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↑ 扶桑駅(愛知県)
こんにちは。
11月30日、愛知県扶桑町の中学校で、道徳の授業をみてきました。
13の授業を一斉公開していました。先生方、大変だったと思います。
私がみたのは「希望のビザ」という、杉原千畝を扱った授業です。
杉原千畝は「第二次世界大戦中、リトアニアのカウナス領事館に赴任していた杉原は、ナチス・ドイツの迫害によりポーランド等欧州各地から逃れてきた難民たちの窮状に同情。1940年7月から8月にかけて、外務省からの訓令に反して、大量のビザ(通過査証)を発給し、およそ6,000人にのぼる避難民を救ったことで知られる。その避難民の多くが、ユダヤ人系であった。」(wikiより引用)
この授業の目標は「自分自身の弱さを認識し、はね除けた時に、自分を奮い立たせることで目指す生き方や誇りある生き方があるといことを知る」でした。
ほとんどの生徒達は、杉原千畝の生き方は「立派だ」「まねできない」「使命感をもっていてすごい」というのだと思っていました。
しかし、「杉原千畝の行動は協定を結んだドイツなどを敵に回す行為であるから、一見杉原の行動はいいようにみえるが、よくないと思う」「その時はかっこいいが、杉原の行動は日本を滅ぼしかねない」という意見が結構でました。(細かな表現は違いますが、内容はおおよそこんな感じでした)
意外でした。予定調和的に「杉原はえらい」と8割方が言うのかと思っていましたが、そうではなかったのです。
道徳を教える場合、特定の価値観を押しつけるのか、という批判がでてきます。教員が「こういう価値観を身に付けてほしい」と思うのはかまいませんが、そうではない意見も認めていく余裕があったほうがいいでしょうね。
この授業はそういう意味で、杉原の悩み苦しんだ後に選択した決断をありのままにとらえ、生徒にも考えさせた授業だったと思います。
私が、杉原千畝をあつかった授業をするとしたら、「立派な人というのは、自分のことを誇らないものだ」「こんなすごいことをしているのに、全然ほこらない杉原はすごい」か・・・いやちがうなあ。
「自分の行為についてすべての責任を受け入れ、謙虚に生きていく人間がいる」ということを目指すかな・・・と思いました。いいとか、悪いとか、立派とかではない授業にしたいです。
指導書にたよらないで、道徳は授業を作っていくと面白いし、先生の責任も大きいですね。たいへんですけど、がんばってください。
そんなことをいろいろと考えた授業見学でした。勉強になりました。ありがとうございました。
本日のお越し下さりありがとうございました。