鵯花

2009年10月14日 | その他植物







9月写真。

ヒヨドリバナ(鵯花)。

日本全国の山野に普通に見られる、キク科の多年草。
葉は対生。3~5枚が輪生する変種は、ヨツバヒヨドリ(四葉鵯)と呼ばれる。
湿地に生えるサワヒヨドリ(沢鵯)という近似種も。

夏から秋にかけて、白~淡紫の花を咲かせる。
花は筒状花だけで、ひも状の雌しべが目立つ。

秋の七草のひとつであるフジバカマ(藤袴)によく似るが、フジバカマの葉は深く三裂し(ほとんど3枚に見える)、また関東以西にしか分布していない。
近年では減少しつつあるフジバカマのほうが、意外にも帰化植物とのこと。

「鵯花」は、ヒヨドリが鳴くころに咲くということから。
あるいは、枯れた花がよく燃えることから火をおこすのに用いられ、火熾し(ひおこし)が転訛して「ヒヨドリ」になったとも。


 キク科 エウパトリウム(フジバカマ)属
属名のEupatoriumは、この属のある種を解毒に用いたとされる、古代小アジアの王ミトリダテス・エウパトール(Mithridates Eupator)の名より。