入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’23年「秋」(51)

2023年10月18日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 青い空、紅葉、どこを見ても秋真っ盛り。これから約半月、そういう気候が続き、山肌は次第に赤味を帯びて、その色がやがて里に下りていく。湿った森、色付いた木々の葉、清冽な渓の流れ、そしてもの思う季節。

 クマの出没、その被害が話題になっている。報道するには恰好の話題かも知れないが生息状況、実態はよく分からないし、識者と言われる人の語ることも格別耳新しいことは何もない。
 クマとの遭遇を避けるため音の出る物、例えば鈴、ラジオなどを持つようにと言われるが、それらがどれほどの効果を持つのか実はよく分からない。ばかりか、逆にクマを誘引する可能性だって考えられるのではないか。
 アラスカでは森に入る前、地元民はヒグマよけに拳銃を空に向けて撃つことがあるようだが、逆にそれが必要以上にクマを刺激させて危険ではないかという論を読んだことがある。
 
 クマは前にも言ったように、わが国では有害獣に指定されていない。捕獲できるのは一般的には11月15日から翌年の2月15日までの狩猟期間内だけで、猟期外に鹿などの罠に掛かった場合は、複雑な手続きを踏んで放獣する決まりになっている。
 よく人里にクマが出没すると、警察、猟友会などが中心になってあたかもクマ退治が行われたかのように報じられるが、しかし、余程の場合を省けば、そうしたクマでも射殺することはない。だから、殺されたと誤解してクマに同情する声が必ず報道機関などに寄せられると聞くが、それは殆どの場合余計な心配である。
 
 この動物愛護というのもクセモノで、クマを単に愛玩動物と同じように考えてる人がいる。確かに子グマの行動には目を細めたくなることもあるが、相手はこっちに向かって攻撃してくる可能性もある危険な野生動物である。そのような動物に単純素朴な愛情を寄せながら、家畜に対してはそうでなくて喜んで食べるのは、捕鯨に反対する某団体と似てはいないか。
 鹿の避妊薬のことを行政関係者に話したら、動物愛護団体やそれを気にする環境省の考え方がひとしきら話題になり、一体いつからわが国の役所はカソリックの保守派と似たようなことを言うようになったのかと呆れた。
 鹿がこれだけ増えたのは、雄鹿の駆除を先行した行政にも責任がある。そのうち、クマが人を怖れなくなりはしないかと心配しながら、クマスプレーを手放さないようにしている。

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