天狗岩で下界を眺めてから、鳥居をくぐりさらに山頂の中心部へと進む。
山頂にあるのは東西300m、南北150mほどの城址。
その唐沢山城址は、現在では唐沢山神社になっている。
築城のときに掘られた井戸。
千年以上たった今でも、水が枯れたことがないという。
石垣の址だろうか、崩れかけながらも所々に見られる。
三の丸は賓客をもてなすための館があったところ。
その址には、現在は藤棚がつくられている。
二の丸から本丸へかけての石垣。
石垣も土も苔むして、木肌までもが緑色に見える。
画面右の石垣の上部が本丸の址。
石段を上がれば、いよいよ本丸。
今では神社の拝殿、本殿が建てられているため、ここで身を清めてから石段を上る。
あと十数段上れば本丸。
本丸は40m四方ほどの広さ。
石段を上りきった正面に拝殿、その後ろ側には本殿が造られている。
ここに残る石垣は当時のもの、つまり千年以上も前のものだという。
先ほど下から見た石垣を、今度は上から見下ろす。
苔むす石垣のせいで、ここで見えるものは皆な緑色に見える。
約110年ほど前の測量で標高八百尺とある。
現代風に言えば、およそ240mあまりというところ。
その昔、ここから将軍の住む江戸を見下ろしたために廃城になったともいわれている。
が、現在ではスカイツリーから見下ろされる高さでしかない。
(写真と文 by pokkunさん)