入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’23年「秋」(57)

2023年10月27日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

       高座岩、昨日の夕暮れはここで40分座った
 
 予定通り昨日は、前から気になっていた第2牧区中段の右手に延びる古い林道へ行ってみた。なぜそんな道に関心があったかと言えば、牧場への新しい近道が見付かるかも知れないという期待があったからだ。
 
 今冬もきっと雪の法華道を上がってくることになると思うが、古道も道程の後半、「御所が池」に落ちていく径を右手に見ながらさらに進むと、左手に分岐した1本の林道らしきが現れる。位置的に考えると、この未知の林道を行けば第2牧区に通ずる古い林道と繋がっているように思われ、そうであればかなり行程を短縮できると、いつもながらに行くか行かぬかを逡巡するのがこの場所だった。
 
 この林道の誘惑はかなり強い。かろうじて思い止まるのは、もしも予測が外れた場合のその無駄な労力のことが、ほんのわずかの差ながらも勝るからだろう。賭け事でも、さらに勝負を続ければ儲けがより膨らむかも知れないが、しかし、同じようにスッテンテンになる可能性もあるあの難しい判断を迫られる場合と似ている。
 雪のない時に一度歩いてみようと思いつつ、仕事が始まるとそのことを忘れてしまい果たせぬまま年月が流れた。

 昨日は、2個所ばかり古い牧柵を越えてから林道を進んだ。ところが数百㍍も行かないうちに径は消え、よく見るとその先は急に右に折れて、どうやら「初の沢」へ下っていくようだった。それでは仕方がない。しばらく当惑しながらその先に径らしきがないかと思いながら探すうちに、まるで霧が晴れるようにある記憶が甦ってきた。
 もう10年以上も前になるが、何頭もの牛が脱柵してこの辺りに迷い込み、途方に暮れたことがあったのだ。急な斜面の落葉松林の中に一箇所だけなだらかな場所があって、水が湧き出ているらしく牛たちはそこにいた。
 いやその時だけでなく他にも一度、昨日と同じ目的を持って出掛けて、径が消えていることを確認したことを思い出した。忘れていたのだ。

 かくして呆気なくも、法華道から牧場へ来る近道はこれで存在しないことがはっきりした。この冬も、今まで通り古道を御所平峠まで登り、ここへ来るしかない。諦めがついた。
 
 明日28日と明後日29日は呟きを休みます。また、今週末は都合によりキャンプ場、小屋の営業を休止します。
 本年度の営業案内については下線部をクリックしてご覧ください。
 小屋の電話が不通でご不便をおかけしてます。予約、問い合わせは何卒JA上伊那東部支所組合員課、電話0265-94-2473にお願いいたします。


 
 
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