リフォーム徒然なるままに Reform turezure naru-mamani

我が家のリフォーム日記です。忘れないように記録していきます。参考になれば幸いです。

和の贅、障子にあり

2007-04-20 21:24:22 | Weblog
昨日、和室のすばらしさについて書いた。
畳、塗り壁、障子・・・など和のよさは至る所にある。

しかし、その中で最も核心をなすのは、空間のしきりにあると思う。
つまり、ふすまと障子だ。

中でも、障子は秀逸だ。

一度、このよさを知ると後戻りできなくなる。

日中、外と空間を仕切っているのに、室内は適度な明るさを維持している。
この文章を書いている部屋は北側にあるにもかかわらず、照明はいらない。

そして、安心感がある。
障子1枚で外と仕切られているので、それとなく外の様子が気配として分かる。
それでいて、プライバシーも保てる。
たった紙一枚とそれを貼り付ける木の枠だけで。

さらに、空気の揺らぎまで分かる。
風の息まで分かる。
わずかな風で、障子がわずかな音を立てる。
それは、どんな高級なCDの自然音にもない、生の息吹だ。

そして、小鳥たちの鳴き声。
春を謳歌している小鳥たちのさえずりが、障子越しに聞こえてくる。

これほど、クオリティーの高い環境はほかにない。
エネルギーは、すべて自然の光、風、温度だけを利用して実現されている。
二酸化炭素の排出は、ゼロである。

これまで、クオリティーの高い空間を実現しようとして、いろいろ工夫してきた。
しかし、その空間は足下に存在していた。

ちょっと視点を変えるだけで、私たちは「priceは高くないが、qualityは高い」空間とライフスタイルをすぐ実現できる。

五感のあらゆる感覚に優しい和室。
これこそ、最高の贅であろう。