ガンジス・河の流れ

インド・ネパール。心の旅・追想

ジャンキーの旅      薬物後遺症と心の傷・・・44

2012-07-24 | 3章 デリー中央精神病院・入院記録
 1週間、遅らせて出発するという案を考えてみよう。国境の町スノウリは抜けられると思っている、インドからネパールへ1本道だ。もし通りでヒンディー語なりネパール語で話し掛けられた時はどうする、外国人であることを見破られる危険性がある、どうしてもネパール人の助けが必要だ。1月3日に裁判所へ出頭して、その日の夜行列車で国境へ向かう。1月4日ゴラクプール着、夕方まで時間を潰し暗くなって国境を抜ける。1月5日朝にはカトマンズに着く。次の出頭日は1月10日だろう、これをキャンセルする。インドの日本大使館からネパールの大使館へ連絡が入るのは10日以降になる、その時点でぼくは既にパスポートを入手している。この計画がベターだ。そうするとデリーには1週間滞在することになる。夜行列車の切符の手配もある。信頼できるネパール人の助っ人を探さなければならない、1週間は準備するに丁度良い日数だ。ぼくにとって最後のデリーになるかもしれない。
 病院には1度くらい通院して安心させておいても良い。とにかく早くマリーに会って正確な出頭日を確認したい、それによって逃亡日を決める。出頭したその夜に出発するのが一等良いだろう。よし、先が見えてきた、これでいける。前方に何かしら薄日が差してきた、もうひと頑張りだ。

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