブラジルに帰ってしまって以来、夫は目に見えて力を無くしてきたように思います。

歩くことも難しくなってきました。

それでも、朝起きたら足のマッサージと屈伸、病院のリハビリセンターの先生が持たせてくれた器具での手や腕の運動など、とにかくその時にできることを毎日続けていました。

この時点でまだ介護認定は下りていませんでしたが、実家の町が無償で貸与してくれた車いすで、一日に一回は必ず外にお散歩に出るようにしていました。

 

この車いすは本当にありがたかったな。

10月の「小さな風景」は夫の世話などもあり、2日かけて作った作品でしたが、11月のこの「小さな風景」は半日で出来上がりました。

これを作っている間、夫はずっと眠っていたんです。

この日以来、夫はこちらから働きかけないと、ずっと眠っている日が多くなりました。

散歩に連れていく時にも一人で立っていられないので、玄関に椅子を準備しておいて、車いすを準備する間そこに座らせておいたり、通院もいつも頼んでいるタクシー会社さんが車いすごと乗せられる介護タクシーを回してくれるようになりました。

夫はきっととてもつらかったんだろうなと思います。

それでも、最後までどんな人にも「ありがとう」と声にできない声で告げていました。

11月10日に夫は4度目の入院をしました。

11月の「小さな風景」ももちろん一緒に。

そして小さなお地蔵様たちに見守れながら旅立っていきました。

最後の最後まで、本当にお地蔵様のような微笑みを浮かべて。

 

そんなこんなで迎えた12月。

今月はもう作るの止めようと思ったの。

作る意欲が全くわかなかったし。

でも、思い出したんです。

夫の御棺が火葬されようとした瞬間に言ったこと。

「行ってらっしゃい。早く帰ってきてね。」

不謹慎だったかもしれないけど、夫の御棺にそう叫んでいた。

その時、夫は必ずどこかに帰ってきてくれるって思ったんです。

それは植物や動物など、命のあるものとは限らない。

風かもしれない、日の光りかもしれない。

大切なのは「私がそれを感じられる」ことではないかなって。

そうしたら、これを作りたくなったの。

 プレゼビオ キリスト生誕の場面

本当は馬小屋の場面なんだけど、馬 難しかった...

なので、ネコで許してもらった

いや、許されてないかもしれないけど...

おまけに今回初めて「素焼風粘土」ってのを使ったんだけど、この扱いがまた難しかった。

伸ばそうとするとボロボロすぐに壊れてくるし、水をつけるとドロドロになるし、おまけになかなか乾かないし。

でも、作ったらなんだかほっとした。

小さかった娘が眠っているのを、夫と二人で覗き込んでいたころのことを思い出していた。

そうそう、こういう時、かならず夫がそばにいてくれているんだよなって感じた。

となりで「なんだそれ!!下手くそ!!」って言ってるのかもしれないけどね...

 

 

 

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