政治の問題にしろ、芸能人のスキャンダルにしろ、どうにも流れてくる言葉が空虚というか、あまりに意味をなさないものばかりで、どういうことなのだろうと考えています。
一つ思うのは、日本は識字率が高く、住人の多くが日本語をかなりのレベルで使えるということにはなっていますが、実はそうでもない可能性があるということです。文字列をみて、読み上げることは出来るでしょう(漢字が読めない人は増えているようですが)。でも発声出来ることと、内容を理解出来ることは別ですよね。
国語教育の「作者の気持ちを答える」というタイプの問題は、よく槍玉に上げられますが、アレに対して「知るか!」ではなくて前後から推察出来るようになる。そしてかなりの精度で全員が同じ結論に至ることができるようになるという訓練は、けっこう大事なことなんじゃないかと思うようになりました。
何も、推察できたから合わせてあげる、忖度する、というのは違いますが、言わんとすることが理解できるというのは、ディベート能力と同じくらい大事なコミュニケーション能力ではないかなと。
そして日々流れてくる言論が空虚に感じられるのは、本当の意味での識字率がだいぶ下がっているからではないかと不安になりました。