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入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

    ’18年「冬」 (18)

2018年01月21日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 昨日に続くが、これだけの差があれば誰でも、民間ではなく防災ヘリや警察、もしくは自衛隊のヘリ(知事の要請が要る)に出動を求めるだろう。もちろん、ヘリコプターだけでいつでも決着がつくと言っているわけではない。入笠の場合でも、大体消防車や救急車が出動する。しかしそれだけで済めば、ありがたいことである。幸運である。
 その一方、こういう対応を知ったら、何かあればすぐに防災ヘリが来てくれると登山者は安易に考え、山での不測のことに対する構え、用心がおろそかになりはしないかと気になる。それがまた、救助要請に対する考え方を変えてしまわないかと。
 以前にテレビで、救助の現場を見たことがある。かなりの年配の女性より携帯を通じて救助の要請が入ったが、民間のヘリしか都合がつかないと伝えると、その女性はそれを拒否した。そして、一夜を山中で過ごすと半ば脅して、応対する消防隊員を困らせた。その後しばらくして、夕闇迫る中を、防災ヘリが救助に向かって飛んでいった。
 他人事ではない。冬季には、法華道より小屋まで4、5時間を、単独で行動をすることが多い。いくら入笠でも、事故が絶対に起こらないとは断言できない。ただ起きても、余程のことがない限り自力を尽くす。当然の覚悟だが、それでも万事休してヘリが飛んできたと仮定すれば(この古道からは携帯が通じない)「助かりました」で済むとは思わない。
 少なくともこのような場合、埼玉県で決めている程度の燃料費くらいは、何らかの方法で社会に支払うべきではないだろうか。

 昨日、小蓮華でスノーボーダーが雪崩に巻き込まれたというニュースが流れた。この場合では、下からも救助隊が出るだろう。それにしても彼らは、雪崩に対する充分な知識、対策があっての事故だったのだろうか。

 2月の3連休10、11、12日は、まだ充分に余裕があります。2月は3、4、5と日と17、18、19日予約あります。この間及びその前後でしたら、少人数でも受け付け可能です。お問い合わせください。
 冬季の営業については以下をクリックしてください。「冬季営業の案内(’17年度」は、前年のものを流用している部分もあって、段落や改行がおかしく、見苦しいかも知れませんが何卒ご容赦を。少人数の場合は一応ご相談ください。また他の団体と計画が合えば、少人数でも管理棟の予備の部屋10畳ふた間を利用することができます。

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    ’18年「冬」(17)      

2018年01月20日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 入笠のような山でも、たまに事故がある。登山者の場合もあれば、そうでない場合もある。最近では昨年の11月、未舗装の道路を走りたがる中年の単車乗り(=オフロードバイカー)の転倒事故があり、ヘリコプターと救急車が来た。
 きょうの毎日新聞、山岳遭難への防災ヘリの出動に際して埼玉県には、救助に危険や困難が予想される雲取山や甲武信岳、その他の特定山域においては、「運行5分当たり5000円」の救助費を請求できるとする条例があり、最近(16日)起きた二子山の事故に対して、この条例が適用されたことを県が明らかにしたと報じている。
 これに対して、年間で山岳遭難が「250件以上」も発生する長野県ではどう考えているかと記者に聞かれて、県の消防課は「有料化の必要性はない」と返答したという。その理由が、県警や自衛隊所属のヘリも出動する場合があって、県の防災ヘリだけがその費用を請求するのは「難しい」という説明だったという。呆れた、それが「必要性はない」の理由になるのか。埼玉県では、こういった事故に対して警察や、自衛隊は出動しないのだろうか。
 その一方、救助隊が編成され、陸から出動する場合はどうなるか。民間の救助隊員には1人辺り日当約3万円、さらに交通費や宿泊代、保険料も追加され、装備費がかかることもある。捜索隊の人数については救助隊に任せるしかなく、しかも助かろうと助かるまいと、捜索願の申請者に対しては後日、請求書が送られてくる。これに、民間のヘリが投入された場合には、1時間で50万円ぐらいの料金が加算されるはずだ。
 警察や自衛隊といった公同士での整合性を考えるのも結構だが、同じ山岳事故でも公と民ではこれだけ違うのである。訳の分からないような説明で済ませるのではなく、埼玉県の例も参考にして、もっと真剣に検討する余地がありはしないだろうか。同じ山岳事故を起こした者の間で、あまりにも差がありすぎる。
 明日、もう少し。

 2月の3連休10、11、12日は、まだ充分に余裕があります。2月は3、4、5と日と17、18、19日予約あります。この間及びその前後でしたら、少人数でも受け付け可能です。お問い合わせください。
 冬季の営業については以下をクリックしてください。「冬季営業の案内(’17年度」は、前年のものを流用している部分もあって、段落や改行がおかしく、見苦しいかも知れませんが何卒ご容赦を。少人数の場合は一応ご相談ください。また他の団体と計画が合えば、少人数でも管理棟の予備の部屋10畳ふた間を利用することができます。
 

 



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    ’18年「冬」 (16)

2018年01月19日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 雨が降ったり、気温が緩んだり、上の様子はどうだろう。明日は「大寒」、寒さが戻り、来週あたりはかなりの降雪も予報されている。カレンダーを見たら、1週間前のきょうは上にいた。速い。
 1月は、例年のことながら、何故か予約が入らない。入笠も冬季とあれば一応、それなりの構えをしなければならないと思うのだろうか。また、面白半分に「時代遅れの山小屋」などと書くから、料金も安いし、来たことのない人は牛小屋にでも泊まらされるかと不安を感じ、警戒してしまうかも知れない。大丈夫、ここに牛小屋はないし、当山小屋で凍死した人はまだいない。
 よく装備についての問い合わせで、アイゼンが必要かと聞かれる。あれば安心だが、どうしても必要とまでは思わない。特に近年は便利なスノーシューズが人気を得て、それを履いて入笠の山頂に登る人が大半だろう。ここへもそうだ。個人的には、テイ沢を含めてここらあたりの山域で、アイゼンを履いた記憶はないと思う。
 そうそう、先日の自虐ネタなんぞより、スノーシューズと山スキーの比較はどうなっているのだと、突っ込んでくれる人がいた。これはもう、二者択一ならスノーシューズ。取り扱いが簡便で、適応範囲はスノーシューズの方が上。価格の面でも山スキーは高額だし、技術、経験も必要。それに、面倒なシールの着脱、取り扱いも加わる。
 ただし、車も動けばいいというだけでなく、性能や快適さ、豪華さなどを問題にする人もいる。緩やかな起伏の続く、ひっそりとした雪の森の中を想像して欲しい。そこをひたすらスキーを滑らせていくあの快感、捨てがたいものがある。シベリヤ鉄道は諦め、それどころか国内の旅も、野宿を覚悟となりそうだが、それでも後悔はしていない。

 昨日の本、「世界一訪れたい日本のつくりかた」、実は著者が山本七平賞の受賞者という理由に興味を持って買った。本につぃては、参考になることもある。それについては追い追い。

 2月の3連休10、11、12日は、まだ充分に余裕があります。2月は3、4、5と日と17、18、19日予約あります。この間及びその前後でしたら、少人数でも受け付け可能です。お問い合わせください。
 冬季の営業については以下をクリックしてください。「冬季営業の案内(’17年度」は、前年のものを流用している部分もあって、段落や改行がおかしく、見苦しいかも知れませんが何卒ご容赦を。少人数の場合は一応ご相談ください。また他の団体と計画が合えば、少人数でも管理棟の予備の部屋10畳ふた間を利用することができます。



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    ’18年「冬」 (15)

2018年01月18日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 昨日あんなことを書いたので、観光について気になることもあり、書店へ行ってみた。やっと1冊だけ見付けた本、タイトルは「世界一訪れたい日本のつくりかた(東洋経済新報社刊)」で、著者はデービッド・アトキンソンという元証券アナリスト。現在は国宝、重要文化財の補修を専門とする小西美術工芸藝社々長である。
 パラパラと見ただけで、求めているような本ではないと分かった。観光事業をいかに拡大発展させるか、それもどうやったら儲かるかということが中心で、高級ホテルをもっと建てろ、アジア人ではなく欧州人、とりわけドイツ人を呼び込め、「上客」は少しでも長く滞在させろ、上手に金を使わせるにはカジノがいい等々・・・。著者は、日本の貴重な文化遺産を相手の生業(なりわい)、にしてこれでは、さぞかし本業では高い料金を国や、寺社からふんだくるんだろうな、なんてことを時代遅れの山小屋の管理人に思わせた。
 視点があまりに違い過ぎる。ただ、真逆の立場に立つ人の意見も、何かの参考になるかも知れないと買ってだけはきた。
 
 美しい入笠牧場やその周辺の山域を、できるなら現状のままにしておきたいという、その思いは変わらない。しかし、入牧する牛の頭数がここまで落ち込んでしまえば、それを放置しておいて良いと、多くの人は考えまい。潜在的な観光資源である広大な牧場であれば、別の方法で、つまり観光で生かしたいと、行政であれ、民間であれ考えるのは同じだろう。
 そこまでは分かる。問題は、どのように、ということである。それが難しい。意見が割れる。そればかりかこの事業には、行政、農協、民間、どこが主体になるのかさえも、はっきりとしない。新しいトイレの設置や、小屋のトイレの改修についても、その必要は誰もが認めたが、話はいつの間にか立ち消えてしまった。関係者の打ち合わせの場でも意見集約でができず、方針も定まらず、このような現状に対しては立場の弱さを痛感している。
 ともかくも、今ここに在る自然や環境を守り、残すことに主眼が置けるか否かで、入笠の将来は大きく変わってしまう。後世にまで胸を張れるような入笠にすべきだと思うが、それができるだろうか。
 
 2月の3連休10、11、12日は、まだ充分に余裕があります。2月は3、4、5と日と17、18、19日予約あります。この間及びその前後でしたら、少人数でも受け付け可能です。お問い合わせください。

 冬季の営業については以下をクリックしてください。「冬季営業の案内(’17年度」は、前年のものを流用している部分もあって、段落や改行がおかしく、見苦しいかも知れませんが何卒ご容赦を。少人数の場合は一応ご相談ください。また他の団体と計画が合えば、少人数でも管理棟の予備の部屋10畳ふた間を利用することができます。

 
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    ’18年「冬」 (14)

2018年01月16日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 こういう傾向は、今後も続くだろうと思っていた。世界遺産と観光、そしてそれを地域の活性化につなげようとする考えである。ところが一昨日、ユネスコは「むやみやたらに(世界遺産に)登録しないほうがいいと思っている」と言い出した人を新聞で知った。15日付の毎日新聞のオピニオン欄で発言した、屋久島町の町長である。屋久島も25年前に初めて登録されている。
 町長の考えに同感である。世界遺産の趣旨は、「守り、残す」ということであって、それを利用した観光開発が目的ではない。「いま島にあるものを体験するために来てくれる人こそ屋久島の本当の魅力を分かってくれる人だ」と言って、島の宣伝活動をより活発化させることや、有名な縄文杉までの「往復約10時間かかる」登山路についても、現状を変える考えはないようだ。「私は時間がかかるからいいと思っている」と発言して憚らない。これまた同感である。地域の活性化などという掛け声に浮かれ、観光客目当てに何事か目論んでいるどこかの〝畑違いの人たち"にも、是非聞かせてやりたい。
 ユネスコなどという国連機関の肝いりで人が来るようになって、守るどころか、自然や文化遺産が傷付けられ、犠牲にされてまでも観光や経済を活発化させようとするなら、それは本末転倒ということにならないか。外国人観光客が4兆円を落としてくれても、それを手放しで喜んでばかりいないで、「おもてなし」もいいが、この先の対策も必要になるだろう。
 そもそも彼らはいったい、日本の何に惹かれて来るのか、それさえもよく分からない。充分な調査がされているのだろうか。ここにきて、急に日本の人気が高まった理由を充分に分析・検討し、その影響についても注視していくべきだと強く思う。また、ユネスコなぞの各種の規制で、古くから地元で暮らす人たちが窮屈で、不便な思いを余儀なくされ、ある登録地なぞ、トイレ、ゴミ、車だけでも大問題で、人々の暮らしからとっくに静穏が消えてしまったと聞く。
 世界遺産に登録されたというだけで、その価値や保護について考えもせずにゾロゾロと押し寄せるような人たちを迎え、貴重な自然や文化遺産が安泰であるはずがない、などと言ったら言い過ぎだろうか。
 明日、もう少し。

 2月の3連休10、11、12日は、まだ充分に余裕があります。2月は3、4、5と日と17、18、19日予約あります。この間及びその前後でしたら、少人数でも受け付け可能です。お問い合わせください。

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