今度の部屋

授業でできなかったことや出版物についてフォローします(できるだけ^^)

学会でのボツネタ供養

2014-02-24 08:06:32 | 日記


こんにちは。

昨日は本務大学の学会がありました。

大学院終了予定者の発表がメインで、講師の先生が2名いらっしゃってお話をうかがいました。

さて、今日はその場で「言いたかったけど・・・めんどくさくなって言わなかったこと」をここで言います。

私は話す前にいろいろ考えるのですが、直前になってめんどうになり、話さなくなるボツネタが数々あります。

ボツネタ供養のため、ここにとどめんとするものであります。

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 私も現職の教員でしたが、そのときの授業作りとは、教科書を教えることが普通なのですが、ちょっと気を利かせておもしろい授業作りにトライする事がありました。例えば、中学生に歴史の帝国主義を教えるときに、気候と関連させ、地理と結びつけて歴史を教えたらおもしろいのではないか、と考えて授業をつくったことがありました。生徒たちにとってよかれと思い、教員の直感でつくるわけです。ただ、それは自分がおもしろそうだから、きっと生徒たちに役立ちそうだから・・・とおもってやっているだけです。

 しかし、その授業がどのような意味をもっているのか、もしかしたら、その授業は誰もいままで考えたことのないすばらしいものかもしれないのです。でも、現場のほとんどの先生のすぐれた授業は、50分後には生徒の中に吸収され、ひろく世間に知られることはありません。自分の授業を積極的に発信していくタイプの先生はごくわずかであり、その価値に気がつかない教員は多いのです。

 その価値に気がつくためにはどうしたらいいのか。それはその授業をつくるときに、過去の実践例を徹底的に洗い出し、何ができていて、何がたりないのかを知ることです。自分は多くの実践の中で、今までなかった授業をつくるということです。例えば、帝国主義の歴史を教える授業では、帝国主義をわかりやすく徹底的にかみ砕いて説明するという授業や、ビデオをみせて植民地とはなにかを考えさせたりする授業などはみられるが、歴史とはちょっとかけはなれた地理と関連づけているものはないなあ・・・じゃあそれをやってみようかという流れです。

 さて、大学院生のみなさんは、今回修士論文を作るにあたり、過去の先行研究を比較検討し、それを研究史に位置づけ、そこから自分の仮説をたて、その仮説に基づく学習指導案をつくりました。つまり、先行研究の検討→仮説(自分の理論をうちたてる)→授業案をつくる、という流れです。かなり深く調べ上げ、国内のみならず、ドイツ、アメリカなどの知見も取り入れ、理論を組み立てていった。

 現場の教員は、その先行研究を比較検討し、自分の授業をつくっていく過程はほとんどないのです。直感的によかれと思って授業をやっていくことがほとんどなのです。しかし、それをみなさんはできる、そういう授業作りができるようになっている。そこで、みなさんには使命があるのです。そういう授業作りをしていけば、積み上げていけば、もっともっと授業研究は深まっていくということを、同僚と共にその考えを共有していくのです。みんなで授業のレベルを上げていくことができるのです。その手法をぜひとも伝えていってほしいのです。

 ただし、教員は忙しいです。そんな学問の裏付けや先行研究の検討なんか考えている時間はありません。生徒のけんか、保護者の対応、校務分掌のしごと、同僚とのいざこざ・・・たしかに大変です。でも、みなさんは、その手法を忘れずに、地味でもいいから伝える使命を自覚して、教員として進んでいってほしいと思います。

 最後に、今回は、指導案をつくっておしまいという研究が多かったのは残念でした。学習指導案は実際に生徒たちに授業を実施して、その結果をもとに、またあらためていく。そこまでやってくれたらよかったと思います。その点は残念でした。
 教育はライブです。指導案をつくったのに、実際に授業をしないのは、「ネタをつくったけどステージに立たない芸人と同じ」です。そのネタがうけるのかもわからない、何のためにつくっているのかと思います。生徒不在の研究です。ですから、ぜひ今回作った指導案は将来でかまわないので、ぜひ実施していただきたいと思います。
 
 そこまでいって、みなさんの研究は完結すると思います。どうぞ体に気をつけて、これからもご活躍ください。

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 あまり推敲してないので、恥ずかしいですが、こんな感じですね・・・。

 学位授与式のあとにやる祝う会があるから、その時に言おうかな・・・。

 でも、ここで書いてしまったので、もうダメかな・・・。

 今日はちょっと長かった。

 今日も来てくださってありがとうございました。(合掌)