ここを訪れる人の大半は週末で、週の半ばであるきょうは台風10号の影響もあって予約は入っていない。牛と管理人1名、それと鹿などの野生動物が雨空の下で思いおもい勝手に過ごすわけだが、今朝はもう、牛たちはどこぞかに出勤したようで、囲いの中は空っぽになっている。と思ったら、何頭かの牛が残っていた。
この頃は群れが割れて、囲いに残留する牛がいるようになった。当番制で留守居役を仰せつかっているのかも知れない。
昨日は午前中は雨で、キャンプ場のトイレの掃除や不調なチェーンソーの修理、研磨、小屋の掃除などをして短い半日を過ごした。午後は第1牧区に上がって、気になっていた汚れたビニールシートを雨水で洗い流せるように杭で固定し、その後はまた小入笠の頭まで電気柵の点検と、牛の確認を済ませた。
迷ったが、まだ時間があったので登山口の伊那側にある「開道記念の碑」の周囲の草刈りと、刈り置いた草を片付け、しっかり雨に濡れた。
一人でいることの自由、同じくここでの作業の内容、その計画を立てる自由、こういう環境の中にいて、それがこれほど長くなると、社会に戻るのが段々苦痛になって来そうで案じている。
よく使う言葉「野生化」の進行で、里に暮らすようになっても周囲と上手く付き合いができるか、率直に言ってあまり自信がない。残った時間で、この偏屈はまず治らないだろう。
敗戦を知らずにグアムやフィリピンのジャングルに暮らしたあの元兵士らは、もっと何倍も苦労しただろうが、あの人たちは幸い良き伴侶が持てた。アレ、話が逸れた。
そのついで、続けよう。昨日、熟年離婚などということを朝の番組でチラッと見て、気分が悪くなりすぐに消した。結婚もしたことのない者や、恵まれた境遇にいる者が、分かったふうなことを言い、時流におもねる、へつらう。まぁ、それもあの人たちの仕事だと言えばそうだ。
夫婦喧嘩を繰り返しながらも腰を曲げ、汗を流し農作業に励む老夫婦の姿、結び付きを見ている者からすれば、大人の会話に子供が口をはさむように思えたりしたものだ。Poop(雲固)。
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本日はこの辺で。