柚香菊

2009年10月20日 | その他植物



9月下旬写真。

ユウガギク(柚香菊)。

本州の近畿地方以北の山野に自生する、キク科の多年草。
いわゆる「野菊」のひとつ。
草丈は40~150センチと幅が広く、葉は深く切れ込む場合が多い。

8~10月ごろに白い花を咲かせるが、かすかに青紫がかることもある。
その場合、他の野菊との区別がやっかいになるが、葉が深く切れ込む野菊は、このユウガギクだけらしい。
ただ変異が多く、ほとんどノコンギクと変わらないように見える個体もあり。



ノコンギクとの最大の相違は、痩果の冠毛の長さ。
ユウガギクの実の毛は非常に短く、実を見ればあきらかに別種と分かる。
やはり実に綿毛をもたない野菊には、東日本ならカントウヨメナ(関東嫁菜)があるが、カントウヨメナの花はたいてい青紫がかり、また当地では少ないらしいので除外。

若芽はノコンギクと同様、食用。

「柚香菊」は、葉をもむと柚子(ゆず)の香りがするからということらしいが、実際のところ香りはほとんどしない。



 キク科 アスター(シオン)属
旧属はカリメリス(ヨメナ)属。
属名のAsterは、ギリシア語で星の意味で花の形から。
Kalimerisは、ギリシア語のkalos(美しい)とmero(部分)が由来で、花弁の美しさから。