ガンジス・河の流れ

インド・ネパール。心の旅・追想

ジャンキーの旅        遠い道・・・・・7

2013-11-19 | 4章 遠い道・逃亡

 ベッドで横になり今日、一日を振り返ってみた。汽車の切符は明日には、はっきりするだろう。同行するネパール人は何とかなりそうだ。ぼくにとって最も望ましい形は国境を抜けるまでの同行だ。ぼくがカトマンズ行きのバスに乗った時点で、ネパール人はデリーへ戻る。カトマンズまで一緒だと後腐れが残る、お金を強請られるかもしれない。拒否したら警察へ密告される可能性もある、難しい問題だ。ジュース屋で会ったネパール人の事をやっと思い出した。ぼくが初めてスタッフを買った売人だ。カーストが低い奴はホテルの中には入られない、マネージャーに頼んで一度だけぼくの部屋に入れた。スタッフは初めてだったので吸い方が分からない、奴からチェーシングのやり方を教えてもらった。あのネパール人か、あの男ならそんなに心配する事はない、繋ぎだけは取っておいた方が良いだろう。
 駅のブッキング・オフィスでは汽車の切符は買えない、と朝マリーがやってきてそう言う。駅前のエージェントに当たってみると言って彼女は出て行った。デリー駅前の大通りに面して何軒もの旅行代理店がある。外国人旅行者を鴨にして法外な値段を吹っ掛けてくる悪質な代理店が多い、しかしマリーなら心配はない。暫らくして彼女が戻って来た、が切符はない。1軒だけゴラクプール行きの切符を持っていたが1枚だけだ。
「1枚1500ルピーだって。クレージー、どうする、1枚だけでも買う?」
少し考えてみたがやめにした。1週間延ばそう、そうすれば確実に手に入る。
 
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