
牛にもへそ曲りはいる。囲い罠を解放して、第4牧区へ自由に出入りできるようにしてあるのに、12番のホルスは1頭だけ、頑なに罠の外へ出ようとしない。もう幾日にもなる。
昨日も、夕暮れになって全頭が囲い罠の中に集合し、その夜のうちに他の牛たちは外に出たというのに、1頭だけになっても居残りを決めて追随しようとしない。今朝そばまでいったら立ち上がってこっちへ近付いてきた。実際は群れから離れてしまって心細い思いをしていたのだろう。まあ、人間だったらまだ赤ん坊、そう思えば無理もない。
昼を過ぎてテイ沢から戻ってきたら、罠の中に種牛マッキーが55番を引き連れ来ていた。12番も一緒だった。マッキーをからかったら、逆に早く塩をくれろとせがまれた。
それで、言う通りに塩を持って塩場へ行き、いつものように笛で呼んでやった。するとマッキーと55番は小走りに駆け寄ってきたが、へそ曲がりはどうするかと見ていると、一瞬ゲートをくぐるのをためらった。が、ままよとばかりに意を決して外に出た。勇気が要っただろう、解放された喜びを全身で見せた。以前に罠の外に出たときて感電でもしたのか、へそ曲がりではないのかも知れない。
きょうで、テイ沢の橋の補修に必要な材木は、全て担ぎ上げた。4メートルは1本だけだったが他にそれより短いのが4本、しっかり5往復。取り敢えず、夫婦が淵のすぐ上の橋の、前段の短い部分に手を付けようとしたが、上手くいかず断念した。あそこに、貴重な丸太を使って橋を架ける必要があるのか疑問。帰り、写真を撮ろうとして、誤って水の中に。嗚呼。
秋到来。キャンプ場及び山小屋の営業内容につきましては、「H29年度の営業案内」と「続H29年度の営業案内」を参考にしてください。