坂東玉三郎 すべては舞台の美のために (和樂ムック)坂東 玉三郎小学館このアイテムの詳細を見る |
雑誌「和楽」に連載されていた記事が本になっています。
篠山紀信による取りおろし写真や、各界を代表する人との対談などで構成されています。
和楽は購入しているので、連載時にすべて読んでいますから購入はまだしていないんですが
ひっぱり出して読むよりはまとめられていると便利ですね。
和楽のいらない号は古書店にでも売るようにしようと思います。
そうでないとどんどんたまりますから。
連載中に一番感動したのは椎名誠さんとの対談でした。
椎名誠さんはよく旅をされていて物や情報がなんでも手に入ることの弊害、
アメリカやカナダなど極北では超肥満が増えていて、それはスーパーができ、何でも手に入るようになったのが原因だと。
ロシアの方はスーパーがないのでみんなスリムだそうですって。
それに答えて玉三郎さんが、身近な人にはできるだけ悪いものを食べないようにしているとおっしゃっていました。
なかなか選べないような状況で芝居している役者もいてできない人も多いと。
でもそれだと情緒が育たない。
それが人生の大きな問題かどうかわからないけど、せめて芸術家や役者には情緒が必要だと思うんですよって。
もうね~この文章でそうなのよ~って涙が出るほど感動しましたわ~~
情緒ってまさにそう。
日本人なのにみずみずしさがなくなっているっていうか、湿とか陰じゃなくって。
陽バリバリというか乾燥してるっていうかー、中身が欧米人になっている人が多いような。
中身が日本人じゃなくなったら、感覚がずれて日本をよくすることなんてできないものね。
あと悪いものを食べないようにっていう思考はいいですね。
良いものを食べよう、○○は体にいいとかっていう思考じゃ、なんかもうぎゅうぎゅうに詰まってしまってだめなんじゃない?って。
食べ物じゃなくても情報なんかも、あれもこれもーって取り入れて。
物集めって満たされないからだっていう話もあるけど、
引き算してそぎ落とさないと見えてこないことってたくさんあると思うんですよね~。
便利は不便だったりもするし。シンプルに生きないとね。
玉様の舞台は観る方の感覚もきっと試されているー。