
朝3時半からの撮影立ち合い、それが一昨日の日曜のことだった。撮影現場はきょうの写真のような気象条件の中で始まり前途多難を思わせたが、しかし深い霧、青空、そして夕焼けの日没と、期待していた気象条件がほぼ全て満たされたと、後で監督から直接聞いた。
新型ウイルスの影響もあり、撮影要員は絞りにしぼり30名前後だったと思う。それが、彼ら彼女らは実に気持ちの良い人たちばかりで、協力のし甲斐があったと感じている。時代の先端を行くと考えられているような業界だが、若い女性が重い機材を持ったり運んだりと、実際の現場は今では珍しい肉体労働が当たり前の世界であり、その様子はいつもと大きな違いはなかった。
その一方で、CM撮影の場合が特にそうだが、主演の俳優は上にも下にも置かれないような丁重な扱いを受けるのが常で、裏方の人たちの苦労を知っている者としてはこの業界の風習、厄介な人間関係など、時として釈然としない気持ちになることもある。今回は出演者側にも制作者側にもそういうことはなく、終始和やかな雰囲気の中で順調に進んだ。
昨日も撮影と関連する仕事に振り回され、今朝も5時少し前に起きた。それも済み、きょうからようやく本来の牛守の仕事に戻ることになる。その前に朝一番で、家にそのままにしてあった宅急便荷物を取りに里に帰った。無人の家の中には入ることなく、帰りはまだ紅葉には早いもみじ湖を通り、松倉から千代田湖経由で来た。
今年も、10月の半ばから「枯れ木の頭」からオオダオ(芝平峠)に向けて、わずかの距離に過ぎないが道路工事が始まり、1ヶ月以上も通行止めになる。秋の楽しみの一つである松倉の集落のあちこちに咲くコスモスの花の見納めにしようと思って、それで戻りは普段利用している林道を変えてみたのだ。春は桜と新緑、秋はコスモスと紅葉と、松倉川の谷間にあるこじんまりとした美しい里で、すでに稲の取入れが始まっていた。
9月も明日で終わり、牛は来月の7日に里へと帰っていく。「牛が下りたら」ということを口実のようにして、ここでも里でも色々な用事を先延ばしにしてきた。そろそろ、それらのことも考えておかねばなるまい。
そうそう昨日、雪化粧をした富士山を見た。今年の初冠雪だろうが、短い秋で終わりはしないかと案じながら眺めた。
本日はこの辺で。