杉浦 ひとみの瞳

弁護士杉浦ひとみの視点から、出会った人やできごとについて、感じたままに。

・除斥を適用しない初の判例~ 足立区教諭殺人事件

2008-02-01 20:26:35 | Weblog
東京都足立区立小学校で1978年、女性教諭(当時29)を殺害して遺体を自宅に26年間隠し、殺人罪の時効成立後に自首した同小の元警備員の男(71)は、刑事事件では時効によって刑責を問われませんでした。 でも、民事裁判(損害賠償を求める裁判)では、東京高裁が除斥(一定期間の経過により責任を問えなくなる法理)を認めず、犯人の元警備員に対して、損害賠償を認める判決を出しました。 理由は 「加害者が賠償 . . . 本文を読む

・たばこ自販機では「taspo(タスポ)」が必要になります

2008-02-01 10:54:21 | Weblog
信号待ちで、角のたばこ屋の自販機を見ていたら、 「たばこ自販機では「taspo(タスポ)」が必要になります」 を見つけました。 成人識別カードで、作成時に身分証明書が必要になり、自販機での購入の際には、そのカードのタッチが必要になります。 このカードの導入は3月から徐々に始まり、8月には全国で行われるようです。 カードの申し込みは2月1日、今日からということです。 喫煙環境の変化を自分のこれま . . . 本文を読む

・洗脳状態「美しい国」と教育再生会議の終焉

2008-02-01 04:26:34 | Weblog
今国会が開かれた1月18日、その施政方針演説の中で、福田首相が「国民」ということばを多用したとメディアが報じていましたが、思い起こせば、昨年安倍晋三元首相は「美しい国」ということばを連呼していましたね。 安倍元首相の無表情な顔つきと「美しい国」という実生活から遊離したことばを聞いていたあの当時、もちろん批判的に見ていましたが、でも、今あのときの社会の感覚を思い出すと、何か国民全体が一種の洗脳状態 . . . 本文を読む

・少年審判の被害者傍聴を考える

2008-02-01 03:03:27 | Weblog
 少年事件の裁判に当たる少年審判は、非公開で行われます。 これは、ひとつには少年が未熟で、公開法廷で裁かれることで萎縮し、緊張して法廷での裁判官のことばを十分に聞けず、また自分のことが話せない、ということをさけるためです。  また、少年は育つ途中にあります。養分を吸ってぐんぐん育つ若木のようなもので、すべてがその子どもの成長に影響をあたえます。今後の二度と罪を犯さないという更生を考えれば「責任 . . . 本文を読む