全世代を襲う年金改悪 歴史的改悪だ
支給先送り 額も大幅減
「こりゃあ、たまらん」野田内閣の年金改悪案に悲鳴と怒りの声だ。現在、年金を受けている人も含め受給額を大幅削減、支給開始年齢を68歳ないし70歳まで引き上げるという、全世代に襲いかかる大改悪だ。
表のように、各世代に大打撃を与える改悪だ。
現在、8割以上の企業で定年は60歳。継続雇用も限定されており、退職後、年金受給までの無収入期間をどうするか、50歳代にとっては焦眉の問題だ。40~30歳代は、60~65歳の5年分に加え、65~68歳の3年分の年金が消えかねない。
基礎年金(満額で6万6千円)だけでも3年分で約240万円、70歳まで先送りされれば400万円が消えることになる。厚生年金で月23万円の「標準世帯」の場合、3年間で約830万円が奪われることになってしまう。
改悪は支給先送りにとどまらない。すでに年金を受けている人、これから受ける人、ともに受給額が大きく減らされる。
まず、3年程度かけて2.5%削減(過去の物価スライド凍結分の削減―なんともえげつない)する。これで厚生年金で月23万円の場合、3年間で月額約6000円の減。国民年金・厚生年金あわせて1兆円を越す給付削減となる。
その後は毎年、物価下落分に加えて、マクロ経済スライドとして0.9%削減(グラフ)2011年度は物価下落にともない年金は0.4%下がった。マクロ経済スライドを加えれば1年で1.3%下がることになる。物価下落時のマクロ経済スライド適用は自公政権でさえやらなかった改悪で、受給額は10年間で約1割も減ってしまうのだからたまってものではない。
給付削減と支給先送りという今回の年金改悪は、国民を痛みつける歴史的大改悪と言っても過言ではない。
参考:しんぶん赤旗 2011/10/20
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